本来なら本日入院して、
明日、子宮全摘手術を受ける予定だった。


でも私は今も自宅。
そう、手術を一旦キャンセルしたのです。


ちょうど1週間前、
その日は夏休みの初日で
キャンプに行こうと
ワクワクした気持ちで
準備をしていた朝8時過ぎ、
病院の担当医M先生から
電話を受けた。


先生は『昨日のカンファレンスで、
手術方針の変更があった。
子宮全摘+左卵巣摘出という
あなたの希望する手術方法に
部長から待ったが掛かりました』と。


以前、私の希望通りの手術ができるかは
手術1週間前のカンファレンス次第だと
聞かされてはいたけれど
やはり部長は私の希望を聞いてはくれなかったと。


まさか1週間前にこうなるとは
想定外も想定外。
想定外過ぎる!


そして、うちの病院で手術をするなら
子宮全摘+両側卵巣摘出でないとダメ。
しかも、肺の腫瘍がエストロゲンの感受性があるから
ホルモン補充療法も無しだと。



全く私の気持ちを無視した
患者ファーストでは無い部長のその意見に
腹立たしさを覚えつつも
何も言えずにいる自分がもどかしかった。


そして主治医は続けた
『うちではあなたの希望通りの手術は出来ないけど
卵巣をひとつ残して手術してくれる病院が
もしかしたらあるかもしれない。
セカンドオピニオンをするというなら
紹介状を書きますよ』と。


その時は、希望の手術が
出来ないということがショックで。


部長の言う通りの手術を
このまま受けるのか、 

手術を受けずに
セカンドオピニオンを受けてみるのか

頭の中でいろんな思いがグルグルして、
即答出来ず。


しばらく時間が欲しいと伝えると、
入院キャンセルは早いほうがいいし、
週明けには連絡ください、と主治医。


分かりました、と返事をして
電話を切った。


電話を切ってもキャンプの準備には
なかなか手を付けられず
ソファで小一時間ほどボーっとする。


そのうち気持ちも落ち着いてきて、
40代前半で子宮と卵巣を全摘したら
やはり更年期は酷いのか?

同じような人のブログを
ひたすら探しては読む。


小一時間ほど読みあさるも、
自分はどうしよう?
結論は出せない。


そうこうしてるうちに
出発時間が近付いていることに気付き、
暗い気持ちの中
再びキャンプの準備に取り掛かる。


キャンプ中も手術をどうするか、
時々思い出しては、グルグル考えて。


せっかくのキャンプだというのに、
浮かない顔をしてたと思う。


そして夜。
満点の星空の流れ星を数えながら
降りてきたのは


セカンドオピニオンを受けてみよう、
という結論。


このまま
納得いかないまま
手術を受けることはできない。


部長の言う通り手術をして
全ての卵巣を失って
後悔してからでは遅いのだ。


この私の考えは
医者から見たら
素人的な結論かもしれない。


でも、主治医は私の考え方も
アリだと思うといってくれたし、


一度に卵巣を全部取ってしまわずに
肺の腫瘍の様子を見ながら
段階的に治療をしていきたいという私の思いを
自分で尊重してみることにした。


他の病院の医師も
部長と同じ考え方なら
そういうものなんだと納得もできるし。


とりあえず、こんな思いのまま
手術を受けるのは嫌。


その自分の思いを大切にしつつ動くことに決めて
週が明けた月曜日の朝8時、
主治医に電話でその思いを伝えた。



勇気がいったけど、
主治医M先生は、分かりました、と
すんなり受け入れてくれた。



これから、セカンドオピニオンに向けて動く。
納得して手術に臨むために。
私の体のことは、私が決める。



正解なんて、分からない。
私はもちろん
部長にも、分からないはず。



でも、
自分ファースト。
これだけは、正解。


自分の気持ちを最優先出来た自分に拍手。