2018年5月4日公開
映画「ラプラスの魔女」
だいぶ大人な映画でした。
ミステリーというよりは、人間とは、人間の未来とは、という大きな命題を背負った現代のドラマ。
というよりは、正直、ミステリーとしては、パンチはないかなあ。
それは、宣伝方法の問題なのかもしれないけれど。
あの宣伝で、「ミステリー」っていうのは、ちょっと違うかなあ。
「犯人は誰か」というミステリー性より、メッセージ性が強かったかな。
あと、CGとか映像としては凄かったなーという印象。
全体としては、うまく言えないけれど、
孤独と静寂の中の人間の対話って感じ。
人間と人間の対話、その延長線上にある人間の未来、みたいな。
私の語彙力じゃ足りない未来への思いが強い映画。
未来を予測することができる、"ラプラス"の人たち。
未来が見えてしまう、その見えている世界に何も希望的ななにかを見ることはできないのかもかもしれない。
それでも、例えば、
"「この人なら」何かを変えてくれるかもしれない"、
"何かを与えてくれるきっかけになるのかもしれない"、という予測ではない期待を持つことはあるのかもしれないなあと。
本編にもあった気はするけれど、人の思いや行動までは予測できないと思うから。
目の前に誰かがいるという事実が、"予測"より何よりの証明であること。
当たり前だけれど、いくら未来が見ていたって、生きているのは今だから。
その今を過ごすことしかできないからこそ、"ラプラス"の人も普通の人も
対話をすることで、今を見ることで、
少しずつ未来が変えていけるのかな、と思える終わり方。
未来が見えてしまうことを誰かに止めて欲しかった?
見えてしまうことから救われたかった?と。
そんな世界を知りすぎた人々は、人との会話、人の心に涙を流し、笑顔になるのかな、なんて。
物理的なものと、感情的なことは別物で、
生きていくにはどちらとも付き合っていく必要があるわけで。
その相手が、地球化学に詳しい人だったっていうのが面白かったり。
あーなーに言ってるんだろ。
テレビ見ながら書くものじゃないな。
とにかくCGの映像技術が凄かった。
違和感なかったなあ。
あと、豊川悦司さんのお芝居が良かったー。
どこを切り取っても画が強くて豪華な映画だったなあ。
最後のシーンがめちゃめちゃ好きです。
そして主題歌がおしゃれ。
見終わった後に何かがもやっと残る、このもやっとが心地いい。