私はナースです。今はヒーラーもやっていますが。

しかし、そんな私も、入院した経験は3回あります。入院生活での楽しみ

 

 1度目は交通事故で、脇見運転の車に、右折しようと真ん中でウインカーを点滅させて止まっていたバイクの私は跳ね上がられた訳ですが、かすり傷一つなく、上に10mは飛んでクルクルスタッと車のボンネットにワンバウンドしたせいで無事に足から地面に降り立ち、立ち上がって周りを見たら私の遺体はどこにもなかった、と言う経験をした時です。


次に入院したのは、息子を産んだ時でした。順調に来ていた妊婦生活に遂に終わりが来ると感じながら毎日わざと陣痛が早く来る様にと掃除したり、小さなヨーキーと共に一日二時間も散歩しまくっていたのですが、毎日有効な陣痛はなく、同じ真夜中の一時になれば、10分おきの陣痛は始まるのだけど、一時間したらピタッと止まる、と言う繰り返しでした。

そしてある夜、同じ様に一時から陣痛は始まり、しかも腹痛も。


トイレに行ったけど、下痢はなくて、あれ、腸の痛みではないのかも、と二階の部屋に戻ってみたら、サーッと何かが足を伝って流れ出したんです。


え〜、破水したの❓


と思ったら違いました。それは羊水ではなく、赤黒い血🩸でした。


それが水道の蛇口をひねったみたいな出方で次々と流れ出る始末。


ナースの私にはそれは如何にヤバい状態か、よくわかっていました。


胎盤が剥離したんだガーンガーンガーン


実家の親にはパニックを起こすから言えませんでした。


少し出血したから、早く入院しなきゃいけないと病院に電話入れて、と母に頼んで、自分は一番大きな座布団みたいなナプキンを3枚当てて、血だらけのスパッツを脱ぎ捨て、バケツに漬けるとあらやだ、真紅に滝汗

真夜中、父の運転で揺れない様に走ってもらって入院。


夜中にスタッフを総出してもらっての緊急帝王切開。


それが2度目の入院。胎盤剥離かと思われるので、これは7割は貴女も子供も死亡するから、そのつもりで子供の為に必死で酸素を吸ってあげて、と真っ青な顔で夜中に起こされたドクター。


7割死ぬのなら、3割しか私も子供も生きられないね、と出血し過ぎて何にも感情なくわらけてきた。


身体が非常電源に切り替わると感情は全くなくなる。


脳と心臓と肺だけが、非常電源の中でずっと頑張っていた。まさに三位一体。


私は続いていた陣痛と、止まらない大出血のせいで、とても気分悪かったが、酸素を吸わなければ、剥がれた胎盤の少しだけくっついた部位からだけの酸素で子供は頑張って身体を維持しようとしている。


胎盤よ、最後まで頑張れ、子宮から剥がれるな、子供に栄養と酸素を送ってやってくれ、と必死の酸素吸入の中、無事に腰椎麻酔のさめざめした意識の中で、私の帝王切開術は終わった。


お腹から引っ張り出された息子は泣かなかったので、あら、死んだ❓と思ったが、逆さにしてドクターが叩いたら驚いて泣き出した。


あっ、生きてますか?


私は出血性ショックでもはや感情はないまま、低体温症に陥っていた。


電気毛布を2枚強にしてもらって身体の震えから何とかして命を守ろうと私は耐えていた。


ほとんど死んだも同然だった。


その間にも、休みなく痛みは来る。


子供が外に出たら後陣痛と言って、物凄い速さで子宮は縮もうとする。


しかも、その上、私は腰椎麻酔も効かない間にさっさと腹を切られて痛いと言うと早く出してやらんと子供は死ぬんだと我慢を強いられ、言わば切腹させられる形での無茶苦茶な手術になり、急ぐあまり、腹を30㎝も切られていた。


傷も痛いし、胎盤が無理矢理剥がれた傷も痛いし、そんな傷だらけの子宮が縮む度に地獄の様な痛みが来る。


私はナースコールを押して、痛み止めを打って下さい、物凄い痛みです、と言った。


そしてこの時、恐らく看護師さんが打ってくれたのはラボナールと言う麻酔だったのかなぁって思うのだけど、痛みが退くだけではなく、幻覚が起きた。


私があの、アニメのAKIRAの話の中の鉄雄くん、みたいになってしまった。


私の手の指がムクムクと巨大になって行き、柱みたいに立ち上がって、しかもいろんな方向にグルングルン回るじゃないか‼️


私はその奇妙な幻覚に夢中になり、寝たらいいのにねられなかった。


楽しくて楽しくて、この感覚が麻薬をやめさせてくれない訳ね、と妙な納得をしてしまっていた。


全然麻薬を打ったのではないのだけど。


それが2度目の入院。


命を拾えただけ、ラッキーだった。


そして3度目の入院は、鼻の湾曲による👃夜間の無呼吸に悩まされた末の鼻中隔の曲がったところを削って捨てる手術だった。


術後、両鼻にガーゼを詰め込まれて、二日間は口呼吸で頑張って下さい、と言われたが、まさか、そんな悲惨なことになるなんて🙈


喉は下の方まで砂漠の様に干からびてカラカラになり、夜中に口呼吸で眠れる人がいたら是非私に紹介して欲しいわ、と看護師に文句を言うまでに至らしめた。


しかも、私は見えてしまうのだった。昔から幽霊の類は。


夜中の2時になると、なぜか、14階のその窓に外から石がカツン、カツンと投げつけられ、嫌、有り得へんやろ、ここまで石を飛ばして来れる人なんか、大リーガーでも無理やろ、って思ったら、次は私のベッドの上のカーテンレールの上にズラーと顔が並んでいた。


いやいや、もう寝たいんだから、そんなところから覗かないでよ、私、術後だし、喉が砂漠なんだよ、もう、死にそうなカラカラ感なんだよ、口を開けていては普通眠れないのに頑張って寝ようとしているのだよ、そんなところに顔を並べて、人を見世物みたいに見下ろさないでってば。


しかし、幽霊たちは姿の見える私に気付いて大喜び。そんな人を待っていたのだよ、とばかりに野次馬根性を出して、じーっと覗こうとする。


それが2日も続いたら、もうホントに嫌だと思ったので、3日目は早々と看護師に言った。


「あのねぇ、ここ、午前2時になると毎晩霊が出るんやわ。だからその時間までに寝てしまいたいから眠剤を下さい」


そうして早々と意識がなくなるくらいに眠って3日目からは事なきを得た。


これが3回あった私の入院だ。


楽しみ、ってあったかなぁ❓あっ、あるにはあったなぁ。でも長くなりましたので、今日はこれぐらいで許してちょデレデレデレデレデレデレ


また、話したくなったら、入院の楽しみについてお話ししたいと思いますウシシ

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