「実家が果樹園だったらいいよなぁ」
ある時突然思った。
もちろん、私の実家は果樹園ではないし、果物栽培の知識は私にも両親にも一切ない。
そんなことは分かってる。
しかし、実家が果樹園だったら、なんか楽しそう、と思ってしまったのだ。思ってしまったからには仕方ない。
私はその日から、両親の誕生日、父の日、母の日など、何か物を送っても許されそうなタイミングを見つけては、
こつこつと果物の木を送り始めた。
>ほんとにどうかしてる
***
時々、両親に果物の成長の様子を確認した。両親も喜んでいた(ように見えた)。
私が秘密裡に進行していた実家果樹園計画(果物の木を送ってるだけ)は、完璧のはずだった。
しかし、実家に帰り庭を確認したところ、私の予想が大きく外れていることが明らかになった。
まずはレモン。
ほそ!!!
ちいさ!!!!
父「1年に1〜2個レモンがなる。」
え!??年1!??
レモン?って、これ!?
控えめ!!非常に控えめな実!!
>見たことないくらい小さい
次に、ミニバナナ。
父「気候が合わず難しかった。」
か・・枯れてる!!
***
他の果物はいくつか育っているものもあったけれど、私の計画(実家を果樹園にする)は完全に両親にバレていたし、果物の木を送れば育つ、という認識は甘すぎたし、とても反省した上でこの計画はやめることにした。
なお、レモンは、今も1年に1個だけ実がなるらしい。
>逆にすごい