先日自宅に届いた文書を見ていただきたい。
着目していただきたいのは一文目。
「拝啓 貴社益々ご清栄のことと、心よりお慶びを申し上げます」
「貴社」
思わず自分の人生を振り返ってしまったが、私には法人格取得経験がない。
私は会社ではない。
・・・私は「貴社」にはなれない。
>何を言い始めた
***
では、この送り主さんは、なぜ会社ではない私に対して、「貴社」と書いた送付状を送ってしまったのだろうか。
答えは考えるまでもなくわかる。
そう。
お慶び不足である。
心よりのお慶びを申し上げる際、
「お慶び申上げ対象」が、会社か個人か。考えるのは当然だ。考えずしてお慶びは申し上げられない。
お慶び申し上げ対象の「ご清栄状況」知らずして、心よりのお慶びは申し上げられない。
***
このような適当な「お慶び」は、できれば避けたい。
手紙を受け取った方に
「あれ?この送り主、私のことお慶んでいないんじゃない?」
だとか、
「私、もしかして・・・清栄してない・・・?」
だとか、不安に思わせてしまうからだ。
そこで、再度、このようなことが起こるのを防止するため、私はあることを提案したい。
それは、拝啓の後でおよろこび申し上げるのをやめる、ということだ。
具体的には、
「書類送付のご案内」などの文書タイトルのところを「お慶び」にしてしまえばいい。
いわゆる、「お慶びの先出し」である。
もう、心より申し上げたりごちゃごちゃ書かず、シンプルに「お慶び」とだけ書いてしまった方が「なんか分からんけど、浮かれた文書だな」と思って許してくれるはずだ。
>どういう論理
定型のお慶び申し上げより、ぐっと気持ちが伝わりやすいし、文字数の削減によりインク代も浮く。
ぜひ、採用していただきたい。
***
さて、これまたつい最近、ある組織から職場に届いた私宛のファクシミリについて。
宛名が「弁護士法人 ●●(私の名前)先生」となっていた。
可能性としては、2つある。
1つ目は、送り主が、弊所の事務所名を「弁護士法人●●先生」だと思っている可能性。
>すごいバカみたいな事務所名
もう1つは、
私が法人である、という可能性だ。
・・・そうだとすれば、問題は私にある。
おそらく、今の私は第三者から見たら、法人格を取得してるように見えるのだろう。
上に書いた全ての文章は誤っていた。悪いのは何もかも私だ。
・・・法人っぽくてごめん。
>聞いたことない謝罪
自分の在り方について、今一度考えてみることにした。