ひとクラス40人くらいのクラスを複数指導するとき、全員分のエッセイを見るのは大変ですよね。
いろいろ試してみてここにたどり着きました。


  ピア・フィードバック

・最初は文法の力をつけて欲しいと思い、同じ科目を担当する先生方と相談して、生徒同士が添削しあうピアフィードバックをはじめました

・他の生徒が書いたものを読むことで、相手が何を言おうとしているのか推測する力がつきます


  現在のライティング指導のスタイル

①事前に、あるトピックに対してのライティングの宿題を出す。(時間があれば宿題に対して個人でピアフィードバックをおこなっても)

②4人のグループを作る(4人がベストですが、それ以下ならOK)

③宿題で出したものと同じトピックで、グループで1つエッセイを書かせる(話し合いは日本語でもOK)

④エッセイを書くときに、自分で書いてきたものを参考にしてもOK

⑤出来上がったものを他の班と交換し添削をさせる(ピアフィードバック)

⑥添削は気になるところだけ線を引かせる

⑦ピアフィードバックを何回か繰り返す

⑧戻ってきたものを自分たちで読み返す

⑨最終的に、教員が青ペンで添削する(授業外)

⑩添削されたエッセイを見直し、どこが間違えていたかを確認、新しい用紙にリライトする

語数はテストでも必ず数えてもらいます。

同じ時間でどのくらい書けるようになっているかを蓄積してほしいので。


  この活動のメリット

①ひとクラス40枚のライティング添削は膨大な時間がかかっていたが、この方法にすることにより、ひとクラス10枚以下に減らすことができ、添削時間が大幅に削減できた

②意味が通じない文を書いてくる生徒、アイディアが浮かばずに書けない生徒が減った(話し合いを日本語でOKにすることで英語が苦手な生徒も参加しやすくなる。英語でアウトプットをするのが目的なので話し合いは英語にこだわらない。)


  ​デメリット?

①生徒の添削が間違っていることがある

・これは、「ここの部分が間違っていると指摘されたいうよりはわかりづらかったという意味だと受け止めて、よりわかりやすい文を書くように」と指導している

・生徒の添削の上から教員が添削する

②話し合いをするので若干うるさくなる


  生成AIや〇〇翻訳、知恵袋との戦い

これは難しい問題ですよね。

課題を出すとどんなに注意しても上の機能に頼る生徒はいると思います。

自分の勉強として使うのは悪くないのですが、それを点数にするのはやはり違うと思うので、事前に題材を知らせず、その場で書かせるものを評価に入れるしかいまのところ対策はないのかなと思います。


  英検にサマライズが導入される

2024年度の英検から、ライティングが増え、サマライズが導入されます。4技能をバランスよく学ぶことがますます求められます。

教科書の本文を読んだ後にサマライズをさせる活動をグループでさせていますが、この際にもピアフィードバックを取り入れています。



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​さすがにライティングテストは全員見ないといけませんが、普段はグループワークにすることで、添削の数を減らすことができます。
他にも効果的なライティングの指導方法があったら知りたいです。