2月14日はバレンタインデー。


今年のバレンタインデーは、前日の夜に抗がん剤を飲んだので朝から体調不良でした。


気持ち悪くて力も出ず、横になっていても苦しいだけの時間が過ぎました。


夕方になり次男からLINEが来ました。



    


次男「体調どー?」


私「気持ち悪い」


次男「そーか、食欲もない感じ?」


私「今はまだない」

次男「そーだよな。俺、なんか作らなくていいか?」


私「今日は食べられないかも」


次男「そうか、わかった」




次男は体調が悪いと言うと何かしら買ってきてくれる時があります。


シソやミョウガをのせた冷奴を作ってくれる時もありました。


お母さんはラストまで学童で働いているので、次男の方が早く帰って来る日も多いです。


きっとこの日も次男が何か買って来て、

「大丈夫か?」

と声をかけてくれるんじゃないかと思いました。


すぐにまた次男からLINEが来ました。



    


次男「急だけど彼女がこっちまでチョコ持って来てくれた!」

次男「ご飯食べてから帰ることにした」

私「そっか。なんか周りが羨ましくなるよ」



体調不良が続く私は、何故かこの時に気持ちの余裕がなくなり、つい本音を言ってしまいました。


しばらくすると、ラーメン、チャーハン、餃子の写真が送られてきました。


それを見て、今度は涙が止まらなくなりました。


彼女に嫉妬しているわけではありません。

ただ、そこに映る何気ない日常の一コマが羨ましくて辛くなりました。


私はイベントが好きな方です。


去年も会社でチョコを貰ったりあげたりしていました。


たった一年前の出来事です。


きっと大半の人が去年と変わらない日常を過ごしているんだろうと思いました。


次男もその中の一人です。


でも私は心のどこかで、次男が私の体調を心配して何か買って帰ってくるかもと思いました。


言わなきゃ伝わらないのに、私は何も言えませんでした。


その後、色々と我慢してきた気持ちが爆発してしまい、精神不安定なLINEを兄弟に送ってしまいました。


周りが羨ましく見えること。


もっと元気だったら・・・。

健康でいられたのなら・・・。

もう○にたい。


言ってはいけない言葉までLINEで送りました。


公園に散歩へ行って同年代の人が子どもと楽しそうにしていると、どうして私は一人で公園を散歩しているんだろうと思ったり。


柴犬と散歩しているおじいちゃんを見て、あのおじいちゃんよりも体力がないなんて情けないと思ったり。


病気なんだから今は仕方ないと言ってしまえばそれまでですが、周りの当たり前が羨ましく感じてしまいます。


でも、周りだってそれが当たり前ではない可能性もあります。


人それぞれ、何かしら事情を抱えていると思います。


今なら冷静にそう思えるのですが、気持ちが落ちてそう思えない時があります。


お兄ちゃん達から「やりたいことリストを作ってやった方がいいよ」と言われた時に、それってどういう意味?先が短いから今やっとけってこと?とひねくれた気持ちをぶつけた事がありました。


癌になって、がむしゃらに治療していても心は止まったままです。


元気だった私は今ここにいなくても、心の中は元気だったあの頃の私がいます。


心と体がアンバランスで、自分でも良くないなと思っています。


でも、心があの頃のままだからこそ頑張れている事もあります。


それだと何の成長もしていないかもしれませんが、私はいつだって私のままです。


でも、今までのように我慢するのはやめて、気持ちはすぐに伝えたり、こうして書き残したりしようと決めました。


TC療法の続きもまたブログに書きたいのですが、無治療になってから心の動きがとても激しくなっていて、今の私の状態を書き残す事が先だと気付きました。


人を羨ましく思うのも、癌に怯えている私がそこにいるからです。


受け入れたはずなのに、今はまた拒否をしています。


ありのままの自分を好きでいられたら。


そんな風に思う今日この頃です。