手術後5日目
この日も朝から歩きました。
お腹の痛みは前日よりまた和らいでいて、やっぱり痛みって取れていくんだなぁと思いました。
起き上がるのも立ち上がるのも、凄く痛い状態からは脱しました。
体重を計ろうと思い、体重計に乗りました。
入院前より3kg減っていて、絶食した割には3kgしか減ってないなんて、点滴って凄いんだなぁと思いました。
この日は5月3日、憲法記念日です。
ゴールデンウィーク中なので、病棟も心無しか静かな気がします。
本当にやる事がないので、出来る限り歩くようにしました。
朝食後はテレビを見ていましたが、ゴールデンウィークの話題で持ち切りです。
まさかこうして入院しているなんて思ってもいなかったので、楽しそうにしている人達がとても羨ましかったです。
私「ヘックション!!」
いったぁぁぁ~い
術後に初めてくしゃみが出ましたが、お腹に響いてとっても痛いです。
今日は検査も何もないのに、まさかくしゃみでこんな痛い思いをするとは思いませんでした。
この日からしばらく、くしゃみをする事が怖くて出来なかったです。
気を取り直して廊下を歩きに行きました。
前よりもずっと長い距離と時間を歩けるようになりました。
ラウンジ付近の壁に、献立表が貼ってあります。
泌尿器科の患者さんも一緒の階層なので、私のお父さんと同年代くらいの2人が献立表を見て話していました。
患者①「今日の昼は天ぷら蕎麦だよ」
患者②「あぁいいね~。天ぷら蕎麦」
患者①「なになに、憲法記念日って書いてある」
患者②「あぁ~、だから豪華なのか」
楽しそうに話している2人を見て、患者さん同士で仲良くなれたら色々話せるんだろうなと思いました。
私は患者の中でも若い方で、この病院にお世話になってからも患者さんとは誰一人として話した事はありません。
私から話しかける勇気もなく、ただ一人で過ごしていました。
患者さん同士が話しているのを見て、色々話せて羨ましいなと思っていました。
お昼ご飯になりました。
先ほど泌尿器科の患者さん達が話していたように天ぷら蕎麦が出てきました。
私は天ぷら蕎麦よりも、デザートで出てきた水ようかんの方がとっても嬉しかったです。
午後もやる事はありません。
また廊下歩こうかなと思ってた時に看護師が来ました。
看護師「末っ子さん、明日の退院なんですけど11時に主治医からお父さんに手術の事とか説明があります」
私「あぁ、なんかお父さん言ってました」
看護師「明日は退院前に内診もあるので、また呼びに来ますね」
私「わかりました」
看護師「今日は特に予定がないので、ゆっくり過ごしてください」
そう言って部屋を出ました。
検査があるのも憂鬱ですが、何もないのも暇で仕方ありません。
前回の入院はあまりに暇でクロスワードをやっていましたが、今回はそんな余裕はないだろうと思って何も買いませんでした。
手術と入院で体力がすごく落ちているのが分かりました。
前の日にキイトルーダの説明をDVDで見ましたが、それを見ているだけでも疲れました。
疲れるだけならまだしも、謎に息切れもしていました。
その時に医師から、話を聞くだけでも疲れますよねと言われました。
何をするにも体力が必要なようです。
外に出れたらもっと歩きたいって気持ちになるのになぁ・・・と思いましたが、コロナ禍で外に出る事は一切禁止です。
ただただ何もない廊下を行ったり来たりして歩きました。
夜ご飯は食パンとコーンスープでした。
この日の夜ご飯も、朝食みたいだなと思って食べました。
これが手術後5日目でした。
次はいよいよ退院です。
ようやく外に出れる・・・という嬉しさと共に就寝しました。