ラルスの練習をした翌週の月曜日が来ました。

私はずっと憂鬱な気持ちでした。


朝ごはんは食べられそうになく、R1ヨーグルトを飲みました。


この日ほど治療に行く事が憂鬱な日はありませんでした。


駅に向かう途中、階段を一段登るごとに目の前がチカチカしてきました。


前にも経験があったので、またこれだ・・・と思いました。


でもこの日は何かが違いました。

改札まで辿り着いた時、目の前が真っ白になりました。


前に進もうとしても進めません。

このままだと危ないと思い、改札にいる駅員さんに具合が悪いですと声を掛けました。


駅員さんは駅に設置されている救護室へ連れて行ってくれました。


そこには空調設備があって、ベッドが1つありました。


ベッドで横になり、しばらくすると駅員さんが来ました。


「このままもう少し休まれますか?それとも救急車を呼びますか?」


この日は義姉と途中駅で待ち合わせをして一緒に病院へ行く日でした。私は義姉に電話しました。


義姉は慌てた様子で、私の兄に連絡するから待っててと言いました。


しばらくして義姉から電話があり、救急車を呼ぶようにと言いました。


私は駅員さんに救急車を呼んで欲しい事と、病院の診察券を出してがんの治療中だと言うことを伝えました。


駅員さんは診察券を持ちながら別室で救急車を手配してくれました。


しばらくすると救急車が到着しました。


救急隊員が3名来ました。

私が通っている病院へ運びますと言われ、担架に乗って救急車まで行きました。


私は駅員さんにお礼をし最寄り駅を出ました。


エレベーターに乗っている時、救急隊員の一人が私に「抗がん剤治療、きっと辛いですよね」と声を掛けてくれました。


救急車に乗ると、若い救急隊員の男性が付いてくれました。


靴を脱いで欲しいと言われ、靴を脱ぎました。


救急車の中で、熱や血圧を測りました。

血圧は病院に着くまで何度か測りました。


救急隊員の男性から、何故救急車を呼ぼうと思ったのか?病院に到着したら付き添いの人は来ているか?など、質問をいくつかされました。


病院へは義姉が向かってくれました。


男性隊員は私に声掛けを何度もしてくれ、安心して乗っていることが出来ました。


「もうすぐ病院に着きますよ。あと少し頑張ってくださいね」


そう言われた数分後、病院に着きました。