家に着いた後も、「病院を決めてください」と言われた事が頭の中でグルグル巡っていました。
私は実家を出て一人暮らしをしています。
先生からは、家族のサポートが必要となってくると言われました。
紹介先の候補は、実家から通えるA病院、私の住んでる場所から近いB医大、会社近くにあるC病院、そして県のがんセンターでした。
がんセンターと言われた時はとても驚き、私は先生に「がんセンターって・・・がんで決まりって事ですか?」と聞いてしまいました。
先生は「そうじゃないですが、万が一を考えて紹介先の候補になります」との事でした。
心の中では『がんセンターって・・・。前立腺がんで亡くなったおじいちゃんや、乳がんで入院した叔母さんが通った病院じゃん・・・。私もそこに通うって何でよ・・・』と納得がいかず葛藤していました。
両親や兄は「がんセンターがいいと思う」と言っていて、それだと私ががん患者になると決まったみたいな感じだから私はB医大がいい!とゴネていました。このやり取りは何度も続きました。
その後、会社の上司に今の状況を報告した時に、病院はどうするの?と聞かれました。
私は上司に、家族ががんセンターを勧めてくるけれど、がんセンターはがんの患者さんが行く所で私はがんじゃないので行くのは嫌なんです!と言いました。そうしたら・・・。
「がんセンターはがん患者しかいないなんて偏見でしょ?」と言われました。
確かにそうかもしれない、私はがんの事も何もかも今は偏見を持っているのかもしれない。
そう思いました。
翌日家族に連絡し、がんセンターに決めた事を伝えました。
それがいいと思うと家族は安心した様子で言ってくれました。
これが病院を決めるまでの経緯でした。