東京日和

荒木陽子+経惟
筑摩書房

おっとこれはまえがきの書き出しであったか。
でも、まさにこの言葉に尽きる。
だからこれでいい。

今週のトラックバックのお題「出だしで読む私の名作」。

まえがきには「チロ(荒木夫婦の愛猫)とふたりぼっちの生活と、
ヨーコを想いながらひとりで歩いた<東京日和>の写真といっしょに、愛しのヨーコに捧げたい。」とあり
あとがきには「ひとりで歩いて写した<東京日和>は私がヨーコに捧げたのではなく、
ヨーコが私に捧げてくれたのだ。」とある。
この本はお互いがお互いに捧げた本なのですね。

ヨーコさんの(三回で終ってしまった連載の)エッセイと経惟氏の写真。
その後ヨーコさんが逝ってしまってから新盆までの経惟氏の手書きの日記と東京の写真。

まいります、この本は。
経惟氏の新盆の日記。

7/15 送り火しない。
    帰さない。 

まいったなぁ~。

経惟氏の撮るヨーコさんはめちゃくちゃキレイだ。
思わず嫉妬してしまうほどだ。
何に?愛されることにである。
いや、まいるわ。