トラッシュ
山田詠美
文春文庫
山田詠美は長編が好きだ、と前に書いたけれど
この本はその中でもなんども読み返す何冊かのひとつ。
NYを舞台に東洋人のココ、恋人のリックとその息子のジェシーとの共同生活からはじまり
愛し合っていたはずのふたりの関係がゆっくりと絶望的に壊れ、そして新しい恋人やジェシーを含む
ココを取り巻く魅力的な登場人物たちとのいろんな関係を通して自分を見つめ直していく話。
ちょうど十年前、離婚したばかりにこの話を読んだ。
もうそりゃあ身も心もボロボロだったから尚更にココに共感したのかもしれないけれど。
(あたしはココみたいに素敵に大人じゃなかったけれど)ココと一緒に辛かったことを振り返り
自分のしてしまったことと真っ正面に向き合いそしてフィフティフィフティだったと思えたとき
あたしは少し強くなった。そして痛みは過去になる。
それから何度となく読み返しているのだけれど、読み返すたびに新しい何か、というのではなく
忘れていたことも気づかずに過ごしていた大事な感覚を思い出させる。
明日の朝があることを、必ず巡ってくることを感じそして期待させられる。
山田詠美
文春文庫
山田詠美は長編が好きだ、と前に書いたけれど
この本はその中でもなんども読み返す何冊かのひとつ。
NYを舞台に東洋人のココ、恋人のリックとその息子のジェシーとの共同生活からはじまり
愛し合っていたはずのふたりの関係がゆっくりと絶望的に壊れ、そして新しい恋人やジェシーを含む
ココを取り巻く魅力的な登場人物たちとのいろんな関係を通して自分を見つめ直していく話。
ちょうど十年前、離婚したばかりにこの話を読んだ。
もうそりゃあ身も心もボロボロだったから尚更にココに共感したのかもしれないけれど。
(あたしはココみたいに素敵に大人じゃなかったけれど)ココと一緒に辛かったことを振り返り
自分のしてしまったことと真っ正面に向き合いそしてフィフティフィフティだったと思えたとき
あたしは少し強くなった。そして痛みは過去になる。
それから何度となく読み返しているのだけれど、読み返すたびに新しい何か、というのではなく
忘れていたことも気づかずに過ごしていた大事な感覚を思い出させる。
明日の朝があることを、必ず巡ってくることを感じそして期待させられる。