あのゴールドマンの内情が赤裸々に描かれている本作。パワハラ、セクハラ、モラハラは当たり前、顧客に対する考え方、社員に対する考え方も予想していた通り、いわゆる強欲集団であるという意味では、想像の範囲内でしたが、
それでも、そんな世界最高峰の投資会社で働く人の心の内や葛藤、本音、違う意味でのゴールドマンらしい人種というべき人達の存在、人事、昇進の仕組み、タスク等々が垣間見れて、想像以上にエキサイティングな作品だったと思います。
彼女にコーチングしてもらうのは、とても無理だとしても、講演があったら、是非とも拝聴してみたいと思いました。
ただ、そうですねー、ここまで詳細に書いて大丈夫?とまで思った不貞?ロマンス?については、
やっぱり家庭を取ったかー、とゴールドマンらしからぬ⁈無難な選択に、ちょっとつまらなくも感じてしまいました。
まー、これは小説でも、ウォール街を舞台にした映画でもないので、面白いとか、ドラマチックである必要はないので、当たり前なんですけどね。

はい、ということで、私の大好きな職業モノのノンフィクションで、しかも、生まれ変わっても決して経験することがない?できないだろう、特殊な世界の、とびきり優秀だけど狂った人たちの世界を余す所なく魅せてくれた本作に感謝音譜

記録のため、以下にAmazonさんの内容紹介を転載いたします。

発売から5日で即3刷!
GS元社員がウォール街の内幕を綴る、いま最もホットな金融ノンフィクション。
世界トップクラスの地位と報酬が約束されたゴールドマン・サックス。
だがその実態は、金と女性に対するおそるべき強欲、嫉妬にまみれた職場だった――。

同社の元マネージング・ディレクター(上位8%の幹部職)の女性が1998~2016年の在職期間に目撃した、ミソジニー(女性嫌悪)と人種差別にあふれる、堕ちた企業風土を明らかにする衝撃の暴露本。
著者は巨額の退職金を捨てて、秘密保持契約書(NDA)へのサインを拒否。同社の内幕を告発する道を選んだ。

彼女の回顧録を読み進めるうちに明らかになる、金融資本主義の欺瞞と、その背後にある差別的な思考とは?

◇目次◇
序章  辞められるのは一度きり(2016年)
第1章  ゴールドマン・サックスへようこそ(1998年7月)
第2章  ”選ばれし人々” 
第3章  ふたつのパーティ
第4章  1セント硬貨
第5章  祖父と祖母
第6章  灰色の世界(2001年9月)
第7章  カウントダウン(2006年)
第8章  マイクのカルチャー
第9章  ウォール街の失墜(2008年)
第10章 昇格試験
第11章 ダンとリッチ(2012年)
第12章 何者でもない私
第13章 結論
第14章 自由のためのスプレッドシート
第15章 小旅行
第16章 祭壇
第17章 検査結果
第18章 職場復帰のためのハンドブック(2015年8月)
第19章 ピート(2016年)
第20章 ママの日記
エピローグ

◇著者プロフィール◇
ジェイミー・フィオーレ・ヒギンズ
ゴールドマン・サックスの元マネージング・ディレクター。同社でこの役職に就けるのはトップの8パーセントのみ。ジェイミーはそのひとりであり、所属部署では最も職位の高い女性だった。多額の資本金を有し、株式の時価総額が1000億ドルを超える大企業を顧客にもつかたわら、新入社員の研修、インターンシップ・プログラム、採用活動にも携わった。現在はコーチングのプロとして、10代の子や大学生にリーダーシップ・スキルを教えたり、従業員を率いる方法を役員にコーチしたりしている。ニュージャージー州で、夫と4人の子どもと暮らしている。

普段は短編は読まないのですが、東野圭吾さんだから、続編⁈だからということで読ませていただいた本作。
そうですね、やはりそのおとしどころ、それぞれのオチは、おおよそ単純なものではなく、その裏にまた何かしらある、しかも救いのような何かが。そんな印象の作品だったような気がします。
感謝音譜
んー、勿論それなりには楽しめましたが、それでもやはり長編が読んでみたかったですね。

記録のため、以下にAmazonさんの内容紹介を転載させて頂きます。

この人は人生をリノベーションするつもりだ――亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。果たして嘘をついているのはどちらなのか――。謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。そして、どう生きていくのか。


 

 やっぱり歴史小説 はいい!と 前半途中までは 感じていたのですが

 とにかく この前島密という人物の、向上心?、好奇心旺盛さが成せるわざ?というか、方向性が定まることなくあっち行ったりこっち行ったりという落ち着きのなさ!?というか、その過程がとても長く、 いつになったら郵便のことが出てくるのかと、 中だるみ してしまった感が強かったのが正直なところでした。

まあでも考えようによっては、偉大な人物は、ただひたすら1つのことを貫く というようなイメージがあるなか、少しだけ親近感を覚えたりもしました。

感謝音譜


記録として以下に Amazon さん の内容紹介を転載させていただきます。


何も持っていなかったから、走り続けることができた。

誰もが心通わせられる世にどうしてもしたかった――。

歴史小説界のトップランナーが郵便制度を創設した前島密を鮮やかに描き切る感動長編!



郵便制度の祖と呼ばれ、現在では一円切手の肖像にもなっている前島密。だが彼は士農工商の身分制度の影響が色濃く残る時代にあって、代々の幕臣でも薩長土肥の藩士出身でもなく農家の生まれだった。生後すぐに父を亡くし、後ろ盾が何もない。勉強を誰よりしても、旅をしていくら見聞を広めても、なかなか世に出ることができなかった。そんな苦悩を乗り越え、前島は道をどう切り開いたのか。そして、誰もが想いを届けられる仕組みをいかにしてつくったのか。