スーパーコンピューターの新製品投入が7日、相次いだ。富士通は、理化学研究所と開発中の世界最高速スパコン「京」の技術を応用した普及機を発売したと正式発表した。NECも、従来品に比べ価格を5分の1に抑えた製品の開発に着手したと発表した。米国勢独走のスパコン海外市場で巻き返しを図る。

 富士通が発売した「PRIMEHPC(プライムエイチピーシー)FX10」は、1024台の筐体をつないだ最大構成の場合、1秒間に「京」の2倍となる2京(京は1兆の1万倍)回の計算ができる。CPU(中央演算処理装置)間をつなぐネットワーク技術に「京」の技術を採用し、高い信頼性や処理性能を実現。さらにソフトの互換性があるため、「京」を利用する際のプログラム開発にも役立つという。価格はCPUを12個搭載した電話ボックスとほぼ同じ大きさの筐体で5000万円。来年1月に出荷を始め、3年間で50システムの販売を目指す。

 富士通によると、スパコンの世界市場は2009年の6000億円が15年には1兆円に拡大する見通し。現在の世界シェアは2%程度で米IBMや米ヒューレット・パッカードの後塵(こうじん)を拝しているが、15年にはシェアを10%に高め、年間売上高も200億円前後から1000億円に増やしたいという。

 一方、NECが製品化を目指すのは、独自のCPUを使った「ベクトル型」と呼ぶスパコン「SX-9」の後継機。512台の筐体を接続した場合、1秒あたり131兆回の計算ができる。CPU周辺の半導体を内部に集約することで低消費電力化を図り、価格だけでなく年間電気代も約10分の1に抑える。

 さらに電話ボックス2つ分だった筐体の大きさは、家庭用プリンターと同程度に小型化できるという。同社では13-14年に製品化し、国内や欧州を中心に販売していく考えだ。


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