子どもアアドボカシーの理念の中に、セルフアドボカシーと言うのが有ります。声をあげられない本人とともに本人自身の声を挙げていく事です。
これを学ぶときに紹介されたのが「水平社宣言」でした。
厳しい差別の中で苦しんで来た被差別部落出身の人々が、自らの解放を求め、弾圧を乗り越え結成した「全国水平社」。
結成に際して掲げられたのが「水平社宣言」でした。
わが国最初の人権宣言と言われています。
今年で100年。
そこに、人権とは何かを理解する上で、貴重な言葉がありました。
「人間をいたわるかの如き運動は、かえって多くの兄弟を堕落させた」「この際吾等の中より人間を尊敬する事によって自ら解放せんとする」
私もソーシャルワーカーの一員ですが、クライアントのために何が必要か、どうすれば良いかと考え動きます。パターナリズムに陥ってしまいます。
しかし、それが本当にその人の望んでいるものなのか?
本当にその人が求めているものは何か。その人の心の声を聞かねばなりません。
そこがアドボケイトの出発点なのだと思います。
子どもはもちろん、障がい者、養護を必要とする人、家族や夫婦の関係にも言えるかもしれません。
水平社宣言の示したものを、今、噛みしめなければと、つくづく考えます。