ミカエル、ガブリエルなどの
大天使って
聞いたことありますか?
大天使、という名称から
偉そうだな~という印象をうけますが
実は
「天上位階論」において
大天使は
下級天使に属されています
この「天上位階論」
というのは
5~6世紀ごろの
シリアの神学者と思われる
偽(ぎ)ディオニュシウス・アレオパギタ
(偽ディオニュシオス・ホ・アレオパギテース)
が著わした
「ディオニシウス文書群」のなかの
ひとつです
「聖書あそび」の動画
「天使シリーズ」第1弾でもお話しさせていただいてます
⇓ ⇓ ⇓
ディオニシウスが言うには
人の魂が神に至るためには
「位階(ヒエラルキア)」が
重要だそうです
要するに
いきなり悟りに達するのではなく
ちゃんと段階を踏まなくちゃいけない
ということですね
天使の位階としては
まず3つの階級が設定されています
3つ、というのは
父と子と精霊、に対応しています
1つの階級が
さらに3つの段階に
分かれていて
全部で9つの位階が存在します
それぞれの天使のところに書いてある
「セラフィム」「ケルビム」というのは
位階名であって
ミカエルやガブリエルといった
「天使の名前」ではありません
熾天使について言えば
「熾天使」という意味のヘブライ語である
「セラフ」(単数形)を複数形にした
「セラフィーム」です
👇こちらでもお話しさせて頂いてます
それぞれの位階に属す天使には
いろいろな説があり
たとえば
ラファエル、ウリエル、
ミカエル、ガブリエルの
四大天使は
9つの位階のうちの
下から二番目の
大天使とされていますが
イギリスの詩人ジョン・ミルトンの
「失楽園」の中では
この四大天使は
熾天使となっています
悪魔の王となったルシファーも
堕天する前は
最上級の熾天使であり
12の翼を持っていて
なにより美しく光り輝いている
と言われているそうです
それぞれの位階の天使については
長くなりますので
あらためて、ひとつずつ
記事にしていきたいと
思います
ちなみに
「天上位階論」を著わした
偽(ぎ)ディオニュシウス・アレオパギタさん
ですが
なぜ「偽(ぎ)」がついているか、というと
偽物、ということではなく
新約聖書のなかの
「使徒言行録」に登場する
「アレオパゴスのディオニシウス」
という人がいて
「天上位階論」を含む
「ディオニシウス文書」という
一連の神学的文献の著書は
長らく、この「アレオパゴスのディオニシウス」さん
によって書かれたものだと
思われたきたそうなのです
しかし、のちに
「ディオニシウス文書」の著者と
「アレオパゴスのディオニシウス」は
別人だということが判明し
「ディオニシウス文書」の著者としての
区別をつけるために
「偽(ぎ)」をつけているのだ
ということです
「ディオニシウス文書」の成立は
485年から531年の間、と
特定されているそうです
「アレオパゴス」というのは
ギリシャのアテナイにある土地の名前で
アレオパゴス評議会という
政治的組織に属していた人らしいです
当時のギリシャでは
「ディオニシウス」というのはよくある名前で
ディオニシウスさんというのは
沢山いらっしゃったみたいなんですね~