おはようございます( ˙꒳​˙ )


昨日、娘に誘われ、仕事終わりに、岡山シティミュージアムで開催中の特別展「深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ」を観覧してきました。



『百済』

2004年 


アクリル絵具、風呂桶、エポキシ樹脂


作家蔵

この絵と、『金魚絵師』と言ったらお分かりになる方も多いでしょうか?

樹脂の中に金魚のペイントをされている方で、その中に、金魚が本当に泳いでいるかのように、優美な金魚を描かれる方です。



​『春ノ桶』

2020年


アクリル絵具、木桶、超難黄変エポキシ樹脂


株式会社BELEC 蔵



でも、ご本人は、『金魚絵師』と言われることに抵抗があると、作品の中に書かれていましたが、、、。


これ程、優雅に泳いでいる金魚を描けるようになるには、随分熱心に、四六時中、金魚を注視して観察してなければ描けないのでは?と思っていたのですが、深堀氏は、実際に金魚を飼育して、世話を毎日していらしたとの事。納得ですが、いや、凄まじい観察眼👀

本当にね。尾っぽが流れるように、なびいてて、そこに水が貼ってあって、実際に泳いでいるみたいなんです。



『自己像』

1993年  


自然木、英字新聞、酒瓶、吸殻、ホース等


   作家蔵

上の写真の説明文にあった、3年生のときの課題作品。会場に入った直ぐに、この『自己像』が有りました。

“学校の裏山で、骨になりそうな枝を採取し、それを組んで、英字新聞を貼って作った”

というような事が書かれていたと思うのですが、初めは、「へ〜(´・∀・`)」くらいにしか思ってなくて、写真も撮らずにほぼ素通りしました。失礼ですみません💦

ですが、この作品↓を見て、「これは、さっきの自己像、撮っとかないかんな〜❗️」と戻って写してきたのが、⬆️の写真です。


『泳げ!金魚!』(部分)

2000年


アクリル絵具、パネル、ゴサ


キャプションを見たらお分かりのように、これは、畳にアクリル絵の具でペイントされた金魚なんですが、近くから見ても、本当に畳の上に金魚が泳いでいるように見えます。




で、これ↓が、卒業制作の 作品なのかな?本当に大きいです。

キャプションが見つからなかったので、素材がよくわかりませんが、天然木に和紙といったところでしょうか?


『金魚』と言えば、夏の風物詩でしょうか。こちらの作品もキャプションを見つけられず、タイトルが分からないのですが、水没した(?)蚊取り線香から大量の金魚が出てきたりと、不思議な光景。

この作品を見てると、私が、小さい頃によく見ていた、『お風呂に入ってて、そのお風呂の蛇口から金魚が出てきて、「気持ち悪い〜」と思いながら、一緒にお風呂に入る』という、何とも奇妙な夢を思い出します。




こちら⤵︎ ︎は会場の最後に展示してあった作品です。

​『死せる君影』

2023年


アクリル絵具、水彩絵具、色鉛筆、パネル、和紙、角材、石粉粘土、ジェスモナイト、純金箔、香料等


作家蔵


額縁を良く見たら、人の顔のようなものがくっ付いてます


金魚の尾っぽって、なんだかちぎれそうな感じではあるけど、水の中で、もの凄く繊細な動きをするし、それがとても優雅でも有るのですが、深堀氏の描く金魚は、優雅なだけでなく、何となく、儚さも感じるのは、私だけでしょうか?


実は、私は、金魚って、あまり好きではなくて、その理由は、不自然で、気持ち悪いって思ってたんです。背鰭無いでしょう?彼らは。それって、早く泳ぐ必要が無いって事ですよね。って事は、一生人間の観賞用でしかないんですよね。小さい入れ物の中でしか生きれない。

でも、そんなこと、金魚は気にしてないし、分かってもいないって、深堀氏は思うのだそうです。


深堀氏の死生観を、“水の中を優雅に泳ぐ金魚”や、“次々と人の手によって綺麗な形に作られ続けた金魚”をモチーフにすることで、人とは?人間社会とは?を問いかけ続けてあるのかな?と思った展覧会でした