「」の巨大広告がJR渋谷駅のホームにズラリと並んだ先週2013年3月2日(月)?3月8日(金)の間,4Gamerに掲載された記事は452本でした。カメラを持ってそわそわした女の子でいっぱいだー。

「」は,どのあたりがARなのか,ちゃんとムービーで解説してくれているので親切極まりないです
 そんな,関枻扦蠚莩证沥鈿菸陇獯氦幛い皮肯冗Lの記事ランキング第1位は,噂の「GeForce GTX TITAN」をさっそく3枚並べて3-way SLI構成にした,モンスターPCで性能検証してみたというレビュー記事でした。

 性能については記事のほうで確認していただきたいのですが,とりあえずこのドスパラ製ゲーマー向けPC「GALLERIA Titan ZX 3way」の標準構成価格は,69万9980円(税込)となっております。「いや,PCゲームは7860×1440ドットで遊ぶことにしてるけど?」という人にとっては,GTX 690のQuad SLI構成よりオススメみたいです。

 第2位,「ドラゴンクエストX」のプロデューサー&ディレクターインタビューです。なお,黒Wii U(プレミアムセット)に同梱されていた「Wii U版ベータテスト 登録証」を持っている人なら誰でも参加可能なβテストが,3月6日にスタートしていますよ。「ドラクエX買う予定ないわー」という人も,とりあえず遊ぶだけ遊んでみては?

 第3位はランキングの常連,「週間販売ランキング+」です。先週(というか先々週)は新作ラッシュだったので,上位が新作で埋め尽くされてますね。カグラさんは首位奪取はなりませんでしたが,PS Vita専用タイトルとしては健闘しました。
 ちなみにPS Vita版のPSO2は第7位でしたが,本来はパッケージを買わなくても無料DLで遊べるゲームなので,こちらも健闘したといえるのではないでしょうか。

「」はバニスさんの追加衣装とか,ちゃんと入手しました?
 第4位第9位には,いよいよ全世界で発売された「シムシティ」のプレイレポート記事と,残念なお知らせが。ちなみに,その後のによれば,この週末までに問題解決するとのこと。土日には皆さん遊べるようになっていることでしょうか。てか,ですと!?

 第5位には,突如現れた国産新作MMORPG「鬼斬」のプレイレポートがランクインしております。ちなみにサイバーステップは,ほぼ同時期に「」というMOBAタイトルも発表しております。それぞれ別のゲームみたいですよ。



先週のランキング





先週の注目記事


3月4日(月)



 このところ年1本のペースで発売されている「アサシン クリード」シリーズ。「II」は3部作だったけど,「III」は3部作にはならず,そのまま「4」が発表されました。時代はIIIよりも60年ほど遡り,自分の海賊船で大暴れする内容だとか。どうやら前作で話題になった海戦シーンが,次回作では大抜擢されそうな気配。暗殺王に,俺はなる!(ドン)

3月5日(火)



 「カウンターストライク」の生みの親が,新しいFPSを作ってました。もともとは“”としていたらしいので,予定よりちっぴり時間かかっちゃったみたいですね。ともあれ記事中のムービーを観てみましょう。ラベリングでのビル突入とか,カーチェイスとか,動的な戦場が期待できそうです。

3月6日(水)



 据え置き機で発売されるリッチなゲームは,開発に時間もお金もかかるため,ネタ勝負の“冒険”した作品はなかなか作りにくいものです。しかし我々ゲームファンはリッチゲーだけではなく,あらぬ方向に冒険してしまった怪作も常に求めているもの。というわけで,“壁ドン”がテーマのリズムゲー登場しました。怪作だ。

3月7日(木)



 200枚以上の写真でお届けする「第31回プライズフェア」フォトレポートでっす。で,「ルリルリって“懐かし”か?」という話になったわけですが,ナデシコの放映時期は1996?1997年。ゲーム機でいうと初代PSとかセガサターンが全盛の時代で,FFはちょうど7の発売時期でした。思ったより懐かしのルリルリだったわ。……写真ははしたない18号さん。

3月8日(金)



 1か月ほど前の話となりますが2月7?9日の3日間,中栕畲螭违博`ム大会「K.O. Fighting Game Festival」がクウェートで開催され,日本選手も多数参加しました。クウェート。ペルシア湾の最深部に位置し,隣国はイラクとサウジアラビア,さらにイランも近い……正直そんなイメージの国だったけど,格ゲーって凄いな本当。



セクシーポーズおたより


 GREEの「」は,とりあえず新アイドルさん達の素性が分かっていないので,手探りで進めているところでして。私は今のところ,豊川風花さんと真壁瑞希さんが割とお気に召し気味です。早い段階でRが手に入ったから,というのもありますが。編集部のは望月杏奈さんと伴田路子さんの名を挙げてましたが,彼もまだ手探り状態のようです。
 皆さんもオススメのアイドルがいたら,なんというか,もう,ぜひ教えてください。見ていくのって結構時間食うのよね。

 下でやっている「今週のプレゼント」の応募フォームに「4Gamerへのコメント」という欄があるのですが,こちらに愉快な一言や,4Gamerへのご意見ご要望などをお寄せください。面白いモノは勝手に採用させていただきま?す。


■暖かくなってきましたね?。自分が変僬撙摔胜盲皮筏蓼Δ韦扦悉人激盲皮筏蓼Δ郅嗓侮枤荬扦埂#ㄅ哟笊·摔埭罚?/blockquote>
 今週の冒頭は思いっきり陽気ネタでいこうかと思ったんですが,北日本は今も猛吹雪らしいので断念しました。


■眼帯アスカになってアスカが好きになりました。(会社員 眼帯アスカ)

 あの眼帯の下が気になりますね。きっと何かある。


■WBC優勝するといいなー。(大学生 龍野)

 時事ネタはさりげなく拾っていくことにしているWeekly 4Gamerですが,WBCのことをすっかり忘れてました。まあ,なぜかというと私が野球さっぱりだからなんですが。ええと,優勝するといいですね。


■メイリン!(高校生 らい)

■メイリンのおっぱいマウスパッドください。(会社員 おちょぼ伊達)

■いつも楽しみにしております! 今回の雀龍門の記事を読んで,メイリンが可愛すぎて生きていくのが辛くなったので,早速遊んでみました! 麻雀初心者でも結構,遊べることにビックリです!(専門学校生 こんまさ)

■タペストリー掲げてたお姉さん? 気になっちゃいました。(会社員 karihusa)

 あいや?,先週のプレゼント「真?雀龍門」のメイリンさんと加藤沙耶香さんに反響多数でした。チャイナドレスがド鉄板なのは熟知していたつもりでしたが,あらためてその破壊力というか吸引力にギョッとさせられましたね。チャイナドレスの何がいいって,情け容赦ないほど切れ込んだスリットだと思うんだ。チャイナドレスの価値=スリット位置の高さだよ,うん。



今週のプレゼント




「戦場のヴァルキュリア DUEL」WebMoney?NETCASHカード

 ……3名様(提供:セガ 様)

 セガとNHN Japanがサービスしているオンラインゲーム「」のWebMoneyカード(500円分)とNETCASHカード(500円分)をセットにして,3名のユリアナ様にプレゼントいたしましょう。

 会員登録数が20万人を突破したという「戦場のヴァルキュリア DUEL」は,ご存じ「戦場のヴァルキュリア」シリーズがテーマのブラウザゲームとなっております。PCブラウザのほか,にも対応しております。

 現在,20万人突破を記念して「」なるキャンペーンが実施されており,もれなくSRカード「イムカ」がもらえたり,スペシャルチケットが毎日3枚もらえたり, 2月1日以降ログインしていない休眠プレイヤーが復帰したら「三人官女レア」のうち2枚がもらえたりと,割と大盤振る舞いなことになっております。ちなみに,このキャンペーン期間は3月14日まで。

 レアなカードがどかどか手に入るという,新規に始めるにもちょうど良さそうなキャンペーンなので,「そういえばブラウザ版やってなかったなぁ」という人は,ぜひこの機会にどうぞ?。



「N-PCIFSTY120」

「N-PCIFSTY80」

 ……各5名様(提供:長尾製作所 様)

 自作PCの世界では割とその名が知られた長尾製作所が開発?製造?販売している,同社オリジナルの拡張スロット用ファンステイ2種を,それぞれ5名の縞々ファンステイ好きにプレゼントします。

 「N-PCIFSTY120」は拡張スロット部に120mm角のファンを,「N-PCIFSTY80」は80mm角あるいは92mm角のファンを取り付けることができます。ファンの取り付け位置を調整可能で,かつ,取り付けたファンが回転したときにも筐体に振動が伝わりにくくなるよう,防振性のある固定金具を採用している点も特徴です。

 「なるほどなるほど。うん。……で,これ何に使うの?」という話になる人も多いでしょう。私も心底そう思いました。実際に試したによれば,グラフィックスカードを差したスロットの隣などに装着し,セカンダリ冷却ファンとして利用することで,GPUやグラフィックスカードの冷却能力向上を図れるそうです。少しずつ暖かくなってきている昨今ではあるので,早めのGPU温度対策に使うといいかもしれません。

 なお,ファンは付属しませんので,この点はご注意ください。



 プレゼントに応募するには,下記のリンクから応募フォームへ進み,すべての項目に記入して送信ボタンをクリックしてください。 重複応募は当選を無効とさせていただく場合がございます。締め切りは,3月13日(水曜)21時です。
 当選者は,3月16日(予定)に応募フォームで登録した名前(ハンドルネーム可)と都道府県名で発表します。
 プレゼント品は,応募時に入力された送付先に,1?2週間以内にお送りします。なお,賞品によっては,発送に時間をいただく(約1か月)場合があります。
 発送日の確定や本人確認,当選の結果などについてのお問い合わせには一切お答えできませんので,ご了承ください。

※プレゼントの受け付けは終了しましたがコメントのみの送信が可能です。


2013年3月2日のプレゼント当選者発表

「真?雀龍門」ゲームパッケージ ……3名様
神奈川県 eglid さん
静岡県 月ウサギ さん
山形県 ストレイ さん

「真?雀龍門」iPhone 5用カバー ……1名様
神奈川県 megadef69 さん

※映画「シュガー?ラッシュ」4Gamer単独試写会の当選者発表は,メールでの当選通知をもってかえさせていただきます。



 来週はホワイトデーです。

「」というかヴァンパイアシリーズでは,はい。リリスが好きです
 来週は3月14日に「ヴァンパイア リザレクション」( / ),「」,「」,「」,「」,「」,「」(PS Vita),「」(PS Vita),「Winning Post 7 2013」( / )が発売されます。

 オンラインゲームでは3月12日に「」,3月14日に「」の正式サービスがスタートします。

 また来週。

【次回予告】
結局,バレンタインデーは誰にもチョコを渡すことができなかったのに,なぜかホワイトデーの日には山ほど贈り物が届くくぬぎちゃん。だがそのほとんどは,自分の恥ずかしい写真と,「この写真を公表されたくなければ……」といった類いのメッセージであった。あまりにも大量に届くので,今さら公表されようがされまいが,あまり違いはないのではないかという気すらしてくるくぬぎちゃんだったが——。

 柧━博`ムショウ 2012と併催されていたゲーム業界向けイベント「TGSフォーラム 2012」では,4つのテーマに分けた専門セッションが行われていた。ここでは2日めの2012年9月21日に開催された「ゲームビジネスセッション」の模様を紹介してみたい。
 セッションは,現在オンラインゲームなど「売り切りでない」ゲームを運営ないし開発中の3者による講演を行い,その後パネルディスカッションで意見交換するという流れで進行した。このセッションのテーマ自体はゲームを提供する側のビジネスモデルに関する話題なのだが,プレイヤー側にとっても興味深い内容が多いセッションとなった。


ハズレだと思わせない工夫がスクラッチを支える


セガ PSO2プロデューサー 酒井智史氏
 最初に登壇したのは,セガの酒井智史氏だ。「『PSO2』はじめました。」というシンプルなタイトルの講演では,「」(以下,PSO2)のビジネスモデル決定に至る経緯などが語られた。

 まず,酒井氏はドリームキャスト版の「ファンタシースターオンライン」以降のサービス概要と料金モデルを挙げて,それぞれの時代に合ったものを提供してきたと説明。そのうえで,PSO2のサービスを始めるにあたっての考え方などを示した。


 問題意識としてあったのは,それまでのビジネスモデルの限界だという。国内コンシューマゲーム市場は縮小傾向にある一方で,開発コストは増大を続けており,国内だけでコストを回収することが難しくなっているとのこと。また,PSO2はPC,PS Vita,ドラゴンクエスト10 RMT,スマートフォンを対象にしたオンラインゲームであり,とくにコンシューマ機でのオンラインゲームという部分では,PCオンラインゲームとは違った事情があるようだ。コストをかけてしっかりしたゲームを作りたい半面,コスト回収は簡単ではない。しかし,パッケージ文化強いコンシューマタイトルでは,とくに追加課金への抵抗は強いようで,DLCなども苦戦しがちである。
 一方でPCオンラインゲームは,ごく一部のタイトル以外は基本無料が当たり前になっているという状況がある。ご存じのように,PSO2では基本無料のアイテム課金制を基本としているのだが,ドラクエ10 RMT,そこに至るまでにはさまざまな葛藤があったようだ。

 酒井氏達がたどり着いた結論は,基本無料の料金体系だが,内容的には基本プレイ無料の枠を超えるクオリティを提供するというものになる。おそらく作り手側の矜持もあるのだろうが,市場へのインパクトを狙った戦略的な展開だ。
 そのうえで,どのような部分でお金を取るのか,どの部分を無料で提供するのかを検討したという。PSO2の本俚膜什糠证悉嗓长瓤激à繄龊悉烁·证韦希?br>
「エネミーと戦い,自分でアイテムを集めてコレクションし,さらなる強敵に挑んでいくゲーム」

という部分であり,そういったゲームの本俚膜什糠郑膜蓼陸殛Lやクエストなどでは一切お金を取らないことをまず決めたという。これはフリーミアムの基本といえば基本なのだが,実践できていないタイトルがまま見られるのも事実だ。ゲームのどこでお金を取れるのかを考えた場合,なかなかに勇気の必要な決断ではあっただろう。


 一方で,課金コンテンツを買わないと楽しめないゲームになるのではないかという危惧に対しては,いわゆる課金プレイヤーと非課金プレイヤーを同等に扱い,一緒にプレイさせるようにしているという。これは,非課金プレイヤーは将来課金プレイヤーになる可能性があり,ゲーム内が大勢のプレイヤーで賑わうことは課金プレイヤーに対してもプラスに働くという認識に基づくもののようだ。

 PSO2の収益の多くはACスクラッチという,いわゆるガチャ要素でまかなわれている。このスクラッチもゲーム内マネーで購入できるようにすることで,非課金プレイヤーでも各種アイテムを入手できる道を閉ざしていない。

 ガチャ系のシステムはなにかと批判されることも多いのだが,サービス側からすればメリットも多いシステムのようだ。例えば,男性用のコスチュームと女性用のコスチュームでは,制作コスト自体はあまり変わらないわけだが,売れ行きは歴然と違ってくる。スクラッチが需要を均一化してくれるので,さまざまなアイテムを提供できるのだという。
 スクラッチアイテムの個別販売を望む声も大きいとのことだが,「それだとセーラー服やスクール水着しか作れなくなってしまう」というのが制作者側のジレンマであるらしい。まあ,スクラッチと(高値での)個別販売の並立という手もないわけではないのだろうが,PSO2チームでは少し違う考え方をしたようだ。その基本となるのが,「なにを引いてもハズレだと思わせない」ような工夫を凝らすことである。そういったさまざまな手段を試しながらPSO2は運営されている。

 そうした努力の結果,サービス開始以降,90万IDを突破するなどPSO2のサービスは好調である。「単に収益を上げるだけならもっと方法はあります」と酒井氏は語るのだが,短期的な収益よりも重要なものがあると考えているようだ。オンラインゲームはユーザーとともに成長していくゲームであり,最終的にはプレイヤーに“長く遊んでもらえるゲーム”に仕上げることこそが重要であると氏は語っていた。



「長く遊んでいればいつかはお金を払ってくれます」がパズドラの運営思想


ガンホー?オンライン?エンタテインメント パズドラスタジオ プロデューサー 山本大介氏
 続いて登壇したのは,ガンホー?オンライン?エンタテインメントで「」(以下,パズドラ)を担当している山本大介氏だ。
 講演タイトルは「北風と太陽 —ポカポカ運営—」ということで,——なんとなく察しのついた人もいるのではないかと思うが,童話をモチーフに,「いかに旅人のコートを脱がす(サイフからお金を出させる)か」を述べたものだ。


 ソーシャルゲームのサービスが,プレイヤーにお金を払ってもらわなければ継続できないのは言うまでもない。どうせお金を払ってもらうなら気持ちよく払ってもらおう,そのためにはどうすればよいのかというのが論点となる。お金を払わせよう払わせようとチャージをかけても,プレイヤーはかえって警戒してサイフの紐を締めてしまうというのはありうる展開である。ではどうすればいいのか? ポカポカ運営を目指していこうという提案である。
 なんでも,ソーシャルゲームでは,プレイを始めた人が翌月まで残っている率が30%あればよいほうなのだそうだが,やりようによっては継続率を80%に上げることができると山本氏は語る。

 課金についてはセガの酒井氏も述べていたように,プレイそのものに対しての課金はしないのが原則だという。プレイの継続にお金が必要だと,それがすでに離脱ポイントになると山本氏は語る。どうするかというと,無課金でもずっと楽しめるようにすること。それが最終的にはよい結果に結びつくのだという。
 ここで山本氏は面白いデータを見せてくれた。パズドラでプレイヤーが初めて課金コンテンツを購入した日がゲーム開始から何日目かを集計したグラフである。見ると,初日からの数日間が圧倒的に多いものの,その後も途切れることなく,270日を超えたところにもプロットは続いている。ゲームのサービスが開始されてから270日程度しか経っていないタイトルなので,「初日からゲームをやってきて,今日初めて課金アイテムを買った」というような人が毎日いるという状況だ。
 最初の10日間でお金を使っているプレイヤーは全体の50%にすぎず,残りの50%はそれ以降にお金を使った人なのだと山本氏は説明した。つまり最初の10日で見放されるようなゲームなら,課金機会は半減しているわけだ。
 「無課金プレイヤーは将来の課金プレイヤーだと考える」というのは,前述の酒井氏の講演中にもあった言葉だったのだが,ずっと遊び続けていればそのうち課金プレイヤーになってくれる,と気長に対応するやり方自体は山本氏も同じだ。

 一方で,氏は,ソーシャルゲーム独特のマーケティング手法に疑問を呈する。まず,パズドラでは,友達を連れてくるとアイテムがもらえるといった手法は一切行わないとのこと。アイテムで釣っていると,友達がアイテムにしか見えなくなるだけでなく,義理でゲームに登録しただけの人はどうせすぐにやめてしまうので意味がないからだ。また,Twitterで定型文をつぶやかせるようなことも絶対にしないという。ソーシャルゲームでは口コミが非常に有効ではあるが,そういった「作られた口コミ」では逆効果にしかならない。このあたりは美意識によるところもあるのだろうが,実際にユーザーが感じるバイラル効果というものをちゃんと理解しているということだろう。


 パズドラでは,公式Twitterアカウントとして「ムラコ」というキャラクターを立てている。これはなにかと敵視されがちな運営に対して,プレイヤーの間にワンクッション置く効果を期待してのものだそうだ。運営然としたリリース文の配信よりも,そういったキャラクターが会話文で発信した情報のほうが親近感が高くなるのは当然のことだろう。
 そして,情報はできるだけ正直に伝えることも重要だという。ゲーム運営からの急なつぶやきというのは,あまりよくないことが起きたときが多いのではないかと思われるが,実際,クレームも多いとのこと。しかし,クレームの大半は,実は改善要望であり,ゲームをより良くしていくために役立つデータであると山本氏は語っていた。

 そのほか,アプリ内リンクから攻略記事に飛ばすといったメディアとの協業もコミュニティを活性化させるとしたほか,コミュニティは積極的に外部のものを利用することでプレイヤー周囲への拡散を促すようにしているとのこと。ゲーム内のコミュニティ機能は,あえて抑えているのだという。

 また,サーバーに不具合があるときには素直に謝るといったことも重要だという。「最初から神運営を目指していました」と山本氏は語っていたのだが,緊急メンテなどの際には必ずお詫びアイテムを支給するようにしているとのこと。その結果,最初はメンテナンスにクレームが多く出ていたものの,最近ではメンテナンスがあるとアイテムがもらえるのでプレイヤーの反応が期待に変わってきているという。クレームを期待感に変えるというのは,まさに神運営と言えるだろう。

 以上,一般的なソーシャルゲームの運営とはかなり違う方針で運営が行われている感じなのは理解できたと思うのだが,極めつけはKPIツールの使い方だ。パズドラでは,ソーシャルゲームでの必勝ツールであるKPIツールはあまり使われていないとのこと。というか,唯一の用途は,ARPPU(平均購入顧客単価)が「上がりすぎないように」するために見張るためだそうだ。
 多くのゲームでは客単価を上げようと躍起になっているわけだが,方向性としてはまったく逆である。これは,毎月オンラインゲームに支払う金額が,パッケージゲーム1本分を超えるのは良いことではないという,山本氏個人の美学(?)に基づくもののようだ。
 単価を上げるように操作しているとプレイヤーが疲弊するので,長く遊び続けてもらえるように,抑えめで運用しているのだという。むしろ客単価が高くなってくると,無料イベントを連発するなどでお金を遣わせないように心がけているとのこと。はっきり言って,こんな運営は見たことも聞いたこともない。


 とはいえ,これらの方策では,なにもなるべく稼がないようにしているわけではない。細く長く,ロングテールでの売り上げを重視しているだけで,ある意味当たり前のことしか並んでいないと思う人もいるだろう。一般的なオンラインゲームやソーシャルゲームが,実は変則的な稼ぎ方をしているのだという考え方もできる。最終的に同じ金額を取ることになるとしても,客側にとって気持ちよくお金が払えるのはどちらか,新製品が出た場合,どちらのものを買ってみようと思ってもらえるかなど,考えるまでもない話ではあるのだ。
 分かりやすく言うと,ポカポカ運営では最重視項目を客単価ではなく継続率にしているところが特徴となっており,これは先の酒井氏も同じ傾向であろう。「いつかはお金を払ってくれる」といった楽観的な戦略が取れるのは,作品のクオリティが高いことが前提条件ではないかと思われる。オンラインゲームではサービスも作品の一部であることを考えると,サービスクオリティを上げる努力をすることは,理にかなったことなのだ。
 会場では冒頭の「北風と太陽」のあたりから,グッと来場者の心をつかんだようで,ポカポカ運営という概念はともかく,それが実行可能で成果を上げていることに新鮮な驚きを覚えていた人が多かったようだ。ぜひ,各社に持ち帰ってポカポカ路線を実践していただきたいものである。


堂々と“役に立たないもの”を作ろう


 最後に登壇したのは,グラスホッパー?マニファクチュアの飯田和敏氏だ。すでに講演した2名がサービス中のタイトルについて語ったのに対し,飯田氏は新作を鋭意開発中という立場である。「アクアノートの休日」の作者として知られる飯田氏が現在作成している「」は,海底探索ゲームのソーシャル版のようなものだという。

 氏の講演タイトルは「22世紀のための準備運動」というもので,10年後すら予測できないような時代ではあるが,88年後というかなり先の時代までターゲットに,そのような時代まで影響を与えたいという決意を表明する講演となった。
 昨今はコンシューマゲームの売り上げが芳しくないと言われており,氏自身も渾身の作品の売り上げが「あれ?」と思うようなこともあったそうで,コンシューマ市場の冷え込みを実感する部分はあったようだ。しかし,それでゲームが滅びるわけではない。ソーシャルなど新たな部分で市場はむしろ広がっており,氏が新たに手がけている作品もそういった市場をターゲットにしたものとなっている。


 氏が現在制作中の「イージーダイバー」は,当初,PCとスマートフォンのマルチデバイス用ゲームとして企画され,2011年から開発が行われてきたという。飯田氏には思い入れのあるアクアノートの休日のリメイクということで,かなり気合を入れて制作し,今年の夏には完成したそうなのだが,そんな折にLine Gameでやらないかという話が共同開発をしていたNHN Japanからきたのだそうだ。
 Line Gameの発表会で,なんとか対応タイトルに選ばれての帰り道に,いったん完成していたゲームを作り直すことを決めたのだという。Lineのユーザー層を考えると,普段あまりゲームをやらない人にやらせるにはちょっと内容がコアすぎると判断したのだそうだ。


 Lineの使われ方を考えると,作り込んだ装飾はむしろ邪魔であり,内容的にも作家性は邪魔になるのではないかと飯田氏は説明し,そういったものを排除したものに作り直すことにしたと語る。これは6000万ユーザーに届くものにするためには必要なリスクだという判断だ。非常に重大な決定だが,そういった場合「リスクの高い選択のほうが面白いじゃないですか」と語るあたりが氏の非凡さを感じさせる部分であろう。

 ちなみに,ビジネスモデルについては,Lineが持つソーシャルグラフはリアルグラフに近いものであり,口コミの効果は大きそうだが,従来のソーシャルの手法がそのまま使えるという保証もなく,いまだ確立されたものはない。どのような戦略でいくかについては,「まだなにも考えていません」とのこと。
 時代が変われば,ハードウェア,メディア,そしてビジネススタイルやビジネスモデルが変わる。ビジネスモデルについて言えば,最近はフリーミアム全盛となっているが,飯田氏は,これはゲームとフリーミアムの親和性が高かったためだとしている。

 続いて,飯田氏は「遊びとは何か」についての持論を語り,「あまり役に立たないことをするべき」と飯田氏は断言する。(理由はいま一つ不明だったが)役に立たなければ立たないほど,未来で役に立つ可能性があるのだそうだ。
 また,他人と仲良くしたいといったソーシャル性は,人間の本能的なものであり,見知らぬ他者とも仲良くしたい,さらに見知らぬ他者を拡張していくと,22世紀の人達とも仲良くしたいという気持ちに到達するのだという。
 イージーダイバーが目指すものは,自然の驚異を示すことだ。海の世界を描きつつ,Line上の友達と遊ぶ。それがイージーダイバーのゲームスタイルとなる。これはまったく役に立たないもので,だからこそ丁寧に作ると氏は語る。


 そして,22世紀はそんなに遠い話ではないと飯田氏は述べる。将来の子供や孫達がどんな風に今を生きていけばよいのかは,現在の我々が生きていくことで道筋が作れると語り,未来に向けて,現時点では役に立たないものを堂々と制作すると力強く講演を締めくくった。



最後に残るのは面白いゲーム


 パネルディスカッションでは,モデレーターから3氏に対してビジネスモデルに関する設問が問いかけられた。まず,自分の作りたいゲームを実現させるときに,それをビジネスとして成り立たせるためのオンラインゲームの作り方,とくにスケジューリングについて賳枻肖铯欷俊?br>
 酒井氏は,長期スパンでの運営を考えつつ,ライブな部分を修正するバッファを持たせていると語る。「これは決まってるから」と初期計画だけを見てやっていると,絶対に失敗するためだという。長期的には自分達が打ち出して生きたい運営の根本の部分をしっかり据えておき,逐次変えていかなければいけない部分は短期スパンで用意しているという。

 山本氏は,そもそもゲームを作る段階で,1年2年は遊んでもらえるような内容のものを作るようにしており,プレイヤーの反響に合わせて運営していくような部分については,せいぜい1,2週間分しか考えていないのだという。パズドラはネイティブアプリではあるものの,運用に関わるところは全部サーバー側が抱えており,サーバー側の設定だけで(アプリの更新をすることなく)対応できるのだという。新しいダンジョンなどもサーバー側の設定だけで作れるのだ。
 パズドラで特徴的な「曜日ダンジョン」なども,最初から用意していたものではなく,サーバー側の設定だけで追加されたものだ。アプリのアップデートなしでいろいろな変更に対応できるような汎用的なシステムを,最初に構築しておくことが重要であると語っていた。

 1,2年間遊べるようなものをと言っても,投資的な回収について説明を求められたときはどう答えるのかを問われ,これに対して山本氏は,パズドラは制作期間7か月,数千万円のコストで作られていることを挙げ,それくらいだったら「当たらなかったらごめんなさい」で済むと述べていた。もちろん,ちゃんと予算計画は立てるそうだが,そのとおりに行くことは「絶対にない」とのことで,「10儍窑堡芃MOを作れといわれるとドキドキするんですが,そうじゃないときは深く考えないようにしています」とのこと。
 では,運をつかむ方法はと聞かれ,山本氏は「嫁の意見を聞くことですかね」と答えていた。ヘビーゲーマー向けでないゲームでは,普段ゲームをやらない人の意見が重要ということだ。そのあたりの話については,を参照していただきたい。

 も奥さんに試作品をプレイさせて反応を見ることで知られているが,昨今のゲーム開発では嫁(非ゲーマーに限る?)が重要なのだろうか?


 飯田氏は,現状では制作中なのでとくに語ることはないのか,「100年待ってろ」という言葉で会場を沸かせていた。いろんな人に100年という話をするのかという賳枻摔膜い皮希丹工巳摔蛞姢疲顿Y家は夢に投資するので大きな話を,上司には小さな話をするようにしているとのこと。ネット上で広く投資を募るKickstart.comを見ても,ゲーム関係はとくに投資家に人気であるという。


 次に,今後どんなゲームが「くる」のかという賳枻摔膜い啤?br> 酒井氏は,明快に「クラウドゲームですね」と語った。これはPSO1の頃から模索しているものだそうで,どんなデバイスでも同じゲームができる環境というのは氏の理想であるようだ。今は,それができないからマルチプラットフォームで作っているとのこと。
 一方,山本氏は,スマートフォンなどのパイが広がっていくと,今後は尖ったゲームを作ってもビジネスになる時代がくるのではないかと予測する。氏自身は,作りたいゲームが山ほどあるとのことなので,今後もポカポカ運営のゲームが増えていくのだろうと思われる。期待しよう。
 ここで,大きなゲームと小さなゲームでは作り方は変わってくるのかと賳枻丹欷烤凭悉希贿`うと答えていた。曰く,小さなゲームなら一芸だけでも許されるが,大きなゲームではかなりいろいろなものを搭載しておかないと許してもらえないのそうだ。また,映画であれば大規模な作品でも監督が全体を統括できるのだろうが,ゲームの場合は個人個人の考え方というものが作業に大きく影響してくるので,監督がすべてを仕切ることができなくなるのだという。チーム運営が重要になってくるようだ。
 また,とくにオンラインゲームの場合は,発表してもそれで終わりというわけではないので,モチベーションを保つのが非常に大変だという。モチベーションを保つ秘訣を聞かれた氏は,「モチベーションの下がらない人で作るのが理想」と語り,その難しさを語っていた。
 同様の賳枻蚴埭堡可奖臼悉希攻骏氓栅巫鳏辘郡ぅ博`ムを作るというのが非常に重要だと語る。パズドラに関しては,当初の企画でゲームに盛り込めなかった要素がまだたくさんあるので,プレイヤーの反応を見つつ新コンテンツを作る一方で,入れられなかったネタを投入しているとのことで,まだモチベーションを保てているとのこと。
 一方,飯田氏は,TGS会場で「Call of Duty」の最新作などを見ると,なぜか「アガってしまう」のだそうで,こつこつと小規模な作品で稼ぎつつ,たまにCoDのような大作を手がけていければと語っていた。なぜアガるのかについては,やはりCoDが好きだからだろうとのこと。2年くらい前は大作ラッシュだったので,少し鈍感になっていたのだが,最近はソーシャルゲームばかりを見ていたため,本格的な大作が新鮮に映ったということなのかもしれない。

 最後に来年のゲームはどうなるかと聞かれ,酒井氏は,今日の3人の話は共通していたのではないかと切り出した。要は,「面白いゲームが残る」ということだ。マネタイズだけを考えているゲームよりは,もっとゲームに寄ったものが評価される時代がくるという予測だ。ソーシャルゲームも,カードゲームばかりというところから脱却するのではないかと言うのが,氏の予測というか希望だそうだ。
 いずれにせよ,重要なのは面白いゲームを作ることで,ゲームをして「損したな」と思わせてはいけないと酒井氏は強く主張していた。「面白いゲームをやった」という思い出を持ってもらえれば,それが次につながっていくと氏はまとめた。

 山本氏も,スマートフォンではネイティブアプリの時代が復活するのではないかと,ブラウザゲームからより本格的なゲームへの回帰の可能性を示した。現在スマートフォンで発表されているゲームの多くは「側ネイティブ」(がわねいてぃぶ)と呼ばれるWebゲームをネイティブアプリ化したものがほとんどだが,それでは「音すら鳴らない」という状況にある。高性能化が止まらないスマートフォンの市場では,この先それで戦うのは厳しくなってくるというのが氏の見解だ。
 飯田氏が確実に言えることとして,「3歳の子供が4歳になる」と会場の笑いを取ったあと,「そして4歳の子供がゲームをしていても眉をひそめるようなことはなくなる」とゲームをめぐる環境の変化を予測する。氏としては,「子供を逃がさない」ように子供向けゲームを作りたいとの思いを語っていた。子供向けに作品を作ることで,次の世代につなげていきたいというのが,22世紀を見据えた氏の戦略なのだろう。

 ちょうど4歳になる子供を持つ山本氏も,自分の子供に安心して遊べるゲームを作りたいと続ける。もしもコンシューマ用のパズドラを作ることがあったら,最初からフルパッケージで子供向けに作りたいとのこと。アイテム課金などは大人向けの仕組みであって,子供向けには適さないという考えを示した。
 飯田氏も,子供にクレジットカードを持たせるとろくなことにならないと,遊びの持っている危険性についても触れ,来年はそういったテーマでのパネルディスカッションをしましょうとディスカッションを締めくくった。

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