平均6%の値上げです。

出荷価格と書いてあるのはオープン価格(定価が無く、販売店が販売価格を決める)だからです。
来月3月1日以降はエプソンの純正インクが一斉値上げされます。
キヤノンが追随するかどうかはわかりませんが、純正インクを使っていて、なおかつ結構インクを使われる方は早めに予備を買っておいた方が良いかもしれません。
それにしても、プリンターの価格から考えるとインクというのは高いですね。
個人的な思いですが、プリンターは水商売と一緒で、プリンター自体は安くして消耗品であるインクで儲けようという企みではないかと思います。
最近はそれが顕著に表れていて、私が昨年末お客様と一緒にプリンターを買いに行くと、
「キヤノンのプリンターは今や標準で入っているインクはセットアップ用インクで、すぐ無くなってしまうから、予備のインクを買っておかないとまずいですよ」
と言われました。
カタログ仕様を見ると「セットアップ用インク」と確かに書いてありました。
店員の言っていることは大げさでそんなにすぐインクが無くなることはございませんが、
それでも通常インクよりも量を少なくしてプリンター購入時に予備のインクを買わせて単価を上げようという魂胆が見え見えですね。
本当、インクは水商売です。

このインクカートリッジ、最近量販店に行くと「互換インク」と名乗る純正ではないインクが取り扱われていることが多いです。
多々メーカーがございますが、有名なところではエコリカでしょうか。
エディオンの楽天市場店で、キヤノンのBCI-351XLの5色パックとエプソンのIC6CL70Lの6色パックで価格を比較してみると
![]() 【送料無料】エコリカ リサイクルインクカートリッジ 5色パック ECI-C351XL-5P [ECIC351XL5P] |
![]() 【送料無料】エプソン インクカートリッジ 6色パック IC6CL70L [IC6CL70L] |
![]() エコリカ エコリカリサイクルインクエプソンIC6CL70L互換 ECI-E70V-6P [ECIE70V6P] |
です。
※エディオン楽天市場店にて、2016年1月13日現在の価格です。
だいたい半値から65掛けぐらいの値段になります。
楽天とかにあるインク福袋と銘打ってリフィルインクを安く売っている所なんかは6色で1000円しません。
※一例として、2016年1月13日現在のGreenLabel楽天店の価格です。
もちろんこういった激安インクの中には粗悪品や不適合インクを使っているところも無いとは言いきれません。
そして、純正インクと発色やインクの乗りが若干とはいえ、当然違うと思います。
ですが、それでもこうしてみるとわかっていたことですがインクというのはそんなに高くはないのです。
ではなぜ純正インクは高いのでしょうか。
これは先述のプリンター代をインクで稼ごうというのもありますが、インクカートリッジについている技術~特許のおかげで高いのです。
私が量販店のサポート担当をしていた頃、良く聞かれたのが
互換インクを使うとメーカーが修理をしてくれない、保証が効かなくなるってほんと?
でした。
これは正しくもあり、間違ってもいます。
その故障が、互換性インクが原因で故障した場合は保証が効かない、
互換性インクが原因でない故障は保証対象になる
です。
よくキヤノンやエプソンがエコリカなど互換性インクメーカーを相手取って訴訟を起こしていますが、
これは互換性インクを使っているから訴訟しているのではなく、インクカートリッジにある特許をメーカーが侵害しているのではないか?という訴訟なのです。
互換性インクを使うなとは言っていないのですね。(純正インクを是非使ってくださいとは当然言っていますが)
使い切ったインクカートリッジを回収してインクを詰め直し、ICチップの情報を書き換えてリサイクル品として販売する。
このICチップなどが特許なのですね。これだけではなく、インクカートリッジには互換インクを販売させないために、本当にたくさんの特許が詰まっています。
販売してはいけないのではなく、販売するなら特許料を払えってことですね。
リサイクル品に特許料がいるのか~~い?と言う事で常にもめているのです。
過去最高裁ではエプソンは敗訴、キヤノンは勝訴と全く別の判決が出ました。
それ以外でも常に純正インクメーカーと互換インクメーカーは特許の問題で争っています。
メーカーが新製品になったときにインク型番も変えてくるのはこういうことが背景にあるのかもしれません。
話を元に戻して、とどのつまり、その互換性インクが原因で故障した場合、メーカーが作った保証規定により、まずメーカーの保証は効きません。
エコリカはその場合エコリカが保証すると言っています(エコリカサポートページより)。

楽天とかにあるインク大安売りの場合は、その業者がそういった保証をしてくれるかどうか、
心配なら確認をした方が良いでしょう。
ですが、インクセットが5,000円、2セット買えば10,000円。
10,000円有れば安いプリンターなら買えます。
故障したら買い換えるからいいよ。プリンター安いし
なら、一個150円しないインクは魅力的なのかもしれませんね。
どちらにせよ、心配なら純正インク、もしくは保証をしてくれるリサイクルメーカーのインクを選ぶのがよろしいのかと思います。
インクカートリッジの値段はインクそのものの価格より、特許で固められたカートリッジの値段だったわけですね。
そんななか、エプソンはインク約2年分がセットになったインク追加挿入型のプリンターを発表しました。
このタイプはインクがボトルで、注入するタイプですから、そんなボトルに特許など有りませんのでインクメーカーが互換インクを出しやすいです。
ですから最初から2年分のインクボトルをつけてきたのでしょう。
お値段もお安くなく、そこそこ良いお値段が致します。
インクカートリッジで儲ける商売から、純粋にプリンターとインクセットで儲けようというシステムへの挑戦ですね。
個人的には好感が持てますね。
これが本来の技術の固まりであるプリンター本体の値段・価値なのだと思いますので。
