「歴史ミステリー小説」紹介とか。 | 「物語を物語る」案内サイト アメーバ版                          

「歴史ミステリー小説」紹介とか。

「歴史ミステリー」という言葉で検索されて、このサイト(fc2)に来られる方が、異常に多くなっています。そこで「歴史ミステリー小説」の紹介を少しします。
まずはこれ、『歴史ミステリー作家養成講座』(祥伝社)



井沢元彦、中津文彦、高橋克彦、三者による歴史ミステリー小説講座。

これが、面白くって、だいぶ参考になりました。そして「歴史ミステリー小説」という分野を知り、巻末に紹介された本を、順次読んでいったものです。
ということで、今回はこれを書き出してみることにします。(この本では、紹介のみならず、簡単な内容紹介も書いてあります)

古代史ミステリー 
 
高木彬光  「邪馬台国の秘密」(角川文庫)、「古代天皇の秘密」(角川文庫)
井沢元彦  「卑弥呼伝説」(実業之日本社)
長尾誠夫  「邪馬台国殺人事件」(文藝春秋)、「源氏物語人殺し絵巻」(文藝春秋)
中津文彦  「闇の法隆寺―封印された聖徳太子の秘密」(光文社)
井沢元彦  「隠された帝―天智天皇暗殺事件」(祥伝社)、「猿丸幻視行」(講談社)
高橋克彦  「蒼夜叉」(講談社)、「炎立つ」(講談社)
中薗英助  「異文・業平東国密行記」(人物往来社)
 
源平・鎌倉・南北朝ミステリー

高木彬光  「成吉思汗の秘密」(角川文庫)
井沢元彦  「義経はここにいる」(講談社)
中津文彦  「黄金流砂」(講談社)「闇の弁慶」(祥伝社)
斎藤栄   「徒然草殺人事件」(光文社)、「方丈記殺人事件」(光文社)
高橋克彦  「南朝迷路」(文藝春秋)

戦国ミステリー

井沢元彦  「修道士の首」(講談社)
中津文彦  「闇の本能寺」(光文社)、「闇の関ヶ原」(実業之日本社)、「千利休殺人事件」(光文社)
岩崎正吾  「異説本能寺 信長死すべし」(講談社)
荒馬間   「駆ける密書」(河出書房新社)
森真沙子  「家康暗殺―謎の織部茶碗」(祥伝社)
津田三郎  「家康誅殺」(光風社出版)

江戸ミステリー

南條範夫  「三百年のベール」(批評社)
中津文彦  「山田長政の密書」(講談社)、「闇の天草四郎」(徳間書店)、「闇の龍馬」(光文社)
井沢元彦  「葉隠 三百年の陰謀」(徳間書店)、「忠臣蔵 元禄十五年の反逆」(新潮社)
鷹羽十九哉 「私が写楽だ」(人物往来社)、「板前さん、ご用心」(文藝春秋)
高橋克彦  「写楽殺人事件」「北斎殺人事件」「広重殺人事件」「北斎の罪」「歌麿殺人事件」(すべ         て講談社)「春信殺人事件」(光文社)

近現代ミステリー

中津文彦  「西郷暗殺指令」(廣済堂出版)
伴野朗   「西郷隆盛の遺書」(新潮社)、「五十万年の死角」(講談社)
高橋義夫  「闇の葬列」(講談社)
高橋克彦  「倫敦暗殺塔」(講談社)
海渡英祐  「伯林―一八八八年」(講談社)
山田風太郎 「明治バベルの塔―万朝報暗号戦」(文藝春秋)
典厩五郎  「ロマノフ王朝の秘宝」、「紫禁城の秘宝」、「故宮深秘録」(人物往来社)
近藤富枝  「宵待草殺人事件」(講談社)
井沢元彦  「義経幻殺録」(講談社)、「GEN」(角川書店)
景山民夫  「虎口からの脱出」(新潮社)
日下圭介  「黄金機関車を狙え」(新潮社)、「チャップリンを撃て」(講談社)
長坂秀佳  「浅草エノケン一座の嵐」(講談社)
松村喜雄  「謀殺のメッセージ」(廣済堂出版)
楠木誠一郎 「真説・伊藤博文暗殺」(祥伝社)

また、本文で紹介されたもの
豊田有恒  「崇峻天皇殺人事件」
ウンベルト・エーコ  「薔薇の名前」
ジョセフィン・テイ   「時の娘」
など。

ついでに、「ミステリベスト201 日本編」(池上冬彦編 新書館)で選ばれた「歴史ミステリー小説」(ぽいものも含む)も抜き出してみました。

山田風太郎 「明治断頭台」(文春文庫等)
佐々木譲  「ベルリン飛行指令」(新潮社)
檜山良昭  「スターリン暗殺計画」(中央公論社)
笹沢左保  「遥かなり わが愛を」(文藝春秋)
加納一朗  「ホック氏の異郷の冒険」(角川文庫)
赤瀬川準  「潮もかなひぬ」(文藝春秋)

これ以外で近年のものでは、
鯨統一郎  「邪馬台国はどこですか?」(東京創元社)
高田崇史  「QEDシリーズ」(講談社)
ぐらいでしょうか。

この分野で、最近は注目されたものが少ないような気がしますが、どうなんでしょうか。
ネタが出尽くしたのかといえば、そうでもなさそう。(加治将一「幕末維新の暗号」とか、民俗学との融合みたいなものもある。)
それとも、他の分野に分散されているとみるべきなのか。(京極夏彦とか物集高音、または加藤廣「信長の棺」とかも歴史ミステリーとするならば、裾野が広がったというべきなのか)

最近、「歴史ミステリー」という分野に関心が高いことは、テレビの歴史ものや雑誌、ムック本の発行を見ても確かなようです。
ということで、今回は、日本の歴史ミステリー小説(古いもの)を並べてみたわけですが、純粋に「歴史ミステリー」として一番売れたものとなると、これが外国モノのダン・ブラウンの「ダ・ビンチ・コード」となるようです。
「日本の歴史」よりもなじみの薄い「キリスト教もの」が売れまくるわけですから、なんとも皮肉なものです。
しかし、「歴史的もの」と「ミステリー(殺人事件)」とが、違和感なく融合しているという点からいえば、これほど「歴史ミステリー小説」として成功しているものは、なかなかないかもしれません。(作品として面白いか、面白くないかとかは抜きにして。あとは、書かれていることが事実かどうか、といった議論もまず置いといて)
「歴史上の謎の検証」と「ミステリー小説として謎解き」、この2つを組み合わせることが非常に難しいと『歴史ミステリー作家養成講座』にも書かれています。

でも、やはり読みたいですね、
「日本の歴史ミステリー小説」の傑作!

だれか「和製、ダ・ビンチ・コード」書いてください。