「デマ、噂の真相」その6  「英語特区」と「国家の品格」と「新田と書いてニッタと読む」 前編 | 「物語を物語る」案内サイト アメーバ版                          

「デマ、噂の真相」その6  「英語特区」と「国家の品格」と「新田と書いてニッタと読む」 前編

さて、このシリーズ最終回。


総まとめ、ですが「デマ、噂」の話ではありません。
ただ、愚痴り、戯言を言い、ひたすらボヤきます。


さて、前回まで「ぐんま国際アカデミーに木村拓哉、工藤静香の娘が入学する」というガセネタを徳川埋蔵金伝説とからめて、いろいろ書きました。
今回はその「英語教育特区」「英語学校」を皮肉ります。
まず、ウィキペディアから「ぐんま国際アカデミー(GKA)」を引用します。やはりこれが一番無難に要約されていると思う。ただの引用なので以下は読み飛ばしてください。


『GKAは、国語を除くほとんど全ての教科教育を英語で行う「英語イマージョン教育」を最大の特徴とする。1クラスの定員は30名(実際は36名)で、担任はバイリンガルの日本人教師(日本の教員免許)とネイティブの外国人教師(母国の教員免許)の二人制。ほとんどの授業はクラスの半分である18名で行われる。インターナショナルスクールとの大きな違いは、この学校が教育基本法第1条に基づく学校であることである。
校舎は全体として木造平屋造りで、教室は壁のないオープン形式となっている。
群馬県は、構造改革特区を利用し、太田市が主導して設立した当校の校舎建設費用などとなった借入金(およそ17億円)のうち太田市が約4割を補助し、かつ役職員を派遣していることから、「実質太田市立学校であり、一般の私学と同列に扱えない」とする姿勢を示し、県の私学振興補助金を支出していない。(これは、補助金が全く支出されていないということではない。国が標準的な補助額としている一人当たり年間約43000円は支出している。) これに対して、学校や保護者などが県に対し、補助金を、他の私立校の水準にまで引き上げるよう要求している。群馬県議会は全会一致で学校側の主張を認めているが、県はその姿勢を崩していない。県議会は平成18年度予算案の修正までは踏み込まず、付帯決議によって太田市と群馬県の対話を促すにとどめている。県議会の付帯決議を受けて、太田市は群馬県との交渉を続けていた。
2006年7月21日の協議の中で、群馬県側は太田市が開校から8年間にわたって、年間1000万円の運営費補助を予定していたことを示す文書を提示し、「この運営費補助が実行されていない」と指摘した。太田市長はその非を認め実行を約束した。しかし、2006年8月10日の協議の中で「借入金17億円については太田市が負担すべきだ。私学助成金の使途に借入金返済が含まれているのはおかしい」という指摘に対して市長は応じられないとして途中退席してから交渉は途絶えている。この件に関して文部科学省の私学助成金担当者は「助成金に関しては県の判断に基づき、国がどうこう言える問題ではない。県と市が話し合って解決して欲しい」としている。一部の識者からは「特区認定を受けたところが補助金を当てにするのは都合が良すぎる。結局は財政的基盤を確立せずにGKA設立に踏み切った清水市長の勇み足では」という意見や「義務教育は憲法で保障された権利で、公立も私立も国からお金が出る。(群馬県が国から受け取る)交付税の積算にはアカデミーの生徒数も含まれ、県は支出しないなら国に返還すべきだ」といった見解もある。 もっとも、後者の見解は私立学校振興助成法の条文(第9条 都道府県が、その区域内にある小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校又は幼稚園を設置する学校法人に対し、当該学校における教育に係る経常的経費について補助する場合には、国は、都道府県に対し、政令で定めるところにより、その一部を補助することができる。)からすれば、当然に県の所管事務であり、国から受けた交付税の配分は県の判断に委ねられているから、法令上返還すべき理由はない。また、県私立中学高等学校協会と県私立幼稚園協会は2005年11月と2006年9月の2回、「一般私立学校と著しく均衡を欠く」などとして県知事・県議会議長に対し「ぐんま国際アカデミーへの私学教育振興補助金の増額に反対する」旨の請願書を提出している。
なお、この問題が解決しない場合、2008年度には3200万円余りの赤字となる試算となっており、学園側は「数字上、学校運営が立ち行かず、破たんすることになる」としている。
内閣官房特区推進室によると、これまで認定された特区で、破たんした事例はない。同室は「県と市が連名で申請するケースもある。太田市の場合も両者が連携し、地域が認め合って進めるべきだった」と指摘している。こうした県と市の対立の背景には、来年の知事選を前に様々な思惑が交錯する県内政界の現状を指摘する声もある。
太田市民の反応
清水聖義市長のアイディアに基づき計画され、太田市主導で設立されたという経緯から、市は市有地の無償貸与(学校運営安定後は有償になる予定)および建設費用の一部を援助した。そうした援助に反対する市民もいる。
市外からの入学者の多さが挙げられる。入学のため県外から転入したものが多く、約5分の1に及ぶという。理由としては、同じような教育をインターナショナル・スクールで受けさせるとすると、「公設民営」である当校の2倍以上の費用がかかることや、当校が学校教育法上の1条学校であることが挙げられる。市外からの入学の場合、家族ごと移住してくるケースが多い。
太田市議会では、2006年3月7日総務企画常任委員会において、市民から出されたぐんま国際アカデミーへの新たな税金投入の中止などを求める請願を趣旨採択している。しかし、既述のとおり運営費補助を実行しなければならなくなったことから、市長など特別職の給与を削減し、支出する方針を示している。ただ、給与削減してできる補助原資も税金であることに変わりはなく、その方針を疑問視する声が市議会内にもある。』


要はこうゆうことだ、清水市長の思いつきで始まった英語学校。始めてみたはいいが、県知事と仲が悪くなって、お金が出ない。これを、知事の横暴だといって市長は怒って県とケンカになった。だけど肝心の学校は置いてけぼり。この学校はお金の問題だけではなく、ほかにもいろいろな課題がある、ということだ。まあ、小学生にも分かるぐらいに噛み砕けば、こういうことでしょう。
教育何とか法、○○委員会とか、法律用語や難解な行政用語出てきますが、結局のところ「始める前によく考えなかったのか」ということです。
大体、最初の段階では、外国語を通しての国際交流を図る特区として、構想されていたはず。いまのように「英語教育」にこだわった内容ではなかったはずだ。構造改革特区に指定される前の記事などを読むと、南米人との交流を図るために申請する、と報道され。私もそのように聞いていた。
群馬県太田市は近隣の大泉町などを含め、多くの南米人が出稼ぎに来ている。特にブラジル人は多くブラジル村と呼ばれるほどだ。ワールドカップサッカーやオリンピックでブラジルの試合があると、マスコミ取材で多くの人がくる。特に、ブラジルプラザはブラジル人コミュニティの中心地で、ここから、テレビ中継されることが多い。(私は以前、このコミュニティプラザと関係のある職場にいた)
最初にこの計画が上がったときは、南米人などの交流から生まれた発想であったはずだ。この外国語特区がいつの間にか英語教育特区に変質してしまったのである。
ポルトガル語、スペイン語を教育し、社会や国際交流に貢献できる人材を育てようというのであれば、私は多いに応援する。(南米人の出稼ぎ者が苦労しているのを少しは知っているからである)それこそ、太田市でしかできない国際交流であり、それができるはずであった。
それが、いつの間にか、金持ち相手のエリート国際人を育てる英語学校に変わってしまったのだ。GAKの理念や、清水市長の理想を読んでみると、実に、志の高い美句麗句が並んでいるが、その発想は「俺達は教育問題にかざあなを開けようと頑張っている」「国がやらない英語教育に、私たちは真剣に取り組んでいる」といったことなのだ。その奥底には「どうだ偉いだろう、応援しろ。応援しないのは、教育問題を考えていない奴らだ」というのが、その言動の端々にあらわれ、そこに高邁な態度が感じられるのだ。
これは、「イラクの地雷除去」「アフガンの医療行為」の国際ボランティアが崇高で志の高い人が行う行為で、地震災害の援助ボランティアでおばさんがご飯の炊き出しをいている人よりも、ずーと偉いというような発想なのだ。(分かりずらいかな) つまり、国際貢献、国際交流、真の国際人、世界に羽ばたくこと、英会話ができるは、偉く、知的で、そして金を産むこと。反対に、地方や地域に根差すこと、日本語を話すこと、地元の歴史に触れることなどは古くさく、ほめられることもなく、金にもならないと蔑んでいる、そのような思いが心底にあるのではないか。
地方格差が広がる今、地方の都市が行うべきことは、その地域に寄与した政策をすべきではないのか。構造改革特区とは、「地域の活性化や経済発展を進めていく施策の一環として、特定の地域に限って規制を緩和・撤廃する制度」とある。
特区は、地元に根差した取り組みだと私は理解している。
遠野市のふるさと再生特区、姫路市の環境リサイクル経済特区、千代田区のキャリア教育推進特区、これらを見ても、その地域に合った施策を行っている。久留米市のカブトムシ特区や、ほかに、オリーブや杉の木など、特産品などにかなり特化した目標を推進している特区も多い。それは、大いに結構なことである。分かり易い計画ほど目指しやすいということだ。
で、太田市の英語教育特区。今や外国語ではない「英語」なのだ。
「英語教育=国際人=国際貢献=カッコいい」みたいな安易な発想があるのではないか。
同じ英語教育特区を行っている都市がある。それは、青森県三沢市だ。だがここは太田市と違い、特別な事情がある。そう三沢市には、米軍基地がある。この場合は必要に迫られての英語教育特区ではないのか。裏を読めば、英語を広めて、米軍との友好関係を築こうという意図があるのだろう。また、三沢市の英語教育には、米軍から講師を招いているということもあって、この特区申請は国が推進したのではないかと勘ぐってしまうほどだ。だが、何はともあれ、その地域と特区指定は、何らかの関連性があることが重要だ。
では、太田市はどうか。それが市長のアイデアですべてが始まったという。
じゃー何か、英語と関係があるのか、それとも欧米人が多く住んでいるのか。いや違う。多いのは南米人、中東人、中国人らだ。それならば、最初の構想に立ち戻り、「外国語特区」を目指すべきだろう。
私は問いたい。なぜ太田市に英語特区なのか、なぜポルトガル語ではないのか、地域の特性を考えれば、それが一番有効的なことだ。カブトムシ特区だってあるのだから、地域の特性を活かすべきだ。いま英語にこだわるのは、欧米中心主義に囚われているからだろう。本当の国際化だったら、中国語だって、韓国語だって、イスラム語だっていいはずだろう。

後編に続く