HDD(ハードディスクドライブ)が飛んだ!! | PC小話+情報系を学ぶ大学生ってどうなのさ~

HDD(ハードディスクドライブ)が飛んだ!!

といっても別にHDDが空を飛ぶわけでは有りません。
HDDのデータが消滅する事を飛んだと表現するのです。
他に死んだとか表現する事もあります。
ノートPC(と言っても私にとってはそれがメインのマシン)のHDDがご臨終なされました。起動した瞬間ジャリジャリビャービャービャーと聞き慣れない音が…この調子だとロード時にディスクの縁でヘッド引っかかっているのかも!!ヘッドがディスク擦っているような音してたし。最終的にはファームをロードする段階でこけるようになったのでもうどうにも…(HDDはファームウェアの一部をディスク上に保存しているのが普通です。)
幸いにも即死では無かったために、無事にデータ(例えばこのブログのパスワード)は救出出来ました。
もともとなんかこのHDD飛びそうだなと先月末から思っていたので、バックアップもあったのがせめてもの救いです。

そんなわけで今回はHDDの障害にどう対処するかです。近年のHDDは非常に大容量化が進んでいますが、それだけに障害が起きた時の損失も非常に大きい物があります。そこで様々な対策をとる必要が有るわけです。まず覚悟しておいて頂きたいのがHDDは消耗品であり、「いつかは壊れるものである」と言うことです。つまりPCを仕事等重要な用度に利用するので有ればHDDが故障しても困らないような対策が必要であると言うことです。さてそれでは基本的な対策について見ていきましょう。

1.データのバックアップ
基本中の基本データのバックアップです。これをしておけばHDDが壊れても安心です。近年ではHDDの価格が安くなってきていますのでお金に余裕が有ればHDDを二台用意してのDisk to Diskバックアップというのが高速でかつCDライティングソフト等利用するのに比べて簡単でおすすめです。特に仕事で使うデータなどはこまめにバックアップをとりましょう。ついでにそのHDDを故障時・交換・起動出来るようにしておくと非常に便利です。実際に今の私も現在予備のHDDに交換した状態でこのBlogを書いています。私は容量を増加させるためのHDD交換の際に古いHDDをバックアップ用にしています。(以前つかっていた状態のOSを壊さなければ再び戻すだけで起動可能)USB等で接続できるHDDケースが売っておりますのでHDD交換時に買っておくと便利でしょう。(データの移行にも便利です。さらに障害でOSが起動しなくなったときでもデータの取り出し作業に使えます。OSが起動しなくなった段階でもデータはなんとかよみだせる事があるので別のOSからデータを吸い出せる環境は非常に便利)

2.メールを数日分サーバーに残す
近年は重要な内容でもメールでやりとりする事が増えてきました。バックアップをとっていてもバックアップをとってからHDDが飛ぶまでの間のデータは喪失してしまいます。とくにメールは日に何度も受信しますから完全に損失を0にするのは不可能に近いと言って良いでしょう。そこでメーラーの設定で受信したメールも数日間メールサーバに残すように設定しておけば万が一の時は再度サーバーから取得する事が出来ます。ただしサーバごとに容量の制限が御座いますのであまり長い期間残す設定にすると容量オーバーしてしまいますから注意が必要です。なお設定の方法は各メーラーのヘルプ等を参照下さい。

3.障害の兆候を監視する
最近のHDDにはSMARTというHDDの障害を早期に検出するためのシステムが搭載されており、それを利用することにより、HDDの故障に事前に備えることが可能です。私も今回それにより救われました。(飛びそうだなと先月末から思っていたのは超能力ではなくSMARTの値が悪化したため)
さてSMARTの利用法ですが、基本的にはツールを利用して値を呼び出す事により利用可能です。有名なツールとして以下のような物が有ります。
HDD health---このツールはSMARTを利用してHDDの寿命の予測値を出してくれます。特に知識がなくてもおおよその状況を知れることが利点
Speed Fan--このツールは基本的にはファンの管理ソフトなのですがHDDのSMART情報を詳細に見ることが出来ます。特に100段階のValueに比べてはるかに細かい精度を持ったRAW(生)値を見ることが出来るのが魅力です。とはいえRAW値はそもそもが16進数表示だったり項目の意味をしる必要があったり万人向けでは有りません。ただし今回の場合私はこのRAW値でHDDの障害を予期していたもののValueにはまだ変化が出ていませんでした。そういう意味で、パワーユーザーの方ならRAW値を読むことでより正確に障害を予測可能です。とはいえメーカー毎のくせもあるので正確に読むのは経験がいりますが。(幸か不幸か私は飛びかけのHDDのSMART等を何度も見たことがあるのでだいたい解る)
それと音とパフォーマンスも気になる項目です。奇妙な音がする。例えばキーという甲高い音(モーターの回転音よりずっと高い)はヘッドがディスクを擦っている音のことが有ります。ちなみにFujitu製のHDD等のカランコロン(アームを固定するラッチ機構の音)IBM(現HGST)製のHDDのビープ音のような物(サーマルキャリブレーションの音)は気分悪いですが、心配有りません。パフォーマンスについてはフラグメンテーションが進んでいるわけでもないのにHDDが遅い気がするといった場合にはエラーによる再読込が発生しているかも知れません。

というわけで本日はHDDの障害対策の概要をお送り致しました。
質問等御座いましたらお気軽にどうぞ。