仕事がら中国との輸出入にかかわっているので、中国マスクの輸入現状をまとめてみたいと思います。これを読んで悪質なマスク業者にだまされないようにしてください。
まず最初に
①2020年4月26日より中国から海外への医療用マスクの輸出は禁止されています(政府による民間レベル輸出制限)
つまり民生用(エチケット程度)のマスクしか日本へは来ていないってことです。サージカルマスクとか医療用などの表記があるものは偽物です。
中国語がわかる方は下記のサイトで中国商務部の公布が確認できます。
http://www.mofcom.gov.cn/article/b/c/202004/20200402958960.shtml?from=groupmessage&isappinstalled=0
②諸外国にマスクの規格があるが日本にはそれがない
ということは日本では「マスク」という商品に対して基準(規格)がないのでB級品も普通の「マスク」として販売することができるということです。一応日本では「カケン」という機関が検査をして合格証みたいなものを出していますが、これが無ければ販売してはいけないというわけではありません。無法状態ということですね。
③外箱にだまされてはいけない
マスクを作っている工場と箱を作っている工場は全く別(無関係)です。通常は工場にマスク製造を依頼すると同時に外箱も別工場に依頼します。箱の会社にはカタログがあって好きなデザインや言語を選ぶことができます。もちろんデザインや箱の材質によって値段は違いますがおおむね1枚2円~5円ぐらいです。オリジナルデザインや輸入元名などを入れると高くなります。箱は折りたたまれて別便にて日本へ送られてきます。マスクが到着すると日本国内で箱詰めを行います。外箱の表示とマスクの品質が違っていても関係ありません。なぜなら日本にはマスク規格が無いので何も罪に問われないからです。
カタログはこんな感じです(一部抜粋)
④中国の工場には認証されたものとそうでないものがある
マスクを作る機械は中国では新品で1台100万円前後です。中古品も出回っていて安いものは10万円ぐらいであります。B級品マスクはこれらの中古品を使って製造されたものだと思われます。中古で精度が落ちているのでバンドをくっつける位置がずれたり、うまくくっつかずバンドがすぐに取れたりします。認証工場では2年に1回検査があるのでこのようなことはありません。認証を得るためにはクリーンルーム内での製造・梱包が義務づけられていますが非認証工場では普通のフロアーでバイトのおばちゃんたちが素手で袋詰めしています。なので枚数も適当です。50枚入りが45枚だったりします。日本が出資している工場はほとんどが認証工場であり高品質なマスクを作っていますが、中国の緊急事態法により日本へ輸出できない状態が続いています。高品質マスクは政府が一元管理していて規格が厳しく高く買ってくれる国へ輸出されています(アメリカやドイツ、イギリスなど)
⑤中国のマスク工場がすべて悪い工場ではない
中国マスク工場のなかで外資系はほぼ日本と韓国です(全体の2割程度)。マスク文化が中国と日本、韓国にしかなかったからです。中国はPM2.5の影響で急速にマスク文化が発展しました。ですので高品質のマスクを製造している会社はたくさんあります。ですが残念なことにそれらの会社の製品は日本には来ていないのが現状です。最近少しずつまともな会社の製品が輸入されているようです。BYD(比亜迪)やBMC、KAEI(華栄)などの製品は比較的安心です(偽物もありますが)しかしそれでもサージカル医療用は入ってきていません。
⑥どこで買ったら安全・安心か
最近イオンで"BYD"マスクが売っているのを見かけました。"KAEI"や"BMC"はネットで。また大手薬局で売られているものであれば中国製でも安全です。ドラッグストアがマスク販売で本業の信用を落とすようなことはできませんからね。
まだまだ新型コロナウイルスは収束するとは思えません。またマスクが必需品としてしばらくは悩みの種であり続けるでしょう。みなさんもB級品を買って後悔しないように十分気を付けてください。千円前後で売っているものは90パーセント以上B級品です。買わないように。

