もう2週間前になるが、トルコからお客さん二人が韓国に来た。彼らは大切なお客さんだし、私がトルコを訪ねる度に凄く親切に案内してくれるので、私も仁川空港まで彼らを迎えに行った。

 

 

 

 彼らは梨泰院(イテウォン)の近所にあるホテルを予約していた。イテウォンは私の会社からはあまり近くないが、お客さんが夜にお酒を飲んだり、ナイトクラブで遊び易い所を好んでいたから、私がお勧めした所だった。

 

 

 

 お客さんから渡された住所通りに運転し、一時間程掛かってホテルに着いた。が、ホテルを見て私は思わずぎょっとした。ホテルという言葉には相応しくなく、凄く古くて汚い所だったからだ。私ならここでは絶対泊まらないだろう。でも、そういうのを気にしない人も多いし、物価の安いトルコに住んでいる人には韓国の宿泊代がもっと高く感じるだろうから、別にいいかと思った。それに、お客さん曰く、「旅行会社を通じて予約したけど、このホテルに泊まった人は皆大満足したそうだ」との事だから、何も言えない。意外と中はきちんとしているのかな、と思っただけだった。

 

 

 

 チェックインした後、お客さん達にもう帰っていいと言われ、その日はそのまま帰った。その時が午後4時程だった。

 

 

 

 だが、同じ日の午後10時頃、お客さんからメールが来た。「このホテルは汚過ぎで泊まれないから、ホテルを変えたい」ということだった。

 

 

 

 私が帰った後、彼らは荷物だけ部屋に適当に置いて、遊びに行ったようだった。夕食を食べて、街をぶらぶらして宿に戻ったら、部屋が滅茶苦茶だったそうだ。あっちこっちにほこりが多すぎて、ティッシュで拭いたらほこりが厚く取られたし(動画を撮って私に見せてくれた)中に蜘蛛もいたそう。それでトルコ現地の旅行会社やホテルの社長さんと激しく揉めて、結局私に助けを求めたのだ。

 

 

 

 私の会社の近くに安くてそこそこ良いホテルがあって、彼らは以前そこに泊まったことがあった。そこに行きたいと言われ、取り合えずタクシーを呼んで彼らを移動させた。後で聞いたが、その汚いホテルは一泊に1万円程で、会社の近所の方より2倍以上高かった。幾らソウルの有名観光地にあるとは言え、そこは一泊3千円も勿体ない所だった。私が悪かった訳ではないけど、韓国人としてちょっと恥ずかしかった。韓国はまだ、そういう、最悪な所が沢山ある。宿でも食堂でも。

 

 

 

 それから二日間、お客さん達と会社で打合せをしたり、ソウルの観光をしたりした。その時気づいたことだけど、韓国は豚肉を食べないムスリムにとって良い観光地ではなかった。兎に角豚肉が入っている食べ物が多い。サムギョプサルだけではなく、キムチチゲにも、チジミにも、豚肉が入っているし、韓国でしか食べられない中国料理(?)のジャージャー麵も豚肉を入れて作る。それにトルコ人は生の肉を食べる習慣が無いようで、刺身なども無理だそう。一緒に行った市場にはユッケの食堂が多かったけど、それもダメだった。難しい…。焼肉屋で食べた牛肉は凄く美味しいと言ってくれたけど、だとして毎食焼肉だけを食べる訳にもいかないし…。

 

 

 

 食べ物以外にも、自分には見慣れた風景だらけだから、こんなのを見て楽しいだろうかとずっと疑問だったし、ちょっと不安だった。ガイドって楽しい仕事だと漠然と思ったけど、短い間体験をしてみると、結構大変な職業のような気がした。