今の会社で働いて13年目になるけど、コロナが酷かった2020年~2022年を除いたら年に1~4回は海外出張をしていた。

 

 

 

海外出張に行くというと、周りは羨ましがったけど、私は出張に行くのが死ぬほど嫌だった。一緒に行く営業社員達と仲がよくなかったし、彼らが首になってからも、良く知らない外国人の取引先と会って会話する自体が苦手だった。

 

 

 

でも、いつも仕事ばかりだった訳ではなく、自由時間があれば色んな所を観光するのができた。当時はそれすらあまり楽しくなかったが、その時撮った写真を見たら、やっぱり世界の様々な所を訪ねられて良かったと思う。過去のことをつい美化してしまう習性のせいもあるだろうけど。

 

 

 

一番最近の出張は今年の5月のことで、イタリアのミラノとトルコのイスタンブールに行って来た。あまり観光はできなかったけど、イタリアで半日だけ自由時間ができたので、ミラノ付近のベルガモという小さい町を訪れた。

 

 

 

 

イタリアでは電車をよく利用する。電車チケットが他の物価に比べて安いし、どこでもすぐ近くに電車駅があるからだ。私の場合取引先が全部離れいるから、電車があって凄く助かった。もちろん遅延が多く、電車到着1分前なのに何番乗り場で乗ればいいのか教えてくれなかったり、チケットに出発時刻が書いてなかったり、多少の問題はあるけど、そこはヨーロッパだ。日本みたいな便利さを求めては行けない。

 

 

 

ミラノ中央駅から1時間程走ってベルガモに着いた。5月の割には寒い天気が続いていて、時々雨も降ったけど、その日だけは快晴だった。

 

 

 

 

駅からバスに乗って観光地に向かう。

 

 

 

10~15分後、目的地に着いて降りると、とても綺麗な景色が見えた。

 

 

 

道に沿って歩くといい雰囲気の建物が現れた。

 

 

サンタ・マリア・マッジョーレ教会(Basilica di Santa Maria Maggiore)

グーグルマップで、「人生で見た教会の中で一番美しかった」というレビューを見て、気になった所だった。写真の左側にある教会だけど、外見と違って中は素晴らしかった。日本語の名前を探しに調べると、15世紀に建てられたという。

 

 

 

 

 

 

実際はもっとずっと綺麗だったのに、写真にはそれが中々映らなかった。そんなに広くはなかったが、建物の隅々まで美しくて、ずっと関心しながら回った。

 

 

 

隣にあるコッレオーニ礼拝堂(Colleoni Chapel)は外見はお洒落だけど、教会と違ってあまり見ることは無かった。ここは内部の撮影が禁止だった。

 

 

 

 

 

広場。飲食店からジェラート屋、可愛い服のお店等、いい感じのお店も並んでいたが、最近は必需品じゃないと中々買えない病(?)にかかっていて、迷うばかりで何も買わなかった。

 

 

 

また駅に戻る。駅まで2キロの道のりだったし、下り坂だったので歩いて帰った。普通の路地も綺麗だ。

 

 

 

あの時は知らなかったけど、あれが最後の海外出張だったのかも知れない。その以来、発注が急減したからだ。今はどこでも経済悪化で苦しんでいるけど、主な販売先だったトルコの経済環境が急激に悪化したのが大きかった。

 

 

 

 

バイヤー曰く、大統領が独裁を続ける為ライバルを無理矢理収監させたり、危険な極端主義者と力を合わせたりする一方で、物価は年に倍くらい上がり、庶民は皆生活が厳しいという。それに、預金利息が年に50%を程だそうで、お金持ちは働かなくても暮らせるらしい。そうすると、リスクを背負ってまで会社を営む必要もない。5月の出張から4か月も経たないうちに、いくつの会社がもう閉店したか、海外に設備を移転してしまった。

 

 

 

 

あんなに出張が嫌いだったのに、いざ行けないと思うとなんだか寂しい。この会社も10年前からずっと間もなく閉店するという噂があったけど、今度こそ1~3年内に確実に閉店すると思う。もうリストラも始まった。

 

 

 

 

今までこの会社のお陰でよく暮らせたのだと、協力会社にいる親戚の叔父は言う。正にその通りだと思う。でも、何かもっとできることはなかったのか。他の方法はなかったのかと思いつつ、実は私もずっと前からもう心が離れていている。そもそも愛着を持ったこともなかったのかも知れない。恐らく、この会社もこのまま静かになくなるだろう。