I'm Swayin' In The Air -36ページ目

風が冷たく感じる昼下がり
柔らかな日射しに
ビルの谷間から
月の灯りが雲に隠れ
薄雲った夜空を眺める
車の通りが、人の足並みが
いつもより、少ないことを感じつつ
ゆっくりと歩を進める
目の前の踏切がけたたましく悲鳴をあげる
遮断機が無愛想に降りていく
呆然と立ちすくむ
その横を足早に通り過ぎる人
踏切の中、更に歩幅を広げ通り過ぎていく
無事であることを思いつつ
鉄の塊が通り過ぎるのを暫し待つ
通り過ぎる轟音と踏切の悲鳴が交差する
また無愛想に遮断機が上がっていく
通り過ぎる車が一時停止を繰り返す
そして、静かなる夜を取り戻す
遠くの方から懐かしい騒音が、響き渡る
数台の若者達が、うねりをあげて通り過ぎていく
自分達の存在を誇示するかのように
雲が流れる夜空
すまなそうにうっすらと
今日の月が灯火を
虫の鳴き声が、
静けさを取り戻した通りに
穏やかな味付をけする
静かに奏でる音色
力強く響き渡る音色

風の強い今日の終わり
疲れを感じた脳内
痛みを覚えた首筋
重石をかけられ、足取りを鈍くする
湿りを含んだ風が
重石を背負った背中を
刃向かうように押し流す
少しずつ、自分の意思とは反対に
この夜空の雲のように
夜空の月を包み隠す
月の明かりが
薄雲った夜空に彩りを与え
周りの雲を輝かせ
虹色にも見える、妖しげな輝きを解き放つ
癒しを忘れた脳内が
痛みが走る首筋が
その妖しげな輝きに心を奪われる
いつしか、その痛みすらをも忘れ去る

あなたの心の傷が
あなたの大切な人が負った傷が
昨日よりも、和らぐことを
柔らかな明日を迎えることを
ほんの少しでも、
あなたのもとに
心から、

