2026.03.11 川村屋
本日は、横浜の駅そば界で「横浜四大立ち食いそば」の一角を占める老舗、
川村屋
さんを巡礼します。
此方の歴史的経緯については既に広く知られておりますが、現在でも多くの“駅そば”ファンに愛され続けており、その歴史の糸は今なお紡がれています。
この日は複数の外国人観光客と共に、
桜木町駅
コンコース側入口より入店。ICカード専用のボタン式券売機と対峙し、名物の一杯を選択します。
とり肉そば ¥510
厨房カウンターの女性店員さんへ「そばでお願いします」の一言と共に食券を手渡し、店側の案内に従ってその場で出来上がりを待ちます。
待ち時間に店員さんのオペレーションを拝見すると、2023年の再開店前に見られたベテラン女性店員さんの喧しいオペとはやや趣が異なり、一定の緊張感を保ちつつも、優れたコンビネーションで押し寄せる客波をリズミカルに捌いている様子が印象的でした。
茹で置き蕎麦を提供する店舗としては適切な待ち時間で配膳され、セルフでカウンター席へ引き取り着丼。いよいよ御対麺と相成ります。
名物の「とり肉そば」は人気メニューゆえ訪問時に欠品していることも多く、今回は2022年以来、久々の再会となりました。
十草模様の蕎麦丼には蕎麦汁が張られ、とり肉、薬味の長葱、そして色黒の茹で置き蕎麦が妖しく麺線をくねらせながら平臥する、実に駅そばらしい丼顔です。
先ずは蕎麦汁を一口。
節の香りが先行し、続いてカエシの塩味と甘味、節の旨味、そしてとり肉の脂のコクが追いかけるように広がり、相乗効果を生みながら口中に旨味が満ちていきます。
続いて茹で置き蕎麦を手繰ります。グルテンと澱粉のβ化は、いわゆる茹で置き蕎麦としては標準的なレベルに収まっていますね。
とり肉、蕎麦汁、そして茹で置き蕎麦——
これらの食材が一つの蕎麦丼の中で見事に融合し、その結果として「名物にうまいものあり」を体現する一杯が生まれ、今日もまた歴史の糸を紡いでいるのでしょう。
本日も “駅そば” を頂ける幸せに感謝します。
御馳走様でした。
拾陸-弐零弐陸









