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Pocket WiFi SをあくまでPocket WiFiの新型とするイー・モバイルの狙い★

 イー・モバイルは12月14日、累計60万台超を販売したというイー・モバイルのヒット機器“Pocket WiFi(D25HW)”の機能追加版、「Pocket WiFi S(S31HW)」を発表。2011年1月中旬に発売する。【岩城俊介,ITmedia】

 Pocket WiFi Sは、従来のPocket WiFiで評価の高かった小型・軽量、シンプル操作、無線LANシェアリング機能といった特徴を継承しつつ、通話・カメラ・GPS・Webブラウズ機能など、既存ユーザーより追加要望の寄せられた機能を追加し、進化を果たした機器。OSにAndroid 2.2、3.2型ワイドのタッチパネルディスプレイ(240×320ドット/静電容量方式)を採用する──いわゆるAndroidスマートフォンだが、同社は“通話もできるPocket WiFi”として訴求する。

 「発売より約1年が経過したPocket WiFiは1年間で累計60万台を出荷し、イー・モバイルの中でも大ヒット機器に成長。実にたくさんのユーザーに使ってもらっている。Pocket WiFiの主な接続機器はノートPC(73.5%)だが、携帯音楽プレーヤー(27.5%)やデスクトップPC(26.5%)、携帯ゲーム機(23.5%)など、ほかのデータ通信端末がノートPCでの利用がほとんどの中で、さまざまな利用シーンで自由に使ってもらっている。ユーザーの割合は女性が31%、20代男性が25%で、特に女性と若年層に評価を得ていることも人気の理由。ちなみにデスクトップPCの率が意外に多いのも、自宅のメインインターネット回線として選んでもらっていることが伺える」(イー・モバイルのエリック・ガン社長)

 そのユーザー層を中心に機能追加の声が高かったのが、通話/カメラ/GPS/アプリ/起動をもっと簡単に、の5点だった。(製造元のHuaweiにこれら機能を備えたAndroid端末がそもそもあった、あるいは開発できる能力があった背景はあるとは思われるが、)Pocket WiFiにこれらプラスアルファの機能を追加する方法を考え、結果的にAndroid OSの採用に落ちついたようだ。ポータブル無線LANルータ機器としてのブランド認知度が高い“Pocket WiFi”を用いることで、女性/若年層、さらに「Androidって何? テザリングって何?」といった一般層に対して「簡単」をテーマに引き続きアピールしていく。つまりターゲットは、PC初心者/中級者を含む一般層もたぶんに含まれる。「ルータ機能も使えるAndroid 2.2搭載スマートフォン」ではなく「Androidスマートフォンとしても使えるPocket WiFi」というわけだ。

 「Android 2.2搭載のスマートフォンは、2010年12月にHTC製の“HTC Aria(S31HT)”を投入する。Pocket WiFi SもAndroidスマートフォンであり、もちろん機能制限のたぐいもない(ほぼ素状態のAndroid 2.2搭載スマートフォンとして使える)が、コンシューマーに親しみやすいPocket WiFiのブランドを活用することで、想定するターゲットにもきちんと提案できると思う」(イー・モバイルの阿部副社長)

●完全な「SIMロックフリー」端末でもある

 ポータブル無線LANルータ(テザリング:3G回線を無線LANで共有できる機能)としての機能は、Android 2.2標準のテザリング機能を利用し、最大5台までの機器を接続可能と、従来のPocket WiFiと同じ。オリジナルのウィジェットを用意し、タッチ操作だけでテザリング機能をより容易に制御できるようにした。バッテリー動作時間は連続通信が最大4時間、連続待受時間が最大240時間で、Pocket WiFiと比べて連続待受時間が約2.4倍(Pocket WiFiは最大100時間)に伸びた。

 連続待受時間の強化については、スマートフォンとして使う以外に、スリープしながら運用することで起動時間(実際にテザリング機能が使えるようになるまでの時間)もPocket WiFiより短縮できるメリットを強く訴求する。「既存ユーザーにおいては、連続通信時間より連続待受時間が延びることを望む声が多かった。最大240時間持てば、テザリング機能はそれこそオンのままでもすぐバッテリーが切れてしまうことはなく、同じく使いたいときにさっと使いたいiPadや携帯ゲーム機などの無線LAN搭載機器と組み合わせて使うシーンにも適する」(ガン社長)

 価格も挑戦的だ。一括購入のベーシックプラン利用時で1万9800円/月額4280円、2年契約のシンプルにねんアシスト400利用時で頭金240円/月額4980円。データプランにねんM(データ通信端末専用プラン)を利用した従来のPocket WiFi購入価格となる頭金5980円/月額4980円より安価で、かつAndroid 2.2搭載スマートフォンとしても2010年12月現在、最安値クラスと思われる。価格帯でも「通話など“も”できるのに安価ですよ」とこれからPocket WiFiを望む層に訴求してさらなる契約者増を図るとするなら、この安価さは大きなポイントになりそうだ。

 ちなみに、Pocket WiFi Sは完全な「SIMロックフリー端末」だ。国内のイー・モバイル3G通信で用いる1700MHz帯以外に2100MHz帯にも対応するので、W-CDMA方式を採用する国内他キャリア(NTTドコモとソフトバンクモバイル、およびそのMVNO)契約のSIMカードも、APN設定を行うことで利用できるのがかなり新しいポイントでもある。GSM 850M/900M/1800M/1900MHz帯にも対応し、利用可能な周波数帯を使用する海外キャリアのSIMカードを海外で入手して使うことも可能である(これは従来のPocket WiFiでも利用できたが)。

 Pocket WiFi Sのライバル機の1つとなるSIMロックフリーのポータブル無線LANルータには、例えば日本通信「b-mobile WiFi」(単体購入価格は1万9800円)が存在する。端末価格は同等、月額利用料金は日本通信(b-mobile WiFi月々払いプラン利用時で月額2980円)、最大通信速度はエリアにもよるがPocket WiFi S(下り最大7.2Mbps)、サービスエリアは日本通信(ドコモのFOMA網を利用)、端末としての機能の多さは圧倒的にPocket WiFi Sというところ。今後、新生活需要などにてポータブル無線LANルータ機器の導入を計画する人は、どれを選べばよいか悩ましい選択肢がまた1つ増えることになる。

 NTTドコモが2011年4月以降にSIMロック解除する機能を導入する意向を示すなど、2011年はSIMロックの是非、およびSIMロックフリー端末に関わる話題がさらに熱く議論されると思われる。ともあれPocket WiFi Sにより、PCおよび無線LAN搭載機器で利用する「データ通信」の利用シーンがより自由に、さらに広くなる可能性を秘めているといえそうだ。

ベイテック、Google Appsのセキュリティ強化サービスを月額50円で提供

ベイテックシステムズは12月15日、Google Appsを使った社内情報システムの導入支援サービス「サテライトオフィス・プロジェクト」の中で、Google Appsを導入している企業に向けて、Google Appsのセキュリティを向上させる「サテライト・セキュリティーパック for Google Apps アプリケーション」をSaaS型で1アカウント月額50円にて提供すると発表した。

同サービスを利用することで、ユーザーは自社でサーバを構築することなく、シングルサインオン機能、ログインゲートウェイ機能、アカウント管理機能、組織管理機能を実現できる。

Google Appsとのシングルサインオン機能としては、以下のような機能を提供する。

・AD 連携、LDAP 連携、CSV 連携によるログイン
・ログイン時のログインログ(CSV出力可能)
・連続パスワード間違時、アカウントロック機能 (例:3 回間違えたら10分間ロック)
・パスワード定期変更(強制)機能 (例:2 ヵ月に1回必ずパスワードを変更させる)
・利用IP アドレス制限(例:本社、店舗などのIPで利用制限)
・ブラウザ制限(例:IE8のみ利用、Chromeのみで利用)
・キャリア制限(企業指定キャリアのみ利用可能)
・携帯端末ID 制限(端末ID,キャリアID にて利用制限)

そのほか、同サービスでは「組織管理単位による利用アプリケーションとドキュメントの制御」、「組織ツリーによるメールアドレス選択」の機能を提供する。

今後対応予定の機能には、「クライアント証明書によるログイン機能」、「フェリカ、指紋認証、手のひら認証によるログイン機能」がある。

Google、Android版音声検索にパーソナライズ機能を追加

 米Googleは12月14日(現地時間)、Android版の「Voice Search(音声検索)」にパーソナライズ機能を追加したと発表した。まず米国内の英語版に対応し、順次ほかの国、言語への対応を進めていく計画だ。対応するOSはAndroid 2.2以上。

 音声検索は、GoogleがAndroid、iPhone、BlackBerry、Nokia S60端末向けに提供している音声で検索できるアプリ。端末のマイクに向かって検索キーワードを話すと、検索結果が表示される。これまでは、男女の違いや年齢層の違いに幅広く対応できるよう音声モデルを構築してきたが、さらに精度を上げるため、個人の特徴に合うようにユーザーが自分で育てられるようにした。

 新機能はオプトインになっており、新版を最初に起動したときに利用するかどうかを設定する画面が表示される。オプトインすると、検索に使った音声がユーザーのGoogleアカウントと関連付けられてGoogleのクラウド上に蓄積されていく。Googleはこの音声データを自動的に分析してユーザーのアクセントなどの特徴に合わせた音声モデルを構築する。この音声モデルにより、従来より正確かつ高速に検索結果を提供できるようになるという。

 Googleは、個人のプライバシーを尊重するために、ユーザーがいつでも音声データの蓄積を中断できるようにしたと強調している。音声検索の設定画面で「Personalized recognition」のチェックを外せば機能はストップする。蓄積された音声データは、Googleアカウントの個人設定ダッシュボードの「Speech」でGoogleアカウントとの関連を切り離すことができる。