富士通 FM77AV40SX | がけっぷち人生向上ブログ

がけっぷち人生向上ブログ

2019年12月にYahooブログから引っ越してきました。
キャンプにカメラに雑学に。

イメージ 1

「ビデオ編集機能も充実、AVパソコンの最新鋭」


富士通最後の8ビットパソコン。 FM77AV40SXの紹介です。


完成品として発売されたFM-8から始まった富士通の8ビットパソコン。

それがFM77AV40SXでした。



時は1989年。 ファミリコンピュータが一般家庭に浸透した日本のパソコン市場は、8ビットパソコンから16ビットパソコンへ移行していく過程の中にありました。


数年前、NTTドコモの携帯電話がMOVAからFOMAに移行していくのと同じような状況でした。


松下・サンヨー・SONY・富士通・NEC・SHARP・三菱・東芝・CASIO・SORD・日立・キヤノン・EPSON・ヤマハ・SEGA・バンダイなど多くのメーカーが発売していた8ビットパソコンも、発売から10数年経過した1980年代後半にはNEC・SHARP・富士通の3社だけに絞られた状態でした。 1990年には唯一の家庭向けパソコン「MSX」もMSXturboRの登場で16ビット化していくなか、発売されたのがFM77AV40SXでした。


32ビットパソコンFMTOWNSも発表されている中、発売されたAV40SXは従来のFM77AV40EXにビデオデジタイズ・ビデオコンバート機能を追加し、カセットインターフェースを省くことによって価格の上昇も1万円で抑えたパソコンとして発売されました。


数多くのFM7・77シリーズの資産を継承したパソコンとして最後の機種。


富士通には一般家庭普及型16ビットパソコンがありませんでした。


FM-16βシリーズ・FMR-10.30.50シリーズは何れもビジネス向けパソコン。


その中でNECはPC-8800シリーズとPC-9800シリーズとの並売、


SHARPはX1/X1turboシリーズとX68000との並売、


一般家庭向けパソコンとして奮闘してくれたFM77シリーズ。


上位機種に恵まれず、FMTOWNSの登場によってその資産も生かされることなく最後の輝きを見せたのがFM77AV40SXでした。


「大理石パソコン」などと、そのデザインから揶揄されることもありましたが、

FM-7・77シリーズの有終の美を飾るマシンとして、ユーザーだった人たちの心に焼きついています。


楽しかった8ビットFMシリーズ。 最後の機種登場から来年で20年が経過します。


※ カタログは1989年3月版ですので、注意書きとして「1989年4月1日以降ご購入の際、消費税が付加されます」と書かれています。