「死にたいと思っても生かされると、かなわない」「さっさと死ねるようにしてもらうなどしないと」。麻生太郎副総理..........≪続きを読む≫
父には弟と姉二人がいます。
私から見て伯母と叔父です
叔父には息子が二人いる。
子供の頃には一緒によく遊んでもらいました。
その叔父が数年前に亡くなりまして、
仕事が終わってから夜中に
車で浜松から錦糸町まで飛ばして行きましたが
私が着く数時間前に亡くなっていました。
お顔を見たら
とても小さくなっていて
何年か前にあった時のイメージと
全然違ってしょぼくなっていて
あと汚物の匂いがして、
私はたちまち具合が悪くなり、
ちょっとトイレに・・・
と言って病室の外へ出ました。
少し歩いたらもう足腰に力が入らなくて
しゃがみこんでいたら
看護婦さんが心配して
見に来てくれまして、
いや、大丈夫です(^o^)/ってね
この叔父さん、
お金持ちでしたが
抗癌薬治療をこばみまして、
あれって吐き気とかするらしんですね、
それがイヤで、
それよりガンが進行する方がマシだ
ってんで、とうとう亡くなったわけです。
これもひとつの死に方ですね。
長女の方の伯母は昨年亡くなりました。
5年くらい前に、
だいぶボケたらしいと聞いて、
訪ねて行ったんです。
電話しても普通に応対するし、
会ってみても普通なんです。
給食センターの弁当箱みたいのが
ちらかっていて、
自分がお金持ちだったら
同居してこんな物食わせないように
ちゃんとするのに
と悔しい思いをしました。
行く途中のコンビニで買った
暖かいお茶のペットボトルをみんなで
飲んだら、
ああおいしい
って良い顔をしていました。
昔話や干支の話なんかして、
じゃあ、また来るね
って1時間くらいで帰ったんですが、
その後に
次女の方の伯母が電話したら、
私が来たことを
覚えていなかったらしいんです。
その後何度か電話では話しましたけど
酔っぱらいと一緒で
その時その時は普通に応対している。
その伯母がいよいよ危ないというので
会社を休んで老人ホームへ会いに行った。
部屋にいなかったので
食堂を見に行くと、
車椅子でテーブルに突っ伏している。
カーディガンの袖口が
小鉢の擂り流しに着いてしまっている。
こんにちは、伯母さんヽ(^0^)ノ
後ろから近づくと、
彼女はなにやらつぶやいている。
よく聞くと、
弱いよう弱いよう、先生弱いよう
と繰り返している。
とりあえず服を拭いて、
部屋にもどりました。
スネが痛いらしかったので
さすってあげると
少し嬉しそうな顔になりましたので
私はずっと、2時間くらい
伯母のスネをさすっていました。
その間もずっと
弱いよう弱いよう、先生弱いよう
と繰り返しているだけで、
会話にはなりません。
施設の方が来てくれて
冷たい紅茶を飲もうか、と言うと
こっくりと頷くので
再び食堂へ。
お茶とかコーヒーはあまり
好まないらしく、
冷たい紅茶なら飲むんだそうで、
スイカなら口にするかもと思って
今日は遠くの店へ
季節はずれのスイカを買いに
スタッフのひとりが行ってくれている
のだそうです。
子供用のコップに紅茶を注いで
短く切ったストローをさしてもらうと
チュッ
と一口だけ飲んで、
その時ふと目に光が戻り、
伯母さん、角だよ、会いに来たよ、
と言うと、
私の顔を見て、
あ、ホントだ!o(*゚▽゚*)o
と言って目を見開きました。
それっきり紅茶も飲まず、
でもつぶやきも止まって
大丈夫そうだったので、
じゃあ、帰るよ。また来るね
と言うと、
ありがと
と返してくれました。
それからしばらくして亡くなりましたが、
何が弱かったのだろう、
と運転しながら考えて、
怖いよう
なのじゃないかな
と思いました。
自分がその立場だったら
怖いだろうな
誰かに膝枕して
いい子いい子してもらわないと
耐えられないだろうな
ただひたすら怖さに耐え切れず
ダメになっているしか
自分にはできないだろうな
一日中不安発作状態だとしたら
それは地獄です。
今だからこそ、
毎日散歩して
ガムを噛んで、
とか言っていますけど、
終末の前には
無力ですよ。
もう殺してくれという人がいても
おかしくはないです
が、しかし、
いつも言うように、
人が人の命をどうこうする権利はないです
自分の息子の命を生み出してしまった
私ですが、
本来、私ごときに
新たなひとつの命を産み出し、
その人が
楽しかったり
苦しかったり
悲しかったり
することに責任なんか持てません。
それなのに新しい命を平気で生み出してしまう
そのことに抵抗して
とうとう子供を作らなかったのが
埴谷雄高さんです。
死霊などの小説で有名な方です。
賛否両論あるでしょう。
だが、
私は不安発作で苦しんでいた時期には
私を生んだ親を恨んだものです。
ずばぬけて強い人間なら耐えたでしょうが、
普通の人間は弱いです。
70余年の人生で次々と
起こる
楽しかったり悲しかったりする一つ一つに
耐え切れない場合が
まま、あります。
自死というのも、
自分のモノとは言へ、
人間ごときが命をどうこうする権利は
ないと思います。
一人の息子の父親ですが、
命を生み出すことを
軽く考えたことはありません。
どうやったら
命を生み出してしまったことに
責任を全うしたことになるのだろう
死霊を読み返しながら、
自同律の不快
まだそんなことを考え中です。
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