プロテオグリカンで病気予防

<アトピー性皮膚疾患>

多くの病気は食事や生き方の偏りなどで起こります。
その際にできる炎症は病気を治すための1つのステップになります。

原因がわからないアトピーの場合、対症療法として薬を処方することで症状を緩和しようとしますが、
なかなか改善できないこともあります。
そこで、プロテオグリカンを使用し腸内フローラを良好にすることで免疫反応を正常に戻し、
症状を緩和できるのではと期待されています。

<潰瘍性大腸炎>

この病気は、原因不明の大腸粘膜の慢性炎症でびらんや潰瘍を形成するものです。
30歳以下の若い成人に多く、下痢、粘血便、腹痛などの症状を示し、寛解(かんかい)と再発を繰り返す慢性疾患です。
病因としては、細菌感染説、アレルギー説、自己免疫説とともに心因説が考えられています。
心理・社会的ストレスで発症したり、症状が悪化することは臨床上広く知られており、
身体的治療とともに心理的な治療も考慮されるべき病気です。

大学の研究では、腸炎マウスの出血症状を観察し、血液学的・病理組織的に評価したところ、
プロテオグリカンの経口投与は腸炎に対する抗炎症効果があることが確認されました。
この効果はプロテオグリカン自身の機能の他、プロテオグリカンが腸内細菌によって分解される過程で生じた、
n-酪酸による可能性が示唆されています。

<変形性関節症>
 
変形性関節症は関節疾患の中で最も多い病気で、70歳までのあらゆる年齢の人に発症します。
40歳未満ではけがが原因で女性よりも男性に多く発症し、40〜70歳では男性よりも女性に多く発症します。
70歳以降では発症による男女差はなくなります。
変形性関節症は人間に限らず、魚類、両生類、鳥類など、ほぼすべての脊椎(せきつい)動物にみられる病気です。
動物界にきわめて広くみられることから、変形性関節症は、
軟骨組織を修復するための生体内の古いしくみから生じた病気ではないかとみる研究者もいます。

プロテオグリカンはコラーゲンやヒアルロン酸とともに軟骨を形成する重要な成分です。
非常に高い保湿性を持ち、軟骨にクッション性を与えています。
高齢者に多い「変形性関節症」は加齢によるこのプロテオグリカンの減少再生能力の減退が原因であると考えられています。
プロテオグリカン摂取により軟骨の再生作用があり、改善が期待されます。

<がん細胞抑制>
 
がんの進展を促進する物質に、ミッドカインというものがあります。
このミッドカインには細胞移動促進作用と細胞の生存促進作用があり、
それらの作用によってがんをより悪化させる働きをしています。
そして、ミッドカインに強く結合し、その作用を抑える働きをするのは、
プロテオグリカンに含まれるグリコサミノグリカンです。
プロテオグリカンを摂ることにより、ミッドカインの作用を抑え、ひいてはがん進展を抑える効果が期待できます。
もう一つのがんの進展を促進する物質に金属プロティナーゼ(MMP)というものがあります。

がんの増殖には、血管を作ることが必要になるのですが、MMPは、この血管の新生に力を貸す存在です。
このMMPの作用を消してしまえば、がん細胞は血管新生が行えず、増殖できなくなります。
現時点でプロテオグリカンの経口投与により、MMPの作用をおさえることがわかっており、
がんに直接働くのではないようですが、進展をとめる作用が、プロテオグリカンには期待できます。