オバマ大統領の就任祭に世界中が揺れたが、ここらで冷静に時代を振り返り、その上で、新たな地平に乗り出すことをしないといけないような気がした。
本来は20世紀から21世紀への展開期にもっともっと検証されなかったことであるが、どうやら日本という国では、そのことがあまり深く考えられなかったような気がしている。(世界中、同じかな?)
もちろんテレビや雑誌でいろんな特集があったことは記憶に新しいけれど、その結果として、日本の政治や経済、文化などが変わったのかと言うと、実は変わってはいないようだし、いやいや、変わる必要を誰もが感じなかったというだけなのかもしれない・・・・・ようやく「チェインジ!」などと世界中が言い出したが・・・・・・
それはさておき、ハンナ・アレントとは誰なのか?
一時、随分ともてはやされたこともあったのでご存知の方も多いだろうと思うけど、20世紀を最も恐ろしい世紀と多くの人々に言わせしめた「全体主義」とは何かを追求した政治哲学者・政治思想家です。
ハンナ・アレントは1906年ドイツに生まれる。第二次世界大戦のナチズムの迫害を逃れるため1933年フランスに亡命するが、フランスがドイツに降伏した1941年アメリカに亡命。その後、1951年「全体主義の起原」(The Origins of Totalitarianism)を執筆。そのほか「人間の条件」「革命について」など西欧の思想について深く分析をおこなった。・・・・・・ここでこれ以上、彼女の経歴を紹介しても仕方ないので、なぜ今アレントなのかということをちょっと言います。
今に繋がる欧米の20世紀を考えるとき、この「全体主義」という問題はどうしても避けることはできないものだからです。単純に全体主義そのものの良し悪しということじゃなく、それが生み出された背景やその結果もたらされた社会こそが重要であり、そのプロセスについての認識を持たずして現代を俯瞰することは困難だからです。
なんて偉そうに言いましたが、「全体主義」だけが時代を決定づけた要因じゃないことは百も承知で、ただ読み返したくなったんですね・・・^^;
僕自身は20世紀末に彼女の著作を読み出したのだけれど、ここ数年、仕事の忙しさにかまけて、プライベートの研究テーマとともに、すっかりご無沙汰していました。
先日紹介した「思考の整理学」を久しぶりに読んで、むくむくと虫が疼いてきたというのが本音です。「思考の整理学」で言うところのちょうどいいあんばいに「発酵」してきたのかもしれない。
そんなことで、このブログでもこれから時々、ハンナ・アレントの著作の概要と言うかさわりみたいなものを紹介しつつ、20世紀とは何だったのかを見返してみたいと思います。