「道」って何だろう。
もちろん街中の道路もそうだし、ちょとした路地もそう。
山の中の道もあるし、海の道、空の道なんていうのもある。
それだけではなく、茶道、華道、柔道、剣道・・・。道は、結構、奥深い。
にもかかわらず、街中の道は、いつしか「道路」になってしまった。つまり、車優先の機能性重視の道づくりの結果である。
人々は道から締め出され、地下街やショッピングセンターなど、道空間の代替空間に溢れ出す。
子供達は、都会の猫の額のような公園で遊ぶか、テレビの前に座り込んでゲームに熱中する。
お年寄りなどには危険な道だらけで、ゆっくり散歩できそうな道は、まあ、ほとんど残っていない。
まちづくりの、隠れた、しかも最も大きなポイントは、実はこの「道」と言えそうです。
固く言うと、都市交通システム(これが「道路」)のあり方と、人間のための道空間のあり方です。
今日は「道文化」なんて、ちょっと偉そうなタイトルをつけてみた。
この思いの背景には、道は交通機能のみを反映させる空間ではなく、地域の人々が暮らすパブリックスペースとして、その時代を移す鏡とでも言う空間でもあるということなんです。
つまり、悲しいかな、現代の日本の都市に道路ばかりで道がないということは、実は文化がないとも言えるのです。
もっとも三宮や梅田などの繁華街は、違った意味で界隈性のある空間として、文化的な発進をしているとも言えますが。
日常生活の中で、楽しいまちを考えるベースとしての道文化を、実際にある生きた道(今は道路であるが)を具体的に検証しつつ、いろんな人の意見・知恵を伺いながら、新しい道文化として発信しようなんて思っている今日この頃です。
(実は2002年の七夕の日に、ワークシップの旧ホームページで上に書いているよな事柄をコメントしたことがあります。
神戸の「有馬道」っていう道をフィールドとして私的研究を行っていました。)
なんて思っていたら、国の方も「日本風景街道」なんて、いかにも!ってタイトルで偉い先生方を筆頭に全国の「道」探しを始めているじゃないですか。
単に歴史・景観面だけでなく、背景にある生活文化まで踏み込んだ施策展開に持ち込めるかをこれから期待するところです。
また、それらのデータをどのように今後の地方施策に反映させるべくして今後ワーキングが進められるかも見ていきたいと思っています。
少し前に書きました「景観法」絡みと言い、阿部さんの「美しい国」と言い、どうやらようやく「景観」や「美」の問題に脚光があたってきた感じですね。
(前から言われていましたが、国のインフラ施策としてようやく動き出したってことなんです)
10年遅きの感はやはり否めませんが、これからが本当に質を問う時代になってきたと言うことでしょう。