プリント配線板と層構成 | 続 サルでもわかるプリント基板のはなし~きばんやおやじのブログ

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通信機能や画像などの高速回路を持つプリント配線板などでは
プリント配線板の外部バスの特性インピーダンスを
一定にしておく必要がある。

プリント配線板のストリップラインの特性インピーダンスは

1.材料の比誘電率
2.絶縁層厚
3.導体幅
4.導体厚

これらの数値が制約する。
プリント配線板のストリップラインの
特性インピーダンスをコントロールしようとしたとき、
上記の4項目の数値(層構成)を指定することは必須となる。

一方、多層プリント配線板の配線層(Layer)の層構成は
必ずしも標準化されたものではなく、
プリント配線板メーカーが恣意的に規定する。
A社に発注していたプリント配線板をB社に転注すると
特性インピーダンスが変わって従来の性能を満足しないことがあるので
注意してもらいたい。
プリント配線板メーカーでは、
回路設計者の意図を汲んで層構成を規定してくれるわけではないため
層構成はプリント配線板メーカーに対して個別に指示する必要がある。
これは回路設計者(発注側)の仕事である。

層構成の指示ができないようであれば
最低限の指示として、
特性インピーダンスを制御したい伝送路(回路)を
回路図で指定した上でその特性インピーダンスと許容差を指示すればよい。
プリント配線板メーカーは
その指示に基づいて製造するプリント配線板の層構成を決定する。
マイクロストリップラインの特性インピーダンスの計算であれば
プリント配線板メーカーで対応することが可能だ。
当社でも対応することができる。

ただ、海外のプリント配線板メーカーで
特性インピーダンスのコントロールができない場合がある。
これは、内層の成型プレスの品質管理の問題
または、銅張積層板(材料)の品質
エッチング品質の問題などで
前出の4項目の数値を管理できないメーカーである。

韓国や台湾などのメーカーで
材料メーカーを指定することができれば問題はない。

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