やっと、読み終わりました。

山崎 豊子の「沈まぬ太陽」

長かったー。


沈まぬ太陽


この小説は、実在した日本航空社員、恩地 元(おんち・はじめ)の物語。JALの労働組合の闘争や政治家との癒着・不正、ジャンボ機墜落事故など、ほぼ事実のお話らしい。

この主人公の恩地さんは、とにかくいじめられる。海外のいわゆる僻地転勤を命じられ、最後までいじめぬかれるのだ。そのたびに、恩地さんは立ち上がり、不正と戦う!

とまあ、こういうお話。

やはり、山崎豊子の小説だけあって、おもしろい!引き込まれるし、出てくるヤツは本当にわるいやつばっかだし、思わず主人公に同情して、ホロリと涙もこぼれてしまう。「JALなんか絶対乗らないもんね」とまで、思ってしまう。


しかし、これは本当に事実だったのか??

しろくまは、Googleしてみました。

出るわ出るわ、いろんな記事が。


「沈まぬ太陽」はまったくのデタラメ!

JALが山崎豊子に抗議文!


などなど。。。

ふーむ、やはり多少は差し引いて、読まねばならないのかな。

でも、たまたま恩地 元のモデル、故・小倉 寛太郎さんの写真を見た。

とっても穏やかな顔をしており、好々爺といった風貌。

きっと、晩年はアフリカでのどかな生活をしたのだろう。


この小説は、いろんな意見があるみたいだけど、

やはり事実を元にしているので、読んで損はありません。

プラス、読後に、ネットでいろいろと調べると、とっても楽しめます。

また、今はわりとイメージアップしているJALが、過去にどういう事故を起こしたのかということを忘れないためにも一読の価値あり。特に500人以上の死亡者を出した事故をタイムリーに知らない世代の人には、ぜひ読んで欲しいと思いました。