栄養素についてもっとよく知ろう:リボフラビン
今回はリボフラビンを取り上げてみたいと思います。リボフラビンって何?
リボフラビンはビタミンB2とも呼ばれます。その名前はその色から来ています。この言葉の由来はラテン語の「flavus」という言葉で、これは黄色を意味します。天然の着色要因である、牛乳に含まれるラクトフェリンは、このビタミンの利用可能な形状の一つです。興味深いことに、リボフラビンの濃度が体内で最も高いのは肝臓・腎臓そして心臓です。肝臓と腎臓の濃度が高いのはビタミンB2の突出した代謝における役割を反映したものです。肝臓は代謝処理の中心的な場所として、腎臓は不要となった物質を排出する際に利用します。
また、心臓にビタミンB2が集中しているのは、心臓の突出した有酸素におけるエネルギー生産に依存するためです。ビタミンB2はこのエネルギー生産に深く関わっています。
どんな風に働くの?
エネルギーの生産
ビタミンB1のように、ビタミンB2も体内のエネルギー生産において重要な役割を果たします。体のエネルギー生産の過程において、リボフラビンは一般的にFADあるいはFMNといった形をとります。リボフラビンがこれらの物質に変換される際、それはタンパク質酵素と結合して有酸素のエネルギー生産を可能にします。FADやFMNと結合したタンパク質はフラボプロテインと呼ばれます。フラボプロテインは体全体に存在しますが、特に有酸素のエネルギー生産が絶えず必要な場所に存在します。これらには心臓や骨格筋が含まれます。
ホモシステインの代謝
FADが持つ重要な役割の一つとして、ホモシステインの分解に関わるMTHFRと呼ばれる酵素を生み出す要素としての役割があります。ホモシステインは体内で行われる代謝によって生産される副産物ですが、高濃度のホモシステインは循環器の病気と関連があるとされます。このため、MTHFRが適切に機能していない人(先天性の遺伝的な変異を持つ人など)では、このホモシステインが高濃度になるリスクが高くなります。研究者はこれらの人たちの中で、リボフラビンを充分摂取していない人は、充分接種した人に比べてよりホモシステインのレベルが上昇しやすいと言うことを示唆しています。
グルタチオンの再利用
体における酸素の利用は、エネルギー生産や代謝活動全体にとって重要なものである一方、一定のリスクをもたらすものでもあります。酸素を含む分子は反作用的な性質を持つことがあり、体内の細胞壁・血管壁・関節といった様々な部分に偶然ダメージを与えてしまう可能性があります。グルタチオンは酸素によるダメージを回避するのを助ける働きのある、タンパク質に似た小さな分子です。多くの抗酸化物質のように、グルタチオンは継続して再利用されなければならないものです。そしてそれはビタミンB2によって起こされます。技術的には、ビタミンB2はグルタチオン還元酵素の余因子であり、これにより参加したグルタチオンから酸素が取り除かれ元の状態に戻ることになります。
ビタミンB3の供給維持
ビタミンB2は同じビタミンB群である他のビタミンの供給を維持する上で重要な役割を果たしています。ビタミンB3を合成する体内で行われる反応の一つは、トリプトファンと呼ばれるアミノ酸の変換によって行われます。この変換過程はキヌレニンモノオキシゲナーゼと呼ばれる酵素の助けによって実現されますが、ビタミンB2(実際には先程紹介したFADの形状で関わってきますが)はその酵素を働かせるために必要です。不足するとどうなるの?
リボフラビンに関わる初期の欠乏関する症状の多くは、目に関するものです。光過敏、目および目の周辺の焼けるような感覚とかゆみ、目のかすれ等が挙げられます。唇、口、舌周辺の痛み、唇の両端のひび割れはリボフラビンが欠乏している際に見られる典型的な症状です。また、皮膚の脱落(特に鼻の周辺)もビタミンB2の欠乏時に見られる症状です。
過剰摂取の副作用
では逆に過剰接した場合はどうなるのでしょうか?ビタミンB2のサプリメントを接種した事による毒性を持った副作用については、これまでの所報告されていません。これを反映して、専門機関からは1日の摂取許容量が明確には定義されていません。
予防や治療が期待できる病気
リボフラビンを適切に摂取することで以下のような病気の予防・治療が期待できます。● 貧血症
● 手根管症候群
● 白内障
● 偏頭痛
● 赤ニキビ
● 膣炎
不足しないよう注意
リボフラビンと聞くと何だか良く分かりませんが、ビタミンB2と聞くとやはり大事なものだという感じがしてきます。きちんと野菜などを摂っていればあまり不足することはないと思いますが、ブロッコリーやマッシュルーム、卵等色々なものに含まれているので、偏った食事にならないよう気をつけたいですね。- 完全版 ビタミン・バイブル/アール ミンデル
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それではまた。
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