9月8日 退院後初めての外来① | 下垂体腺腫(非機能性下垂体腺腫)になりました

下垂体腺腫(非機能性下垂体腺腫)になりました

下垂体腺腫になりました。同じ病気の人や身近にこの病気を抱えている人へ、一つの症例としてわたしの話を書こうと思います。誰かの役に立てますように。
(下垂体の手術後水分コントロールが一時的に出来なくなりました。そのお話も詳しく書いていきます。)

今日は待ちに待った退院後初めての外来です。

また病院に行ける!

先生に会える!

と、とても楽しみにしていました。



わたしは入院中、退院する3日前くらいから、おでこに1mmくらいの小さなボツボツがたくさんできました。
特に気にしていませんでしたが、退院後、それが顔中に広がり、首、デコルテまで降りてきて、肩まで広がりました。

退院に当たって、研修医の先生に
「何かあったら血液検査を受けに来て下さい。病院に電話して下さい。」
と言われていました。

わたしは飲んでいる薬はロキソニンのみ。
左目の奥がやはりずっと痛むので。

ロキソニンを飲んで今まで何もおかしいことになったことはありませんでしたが、副作用に発疹と書いてあったので、病院の薬剤部に電話しました。

とりあえず飲むのをやめてみてくださいと言われたので、痛み止めとして、市販されているイブを飲んでもいいかと聞きましたところ、イブとロキソニンは成分が違うから、イブで何も問題がないのであれば飲んでも大丈夫ですよ、と言われました。

というわけで、痛み止めとしてイブを飲み、ロキソニンはやめました。

そうしたら、ボツボツが治ってきました。

なのでまた試しにロキソニンを飲んでみました。

ボツボツはまた増えたりはしませんでした。

ストレスだったのかなあ???
退院前もこれ以上休むとかなり会社に迷惑がかかると、なかなか治らない自分に焦っていたし、今も人に会う気も起こらないくらい気が滅入っているし、食欲も全くないし・・・。
胃がむかむかしていてなんか気持ち悪い。



さて、病院へ行きました。

まずは血液検査から。
そして脳神経外科の先生の外来へ。

血液検査の結果が出たのか、名前が呼ばれました。


「どう?」

と言われたので、まあまあ・・・と答えました。

先生は脳神経外科の先生なので、あまり感情的なことを言って困らせたくなかったのですが、少し話しました。現在の心境を。

退院して家について1分で気が滅入った。
相対的に自分を評価してしまったのか、こんなことを言うのは他の患者さんに対してとっても悪いのですが入院中は色んな患者さんに出会い、自分はなんて元気なんだ!と思っていたけれど、外の世界に出て、明るく楽しくめちゃくちゃ元気な人たちを見ると、自分は大丈夫なのかなと不安になった。
わたしは人一倍元気で活発なタイプだったので、周りの人はそのノリでわたしに接してくるので嫌だ。元気のレベルを昔のようなレベルまでもっていくのは、今のわたしの状態からしたらすごく大変で、それにもまた気が滅入っている、と正直に言いました。

先生は「時間が・・・かかるかな・・・?」と聞いてきました。

時間はかかるかもしれないけど、周りと自分が慣れるしかないと言いました。

そうだ、わたしの下垂体だって、腫瘍がなくなってニュースタンダードを一生懸命作ろうとしてるんだ。わたしだって別に前と同じじゃなくたっていいんだ。


血液検査の結果、ナトリウム値は完全に落ちついていました。
尿の量も随分減ったし回数も減った。飲水量も努力して2000ml内に抑えているというと、先生は「努力しなくちゃいけない量なのかなあ・・・」と笑っていました。
わたしは本当に驚異的な多飲?暴飲?だったことが入院生活で判明しましたから。


「なんか前よりほっそりしてるけど、ごはんは??水分がだいぶ抜けたからかなあ?」と先生。

わたしは、先生から色々お話を伺って、昔の自分がいかに命知らずな食生活をしていたかを思い知りました、食品・飲食業会という職業柄ではあるけど、豪快すぎる食べ方・飲み方をしていたかを痛感しました。でも、そんな常に食欲旺盛なわたしが今、食べたいものが思い浮かばない、食べたくないくらい、食欲が全くないことを伝えました。

胃がむかむかして気持ち悪いとも。
あと肩やデコルテ、顔全体にブツブツが出た話、薬剤部に電話してロキソニンをやめた話をしました。

先生は
「やっぱりロキソニンとかああいう鎮痛剤は胃腸を痛めちゃうんだよね・・・」と。

そして相変わらず左目の奥が痛い、左後頭部がピリピリ痛いと言うと、また頭や首の色んなポイントを色んな方法で触り、その感じを聞かれました。

先生は目の奥の三叉神経が痛んでるのかもしれない。
それは首の2番目の辺りが関係していると。
左のそこらへんを押されると、めちゃくちゃ気持ちよかった、それはやはりそこが関係している証拠だそう。右も押されたけど、左の方が格段に気持ちいい。

先生はわたしに葛根湯を処方しました。

葛根湯って・・・あの風邪薬の?

と聞くと、

「そう、あれは風邪薬でもあるし、肩や首のこりをほぐす働きもあるんだよね。サーモグラフィーで見ると、腰の痛みとかには効かないんだけど、なぜか肩や首まわりがポカポカすることが証明されてるんだよ。だから、これで試してみよう。風邪予防にもなるしね。あと、痛み止めとしては、イブと同じイブプロフェンの薬のブルフェンっていうのでやってみよう。ロキソニンのほうが痛みにはシャープに効くけど、胃を荒らしてしまうから、こっちのほうが優しく効くから。あと胃薬も出しておくね。」

と先生。
なんだかとってもわかりやすくて安心する説明でした。

わたしはとりあえず毎食前に葛根湯を飲み、朝食後にランソプラゾールという胃薬を飲む。痛みが気になる時にブルフェンを飲む、ということになりました。

先生は「僕たちからすると、手術で腫瘍は無くなったし、ホルモンも正常値に戻ってるからどんどん回復してくるとは思ってるんだ。だから、ごはんがちゃんと食べれるようになると、活力も戻ってくると思うよ。」と言いました。
明らかに入院中より元気がなく痩せてしまったわたしを心配そうに見る先生・・・。

確かに・・・今のわたしに無いのは活力・・・。

「生理はきた??」と聞かれましたが、まだ来ていないことを伝えました。
先生は(パソコン上の)カルテに大きく 
生理まだこない

と書いていました。


先生には帰り際に、「先生、本当にありがとうございます。言葉では言い表せないほどに感謝しています。」と言いました。
どうしてもどうしても、表現しきれない感謝の気持ちを先生にずっと伝えたかったのです。

先生はしずかに「いえいえ・・・」と静かに謙遜していました。

先生たちって、感謝されなれてるかもしれませんが、でも伝えたかった。
退院後、ずーーーーーーーっと言いたかったことがやっと今日言えた。
なんだかとっても満足。なぜか心が少し晴れやかになりました。

先生に次会うのは3週間後だそうです。さみしいな。
残念。
本当はもっと通いたいくらいなんですけど。