その朝。
まだ寝ていた私は、いつになく何かを感じて目が覚めた。
そう。確かに、今、ここに、彼、Tちゃんが来ていた。
もしかして、、っていう思いと、いよいよかって思いなどいろんなことが浮かぶ。
院長センセを見ると、テリと一緒にお疲れモードで爆睡中。
テリが夜間に限りなくぐずるようになってひと月あまり。夜中から朝担当の院長は、細切れ時間に寝ています。
・・・・・
それから数時間後、ママから院長センセ宛に『Tが今亡くなった』と、午前4時50分にメールが来ていたことを知る。
その時刻は、私が気配を感じて起きた30分ほど前の出来事だったらしい。
はは~。うんうん。多分、Tちゃん。大好きな院長センセに会いに来たんだ。
彼が我が家に来たのは、院長センセがママからメールを受け取ってすぐ返信をし、再度眠りについてからだったと思われた。
・・・・・
Tちゃん、きっと一生懸命センセのこと、起こしたんだよねぇ。
だけど、お疲れだった彼、起きれなかったんだわ。一度目のメールの時は起きれたんだけどねぇ。
そんで、「センセが起きてくれないんなら、奥さんでもしょ~がないや」って、私んとこ来たんだよぉ。
きっと、今頃、先生らしいや♪って、笑ってるね。
・・・・・
後日。みんなで泣き笑い。
お昼休みに会いに行った彼は、パピーみたいにイタヅラっ子そふなくりくりおめめのままで、思わず「あら~♪Tちゃん、かっわい~い」って言っちゃった ^^
ママも「そーでしょう!!かわいい顔してるの~。今にも起きてきそうで ^^」って。ホント、びっくりぃ。いい顔しちょるっ!
二か月に渡った闘病生活でしたが、つやつやのままの自慢の黒髪、最後まで好きな物を食べることができたためか痩せているようには見えません。
ここ最近、T家の恒例行事となっていた、秋の健康診断の時の彼。
その時、すでにほぼ手遅れに近い全身に及ぶ、末期がんと診断されました。
でも、彼はいつものように元気でしたし、血液検査では主に極度の貧血だけで、とりたてまだ目に見える症状は出ていませんでした。そこに、私達は彼の生きようとする強い意志と『希望』を見たのでした。。
もちろん、今の状況からいって、治療も間に合わず、ここ数日の命かもしれないっていう厳しい現実も、院長や私から告知しています。この時には、初めの目標としたクリスマスが途方もなく遠く感じていましたっけ。。
その日から、私達医療スタッフとパパママ、Tちゃん&いつも周りで支えてくれたお友達と、病との戦い&共存が試行錯誤で始まりました。
その中で、特に気をつけたのは、何よりも、、、QOL(生活の質)の維持。彼が彼らしくいつものように笑顔で過ごせるように。
私自身、大型犬特有のすさまじい病の進行速度に、ついていくのが精一杯だった時期もありましたが、いつもパパママと私達で、その都度いろんなことを相談しながらここまで一緒に過ごすことができたことを、心から感謝したいと思っています。揺るがない信頼を寄せてくれたことに、ただ感謝。。!
心配していた胃腸症状も全くなく!、そう、彼は痛い、苦しいということが全くなく、寝たきりとなることもなく、最後の夜も、いつものように家族と一緒に穏やかに過ごし、みなで就寝している時にお迎えが来たのでした。その直前、ママに知らせたそふです ^^
その日まで食べたいものを食べ、お散歩にも行き、闘病前とほぼ変わらない生活が不思議なくらいできていました。それはもう、悲壮感のかけらもないくらい自然体の彼のままで。
知らないヒトが彼を見たら、誰も末期ガンのわんこだとは思わなかったでしょうし、実際、病名を知っているお散歩仲間の人たちからは、そのいつもと変わらない眼差しと元気さにいつも驚かれたそうです。
ずっっっと昔。
まだ彼が若く毎週のように、かりんと一緒に遊んでいた頃に、パパから相談されたことがありました。
「もし、自分達に何かあったら、Tのことを頼む。」って。あの日から、私達はずっっと忘れていないよ。
。。。1月12日。
かりんの幼馴染にして、息子のように思っていたTちゃん死す。
この時、喜んで食べてくれたのは、先日のジャーキーでしたん。
。。。ん??
もしや、あの朝、私のところにわざわざ来たのは。。。
あのジャーキー、まだあるぅぅ??って来たかなぁ。
ねぇ?
*:..。o○☆゚・:,。* 東麻生どうぶつ病院 *:..。o○☆゚・:,。*
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