フリーアナウンサーで学習院大学特別客員教授でもある八塩圭子さんが、
日経MJ新聞にマーケティングに関する記事を連載されています。
先日、とっても興味深い記事を書かれてらっしゃいましたので、
ご紹介しますね。
その前に、マーケティングにおける「STP」とは、
効果的に市場を開拓するためのマーケティング手法のことをいいます。
「誰に、何を、どのように」提供するのか、事業の領域を定めることから、
マーケティングはスタートします。
Segmentation(セグメント化):
市場における顧客のニーズごとにグループ化する、市場をセグメントする。
様々な角度から市場調査し、ユーザ層、購買層といった形であぶり出し、明確化していく。
簡単に言うと切り口という意味。
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Targeting(ターゲット選定):
セグメント化した結果、自社の参入すべきセグメントを選定する、ターゲットを明確にする。
選定には、自社の強みを活かせたり、他社の競合のないセグメントを選択することで
市場で優位を得られる可能性が高くなる。
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Positioning(ポジショニング) :
顧客に対するベネフィットを検討する。自らのポジションを確立する。
そのためには、顧客のニーズを満たし、機能やコスト面での独自性が受け入れられるかがポイントとなる。
なんだか、難しいですよね~
八塩さんは、これを合コンに例えてわかりやすく説明されています。
様々な年齢、職種、タイプの男性・女性が交っての合コンの場を思い浮かべ、
そこで、彼氏・彼女、または結婚相手を見つけるためにどう戦略を練るか、
それが合コンにおけるSTPとのこと。
女性の側からみると、まずは、
Segmentation(セグメント化):
自己紹介を聞きつつ、タイプ分類。
20代、30代、40代と年齢別に分類。
または、医者、弁護士、広告マンと職種で分類。
年収や、草食or肉食で分類してもよし!
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Targeting(ターゲット選定):
ライバルの多いことを覚悟して花形に行くか、将来性を見極めてニッチを狙うか。
ここは選択眼がモノをいいます。
フィーリングや趣味が合うとかでターゲットを絞るのも大切ですね。
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Positioning(ポジショニング) :
ターゲットを絞った相手に興味を持ってもらえるよう、自らの位置づけを決める。
ライバルの中でどう自分を表現したら効果的なのか。
カラオケで真っ先に歌うような盛り上げ役に徹すべきか、
さりげなく料理を取り分ける気遣い派で押すべきか、
ターゲットの好みを洞察しながら、ライバルとの差別化を図りながら、自分の位置取りをしていく。
と、これこそまさに合コンのSTPですね!
企業も全く同じことをしていて、相手になんとか気に入ってもらいたいという気持ちは、
消費者を第一に考えるマーケティングそのもの。
相手ありきの様々な場面に共通した普遍の方法論と八塩さん。
なるほど~、一見難しそうと思えるマーケティング手法も、こうして身近に例えると、
わかりやすいし、結構日常にも活かせそうですね!