紅茶の香りが鼻を優しく包むと
もう午後になってしまったと感じます
時の流れのせいで、一日の半分が終わってしまいました
残念で少し嬉しいティータイム
毎日私のところへ来ていた少年は
もう来ることもないです
カップの紅茶に映る 赤く鮮やかな 少年と過ごした日々
会いたいなんて言えません だって私の手は少年をすり抜けます
残酷な嘘 真実は言えません だって私の存在は少年と繋がるはずがないんですから
窓の外 木漏れ日が優しい模様を作ります
そこに少年がいるんじゃないか
振り向いて 溜息をもらして 今日も独りでティータイム