チルノはそう言って、ナズーリンと同じように飛び去って行った。
「主はどうするの?」
やはり、早苗という人物に会ってみたい。
「この山の頂上にある神社に、連れて行ってくれないか?」
この幻想郷にいる・・・・現代の人・・・。
「うん、わかった」
青空を見ると、嵐がくるような雲は一つもなかった。
・・・多分、嵐はこないんじゃないか?
レミリアの言葉も信用できないということではないが・・・うーん・・・。
そして。。。
森を深く登ると、天狗の村というものがあった。
天狗というのは、この幻想郷に長く住んでいる種族で、一つの社会を作っているらしい。文もその一人。
大勢の天狗に見送られて(人間の男が珍しいらしい)神社への階段を登る。
博霊神社に似て、階段は長く長く続いていた。
「・・・・・・・椛・・・ありがとう。ここからは、自分で行くよ」
「うん・・・・じゃあね」
椛は笑顔で、去っていった。
階段を登りきると、博霊神社があった!と思うような神社。
そして、目の前には掃除をしている少女。緑色の髪の毛、青い巫女服に身を包んでいた。
僕を見ると、すぐに目を丸くして近寄ってきた。
「・・・・・その服・・・。もしかして・・・現実の世界の人ですか?」
ん?・・・確かに、幻想郷と僕の服が少しズレている・・・・・・・・・。
これだけで現実の世界の人間だとわかったということは・・・?この巫女は・・・・。
「あぁ、前にこっちに落ちてきた」
その言葉を聞いた途端、パァーと表情が満開の花になった。
「すごい・・すごいです!現実の世界の人が!!神奈子様ぁぁあぁぁぁ!」
そう叫びながら、神社へと消えてしまった。
落ち着きのない子だな・・・。霊夢とは少し違う。
end