――――夜
作戦決行の夜が来た。
僕は布団に潜り、寝たフリを完璧に演じている・・・・はず。
チルノは横で、すぐに攻撃できる態勢になり、僕の合図があるまで待機している。
一つ、床を踏む音がした。
チルノの予想した通りなのか、僕の手は、朝と同じ、強力で固められてしまった。
しかし、僕は動じずに、寝たフリを演じている・・・・すると。
「っ!この力・・・・あなた・・・もしかして・・・?」
静かに耳を傾けていると、ルーミアの声とは、まったく違った声だと判断できる。こいつは一体?
「・・・・っ」
襲ってきたルーミアらしき人物は、一つ息をした。
・・・その後、手の感触が消えていった。
「チルノ、待ってくれ」
月明かりに照らされて、チルノが手足を床について、でてきた。
「あたいも見てたけど、あの感じ、ルーミアとは違う・・・」
やはり、チルノもそう感じていたか、暗くてよく見えなかったが、何か、違ったんだ。
「・・・明日、ちょっと聞いてみるよ」
チルノは立ち上がり、暗闇に目を向ける。
僕も、自然と同じ行動をとっていた。
「ルーミア以外に僕を襲う奴が出て来るとしたら、これは厄介だな・・・。師匠」
「うん・・・・そうだね。子分」
二人は少し笑った。
「じゃ、僕はもうそろそろ寝るよ」
「戻ってきたら大変だし・・・・。私もここで寝る」
「そ、じゃあ、お休み・・・・ってえぇ!?」
新たに布団を敷いて、並んで潜った。
チルノはなぜか、妹のように思えて、姉のようにも思える。
「ねぇ・・主」
「ん?」
「あんたが小さい頃さ。私と主ってね、最強のコンビって言われたの」
「へぇ・・・・。でも、今もそうじゃない?」
「そうだね・・・・」
end
やっぱり、主人公とチルノのコンビはいつ見てもほほえましいなぁ♪