妹が死んで、一週間が経った。


身近で、大切な人が、一年で二人も消えてしまった。


もう、何も残っていなかった。


両親も僕も、口数が少なくなってゆく毎日。


本当につらくて、憂鬱で、勉強なんて、頭に入らない。


もう、やめよう。



大学を中退しよう。


両親とも、話しをつけよう。


これが最後の授業なんだ。


それでも、あまり耳に入らず、窓の外ばかり見ていた。


存在感を消して、 誰にも話しかけなかった。



家路へと急ぐ、自分の居場所は、あそこだけしか、ないのだ。


自然と足を速めて、


窓の外を眺めながら、思い出した、妹の笑顔、もうこの世には、いないんだ、そう語ってくれる。


涙をいっぱいに溜め、全力疾走して、家の扉を開く。






眼球には、天井から垂れ下がっている、僕の両親が映った。













両親は弱い。  僕は恋人と妹まで失って、こんなに頑張っているのに・・・。


あなた達は、本当に弱い。  僕をここに残して、二人だけで、楽になろうだなんて・・。



               もうオシマイダ