やっぱり存在した!!京都・幻の観光名所「銅閣寺」
金閣寺、銀閣寺といえば、京都の観光名所で知らない人はいないのではないかと思います。さらに、もうひとつ『銅閣寺』という寺院があるのをご存じでしょうか?あの大泥棒で有名な石川五右衛門もゆかりのある不思議な場所だったのです。
■ 金閣寺・銀閣寺は有名ですが…
金閣寺、銀閣寺があったら、銅閣寺もあってもいいよね。」京都を旅行する人なら誰しもが思うことです
実はあまり知られてはいませんが、銅閣寺が存在します。しかし、正式名称銅閣寺は本当に存在しません。でも、通称「銅閣寺」はあるのです
祇園から円山公園や高台寺の辺りを散策していると、しゃれた塔の様な建物が目につきます。これが大雲院、通称「銅閣寺」です
■ 大雲院とは
大雲院は織田信長・信忠親子の菩提を弔うため、烏丸二条に創建したのが始まりです。後に寺町四条に移転。天明の大火で伽藍が消失しましたが、明治初期に復興しました
さらに1972年、髙島屋京都店の増床に伴い、現在の東山区に移転しました
■ 大富豪が銅閣寺を作る
実は移転したこの場所が、一代で巨万の富を築き、現在の大成建設や帝国ホテルの創始者でもある人物、大倉喜八郎氏の別荘地でした
大倉喜八郎氏は「金閣も銀閣もあるんだから、銅閣も作る!」との意思で、ゆくゆくは一般に公開し、京都の名物にすることを考えて敷地内に”銅閣”を建てる事を決めました
祇園祭の山鉾をモチーフとし、「祇園閣」と名付けられました
■ 屋根が銅葺きなので銅閣寺
祇園閣は屋根が銅板葺きにされています
銅閣寺と言えるかは別にして、大倉喜八郎氏の夢だった”銅閣”のエッセンスが盛り込まれているのです
■ 楼閣から京都市内が一望できる
祇園閣は高さが36mという、立派な高層建築物です
祇園閣は高さが36mという、立派な高層建築物です
■ 内部に世界遺産!?
大雲院が昭和62年に開祖400年を迎えた記念に、祇園閣内部の通路・階段壁面に世界遺産でもある中国の”敦煌莫高窟”の壁画が模写されました
祇園閣は国の登録有形文化財となっていますが、その内部に世界遺産という中々面白い取り合わせです
■ 石川五右衛門の墓もある
銅閣寺は祇園閣だけが見どころではありません
この大雲院は織田信長・信忠親子の菩提を弔う寺ですが、大泥棒で有名な石川五右衛門の墓もある事でも知られています
■ 滅多に公開されない
大雲院は貴重な文化財も多数所持しているのですが、実は普段は非公開の寺院です
春、夏、秋、冬の特別公開以外は中に入ることが出来ません
年に1度も公開されない時もありますし、気になる方は季節毎の京都の特別拝観キャンペーンをチェックしておきましょう