ご覧いただき、ありがとうございます
春を迎え、新しいバイク、特にR1250GSAの購入を考えていらっしゃる方も多いと思います。
納車後1,200㎞走行して、不具合や違和感として指摘しておいた点をモトラッドトウキョウベイできっちりチェックしていただきましたので、その中身をレポートします。購入の参考になるかもしれませんので。
①「尾灯が点灯しないエラー発生問題」
※ウィンカーが尾灯として常時点灯!2021モデルの証!
二回のツーリングで各一回ずつ点灯しないという不具合が発生。
後続の仲間から指摘を受けました。いったんメインスイッチオフすると、問題は解消し、復帰するという不思議なことが生じました。「尾灯の球切れ」として履歴が残っていたけれど、実際点灯しないという状況をモトラッドトウキョウベイの整備工場で再現できず。
したがって、原因究明は手探り状態でした。
イマドキのBMWは電子制御バリバリですから、工場ではダイアグノーティス機器(診断装置)につなぐわけです。
すると、R1250GSA用プログラムの改変があり、新プログラムをインストールすることになったそうです。改変の内容については説明がないのでディーラーでは分からず、おそらくBMWジャパンも分かっていないようです。
そのプログラム変更に照明関係も含まれている可能性があるとのこと。これで直ればいいと思います。エラーの再発生があるかどうかしばらく様子見をします。
尾灯、ブレーキランプが点灯しない状態がランダムに発生するとなると、これは安全確保上の大きな問題です。したがって、リコールになる可能性のある欠陥だと思います。
今後のBMWの対応を注視していこうと思います。内容開示を速やかに行うことを期待します。
※ウィンカーは点灯の形が変更になっています。
これも2021年モデルの特徴。
②「センタースタンドのおさまり位置問題」解決!
サス設定を「ミニマム」(納車時そう設定されていました)で走行中、道路の低い部分に差し掛かった際、センタースタンドのどこかが路面と接触し、ガリッという音がしました。
テラモードさんの1250GSAと並べて比較したら、センタースタンド端部のおさまり位置が10㎜以上下がっていることを目視確認しました。
モトラッドトウキョウベイで計測していただきました。センタースタンドを上げた際ゴムのブッシュ状のモノがあり、それが分厚いことが原因と判明。
2020年モデルのプレミアムスタンダード車両と比較して、スタンド最下部が20㎜低い位置、下がった位置になっていることが判明しました。
当該部分のゴムブッシュを交換しておさまり位置を上げてもらいました。個体差かもしれないし、ひょっとすると、2021年モデルはみんな低くなってしまっているのかもしれません。
2021年モデルを購入された場合、要チェックだと思います。
私の場合、ラリーシートを装着してサス設定は「オート」にするのが通常なので、その設定で乗ってみて接触のリスクがあるかないか様子見をすることとしました。
③ラリーシート張り替えの効果
ラリーシートのローバージョンを今回新たに入手し、それを張り替えました。ヒーティッドシートはお蔵入り。
張り替えの出来は上々。ラリーシートはそもそもノーマルよりクッションが厚くてシート高は高くなるのですが、幅が狭いので腿内側が当たりにくくなり、脚を下しやすい。加えて、新しいものは以前はなかったローバージョンなので期待していました。
結論を言うと、あまり脚付きは改善しませんでした。そもそも付いてきた黒いヒーター付きのシートよりキモチ高めって感じ。
大木製作所さんで、少し削るようお願いしたのですがねぇ。
つい先日までニコールに装着していたHPカラーのラリーシートは、昔のもので、ノーマルより20㎜は高く、それを前部のみ削ってもらって、張り替えを複数回やってかなりスポンジがへたってきたので乗りやすかったんです。
今度の黄黒もシート自体は細身で脚は下ろしやすいです。とりあえずしばらくはサス設定を「オート」ではなく「ミニマム」にして乗りこなしていけば、さらに乗りやすくなることを期待しています。
④アクラポビッチのサイレンサーは規制に適合!
爆音マフラー、車検不適合マフラーなどは、一度も付けたことがないWRTです。過去に一度空冷1200GSAに純正アクラポビッチを装着していましたが、当然ながら車検等問題のないものでした。
今回のアクラポビッチは、純正のものが形がおちょぼ口状であるため気に入らず、違和感バリバリ。
そこで、ユーロ規制に適合しているヨーロッパバージョンの形がマフラーらしい普通のものを選んで発注しました。
これが日本で排ガス規制等に不適となると私は大変に困るわけですが、モトラッドトウキョウベイさんで陸事に確認していただいたところ、ユーロ規制適合なら装着しての一般走行に問題なしとの結論でした。
もちろん、騒音レベルについては車検等の都度チェックする必要があるわけですが、それはどれでも同じですね。
2月15日夜発注、翌日UPSで出荷、ケルン、深圳経由で19日にモトラッドトウキョウベイ到着という素晴らしさ。
イタリアだからなぁ~、まあ、3月中には来るだろう、くらいな感じで考えていました。イタリアのMotostormという通販サイト、見くびってごめんねごめんね~(笑)。
通関の際消費税6,200かかり、スクラッチ傷などもなく無事に到着。トータル12万円ほど。純正より安かったのが幸いでした。
後部の写真をご覧になると、こんなに感じです。「アクラポビッチ」という文字は、完全にパニアに隠れてしまいますね(笑)。
さて、乗ってみての変化です。
音は変わりました。歯切れのよいものに変わったのはエンジンをかけてすぐに分かりました。音量はわずかに大きくなったかもしれませんが、ほとんど変わりません。
パワー感は、基本的に感じ取ることができませんが、いわゆる「プレシボ効果」で少し力が付いたかも、なんて感じたりして・・・(笑)。誤解でしょうけど(笑)。
⑤ETCのランプが見えにくい
BMWのバイクは、かなり以前よりETCは最初から装着された形でディーラーに来るようになりました。
ところが、だいたいETCカードが挿入されていて読み込みOKを示すランプが見にくいんです。
今回もまったく同じ。
暗い車庫内だと緑のランプが見えますが、乗車位置から見ると角度が悪くほとんど見えません。角度を修正してくれ、と依頼して千キロ点検に出しましたが、これは修正されていません。きっちり言ったことを全て消化してもらえないとフラストが溜まりますよ!
ETCゲートをくぐる際に、私はランプのグリーン点灯を目視確認します。急にゲートが開かない事態になると慌てますからね。転ばぬ先の杖ってことです。
次回入庫の際、修正を再度依頼しましょう。
⑥タイヤはロード5で絶対的信頼性!
私の与一、ジャパンから出荷された時点では、アナキーアドベンチャーを履いてきていました。これは大きなネガ要素。カーブで切れ込むダメなタイヤです。
これにはがっかり。せめてブリジストンA41だったら良かったのに。
BMWモトラッド本社に声を大にして言いたい!
『タイヤはアナアドを工場で付けるのはやめてください。』
だから、モトラッドトウキョウベイでロード5に入れ換えてもらいました。ロード5は、グリップ抜群。快適にカーブも曲がれるし、切れ込むような挙動はありません。安心感抜群ですね。アナアドとえらい違い(笑)。同じメーカーなのにね。
アナアドにダメ出しするのは、私個人の意見だけれど、この二種類のタイヤを乗り比べた人は、誰でもアナアドのダメさ加減が分かると思いますよ。
なお、数日前にテクニタップさんに確認を入れたところ、ロード5トレールフロント用は現時点で日本在庫無し。3月末には輸入されることになり、発注をかければ入るとのこと。リアは国内在庫あり。
GSAブラザーズのお友達がタイヤ交換をしたいとのことなので、情報を取ってみました。
⑦2021年型の進歩は?
今回納車の与一、水冷GSAとして6台目、1250としては3台目となります。
毎年わずかずつ進歩し、細かい変更がありますので、その中身など整理してみます。今後購入される方の参考までに。
①既に書きましたが、タイヤの種類は車両によって違います。可能ならディーラーに頼み込んでBSタイヤのモノを買うのが正解です。これは、2021年でも同じってことです。最良なのは、ロード5に入れ換えて納車してもらうってことですが、金がかかりますね(笑)。
②オートシフターは、2020年モデルよりわずかですが軽くなったような気がします。毎年軽くなってきていますが、昨年モデルまではクラッチを使わずシフトをすると、膝にかなり負担になりました。今年のモデルは負担がわずかに軽減しました。
そう思っていて、千キロ点検終了後の与一に乗ったら、オートシフターがやや堅めになってしまった印象を抱きました。オイル交換のせい?プログラム変更のせい?あるいは変化していないのか?
S1000エンジンのそれのようにもっともっとスムーズになったら嬉しいのですが。
フラットツインエンジンのオートシフターには限界があるようです。
③今回の目玉、ヒーティッドシート、よくできています。暖まるのにそれなりの時間がかかりますが、一度熱を感じると、ずっとじんわり暖かい。
でも、シートの角が腿内側に当たるんです。その点は以前と同じで改善していません。
※私の個体は「プレミアムスタンダート」と称するローダウン版。真っ黒な前後分割シート。リアシートは厚みがあって高い。それは、かっこ悪いし、フロントシートとの段差がかなりあって段差には隙間ができています。コレ、嫌ですよねえ。そして、乗る時リアシートが高い分、足がひっかかりやすい。
1250は三台目ですが、付いてきたシートにはほぼ座っていません。
今回もまた、一度二度乗っただけで、ノーマルシートは箱詰めしてクロゼットの中に。
幅が狭く、脚を下しやすい、つまり足着きがいいラリーシートを常用しているからなんです。
今回のローラリーシート張り替えバージョンは、今までほど脚付き良くないですね。
今現在の結論は、『へたったラリーシートが一番乗りやすい!」ってことです(笑)。
④パワー感については、感覚的なことしか言えませんが、「ロード」設定でのパワーは、2021年モデルは少し落とされているように思います。「ロード」設定で乗ると、私には少し物足りない。これまでは基本ロード設定で乗ってきて不満はなかったのですが。何か変わったみたい。
ということで、「ダイナミック」にすると、すごくパワーを感じます。「ダイナミックプロ」だとさらに。そこのメリハリが変わったと思います。
「エコモード」?使いません(笑)。
モードの設定は、7種類ほどあるのですが、乗る前にそこから4種類を選んで設定可能にする、そういうことになっています。乗る前に選んでおくってことです。
『エコ』については、納車当初の設定には出ていましたが、使いませんので、設定を変更し、他のものと入れ替えました。
⑤その他の細かい問題として、ストップランプの問題は既に触れました。
ヒルスタートは、毎年少しずつ使いやすくなってきています。21年モデルはさらに自然に使えるようになりました。
アダプティブヘッドランプはまだ試す機会がありません。
電子制御関係も洗練されてきているのでしょうが、これまた分かりません。
GSAを入れ替える度に必ずお願いしていることがあります。それは、フロントシールドを上下するためのダイヤルが初期設定だと堅過ぎるので、ゆるめに調整してもらっているんです。
春の連休に北海道ツーリングに行くべく準備をしています。タイヤとオイルをフレッシュな状態にして行かなければならないので、今日以降あまりたくさん与一には乗らない方向で温存策を取ります(笑)。
さて、本日2月28日をもって福田モーター商会さんがモトラッドディーラーとしての歴史に幕を下ろします。
これまでいろいろお世話になってまいりましたので、心からの感謝を込めて見送りたいと思います。
もちろん何も変わらず、スタッフもそのままで、明日からテクノコシダの店舗『モトラッドトウキョウベイ』としてしっかりした営業を継続されます。
今後も、安心してBNWとモトグッツィのステキなバイクライフのサポートをお願いしたいと存じます。
お読みいただき、いいね!楽しいね!と思っていただいたら、日本ブログ村のボタンを押していただけると、とても嬉しいです。