ご覧いただき、ありがとうございます
ワタクシWRT、相当以前のことですが、空冷R1200RT、それも福田モーター商会創立60周年記念パールホワイト特別塗装車を購入して乗っておりました。
当時は「猫も杓子もRT」という時代。
お友達もみなさんRT乗りでしたね。
素晴らしいツァラーで、いろいろなツーリングをいたしました。
RTの後は、R1200GSAを二台。もちろん空冷。そこからGSAの時代になりました。
それ以来、RTはご無沙汰していたのです。
今回、長く乗ってきていなかったRTをお借りすることができました。
その性能、乗り味(テイスト)などを率直にレポートいたします。
まず、存在感。圧倒的なボリューム感です。
ハンドル部で横幅99㎝、パニア部ですと101㎝ほどあります。これ実測。カタログでは、990㎜(ミラー部を除く)とされています。
正直、これはGSAをしのぐ幅広さ。
我が家のバイクガレージに入れるため、ラングラーを横に移動するのですが、GSAが通る幅ではRTは通れませんでした。
ですが、パニアを付けて乗り出すと、ボリューム感はありますが、「ヒラヒラ感」は圧倒的。
『RT独特のポジションと旋回能力』に圧倒されます。
スッと背筋を伸ばして座るポジション。
座面は広く、あえて言えば硬めのソファのようなお尻の感触。
シート高(空車時)のデータは、805 / 825 mm ( low seat: 760 / 780 mm; high seat: 830 / 850 mm)となっています。
実はシートが幅広なので、その分内腿にシートの角が当たる感じがあります。
※特に、GSAのラリーシートは細いのでそう感じますね。
したがって、805㎜とはいえ、やや脚着きはちょっと不安あり。
つまり、170㎝の私ですと、両足降ろして両足母指球が着くくらい。でも、不安は乗り出した最初だけで、何度か足を着いていると、すぐ安心感が出てきます。
片足ならべったり足裏全体が着きます。
カーブを回ると、いくらでも倒せるのではないか?と誤解するほどの旋回性能を見せてくれます。不安なく倒し込んでいけるんです。
あぁ~~・・・、これこれこれ!これがRTなんだよねぇ~!って声が出ちゃいます。
この倒し込みの感覚、これこそRTというバイクの神髄だと私は思います。軽快ですよ。そして同じ発音ですが、調子に乗るのは警戒しなければなりません。
ついつい倒し込み過ぎますから(笑)。
パニアを外して乗る方もいます。お友達のゆっさゆささんはほとんどパニア無しです。乗り味はさらに軽快になると思います。
少々細かい話になりますが、パワーは十分。100 kW ( 136PS ) / 7,750 rpm 最大トルク 143 Nm at 6,250rpm。
アクセルを回すと、素晴らしいパワーが出ます。それもドド~ンと唐突に出るのではなく、スムーズに快感を覚える出方。
問題を一つあげると、アクセルを開けるのに力が必要。違う言い方をすると、グリップが戻る力がかなり強いんです。一定の開度を維持するため、グリップをホールドしておくために力が必要です。
私的には、これは好みではありません。グリップを掌で押す「ヘラ」を装着しているのが常の私ですが、戻りの力はGSAのそれより強いと感じました。
※試乗車は2500㎞ほど走行の個体でした。
次は、細部に関するインプレッションです。
メーターは、BMW MOTORRAD が得意とするTFTではなく、伝統的針付き二連のもの。見やすいし、一目で把握できるのは好ましいこと。K1600シリーズと近似的で、少し時代に遅れた感を感じる方もいると思います。
クラッチ軽い!
ブレーキは効きます。リアも効くし、フロントはギュギュっと効きます。
ブレーキングでフロントの沈み込みは全く気になりません。サスペンションの優秀さがよく分かります。
ミラーは変なところに付いています。これ、RTの伝統です。
ミラーに手が映ります。私個人はこの位置を目視するのはあまり好きではなく、空冷RTでは、別途パーツを組み込んで普通のミラーにしていました。慣れれば問題ありません。
巨大バイクですから、取り回しには注意しないとね。バックギアがあってもいいくらいですが、ありません(笑)。前下がりのパーキングには絶対に入れてはなりません。
タンクは25L。GSAは30Lですから、遜色ありません。遠征の時も楽々です。
遠征では、電動スクリーンが役に立ちます。雨の時もス~ッと上げることができ、濡れないで済みます(これは嘘ですが、高速度で走行すればそれに近いくらい濡れません)。
冬はシートヒーターが前後席に付いていてホッカホカ。グリップヒーターと電熱ジャケットを通電するといつでも春の陽気(笑)。
クルーズコントロールはじめ装備もめちゃくちゃついています。
ステレオも付いています。パニアも付いています。セントラル・ロッキング・システムや盗難防止装置も付いてきます。すごい装備です。
※パニアは横開き。伝統的スタイルです。
お値段もすごいです。乗り出して300万円を超えますから。でも、GSAフルパニアといい勝負かも。いろいろ付いているから高いのはよく分かります。
ライトはフクロウです。K1600系と同じ感じ。空冷時代とは違いますね。
今現在、RTはあまり人気がありません。
40~50人のお友達の中で乗っている方は一人だけ。ですが・・・、
GSAと比べると、乗ったらさらにらくちん。さらにゴージャス。お殿様気分。

※アルパインホワイトがRTの定番色。
白鳥に例えられたりしますね。

※でも、こういうオプション色の方が好みです。
お読みいただき、いいね!楽しいね!と思っていただいたら、日本ブログ村のボタンを押していただけると、とても嬉しいです。