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 先週、最新型のムルティストラーダをお借りして、主として房総の快走路を400㎞以上乗りました。私自身は、BMWのGSAを持っているので、比較のベンチマークはGSAになります。印象を率直に書いてみます。

1.ガンガン回すと別世界へ
 低速トルクがない、というほどではありません。むしろ十分に、あるいはそれなりにあると思います。例えば、2千回転ちょいからアクセルをゆっくり開けていくとしっかり加速していきますが、力強い、そうは言いがたい。
 一方、3千回転を超えるとアクセル開度に応じてかなり自在にパワーを出すことが可能となり、さらに回転を高めると、やや凶暴感のあるパワーゾーンに入ります。このゾーンが美味しい。なにしろドゥカティですから(笑)。
 ただ、ツァラーとしてそういうパワーゾーンを常用するのは邪道かもしれません。2500~3500rpmで走るのが普通です。そういう回転域は全くストレスを感じないで走ることが可能です。

 
 『ドカ』だとはいえ、このバイクを主としてサーキットで使う人はいないでしょう。となると、「ツーリングモデル」ですが、山道などではギアを落としてやや回転を上げてパワーを存分に楽しむという使い方がよいのでしょうね。
 一方、ゆったり低回転で走ることももちろんできます。しかし、ドカらしくはないでしょう。少々疲れている時でも、無意識にずっと回転高めで走ることになりそうです(笑)。

2.乗り心地は意識しないし、バランスがいい
 ツーリングの途中でドゥカティ埼玉南営業の松田さんから、「スカイフックサスペンションは違いを感じますか?乗り心地は?」と尋ねられました。
 全く意識していなかったので、即答できませんでした。思い返してみると、乗り心地について違和感ゼロ、GSAと比べても特に劣っている感じは皆無。これは良いということなのでしょう。
 小さめのシールド、幅がやや広いシートをはじめ、このバイクには様々な要素がありますが、全体としてバランスよく作られていると感じました。乗って暫くで無意識に操作できるし、違和感も感じなくなるんです。カーブもナチュラルにリーンして曲がっていくことができます。

3.アッチッチなのはドカの証拠
 正直、乗って熱さを感じました。私のドカ乗りのお友達、特にムルチ乗りの皆様も、この意見に異論はありません。私的には、アグスタ4気筒よりはるかに熱いと思います。
 パニガーレよりはましだと思いますが、この点はやはりネガな部分です。


 加えて、ドカの特徴として、Lツインの鼓動感があります。元ポール・スマート乗りの私は、Lツインの鼓動感が大好きです。水冷モンスターでも鼓動感を強く感じましたが、今回乗ったムルティストラーダではそれに比べて鼓動感は弱めでした。空冷の鼓動感が好きな私だからの印象かもしれません。
 排気音は、なかなかなボリュームですよ。私の後ろを走った方(ムルチのパークスピーク乗り)から、「ノーマルなのにかなりスゴイ」とコメントされました(笑)。

4.各種装備等
 シールドはGSAなどに比べ大変小さいですね。でも、風はかなり防いでくれます。これで十分なんだと再認識しました。小さい方がスポーティーだと感じます。

 
 メーターに表示される各種機能、これは覚えるのが大変そうです。実際はあまりいじらないみたいです(笑)。
 シートは幅が広くて、足着きに影響しています。それでも、慎重170㎝の私なら、問題なく乗れます。私、本当のところは、シート高850㎜のエンデューロに興味があるのですが、他社の850㎜より足付きが明らかに悪いんです。それは、このシート幅に原因があります。
 ステップは比較的高い位置にあると思います。シートもそこそこ高いので、ポジションは非常に好感が持てるものでした。GSAより着座位置の高さは好感が持てました。ただ、着座位置は、やや前目になってくるので時々お尻を後ろにずらしていました。
 バックミラーも大きくて見やすく、ドカでもこんなミラーをちゃんと作れるんだ、なんて妙な感心をしてしまいました。
 各種操作系も簡単です。クラッチは、今とても軽くなってしまったトライアンフやBMWに比べると重め。
 ブレーキは、リアは率直なところあまり効かないなぁと感じました。乗り出す前にブレーキペダルの位置修正をしていただきましたが、思い切り踏んでもロックするような効き方はしないようです。フロントは全く問題なく十分効きます。


5.総合的な評価
 BMWのGSの対抗機種ということは明らかなのですが、テイストはかなり異なります。重さはGSAより軽めですが、やはり重いことは重い。他のドカのモデルのような押し引きの軽さとまではいきません。
 この世界のベンチマークであるGSあるいはGSAと比べると、同じジャンルの顧客を取り合う競争相手というよりは、ドカのムルティストラーダにはGSやGSAとは異なる顧客が興味を持つ、そういうことだと思います。
 おそらく、パワー感が好き、イタリアンなデザインが好き、マッシブ過ぎない適度なボリューム感が好き、そういう顧客層がこのバイクを買うのだと思います。
 サイドパニアは付けず、トップケースのみあるいはシートバッグのみでロングツーリングをするライダー、そんなイメージですね。フルパニアで走るのがカッコイイとされるGSAの世界とは違います。
 プレミアム感がかなりあるバイクですから、国産のヤマハとかホンダのそのたぐいのバイクとの差別感は強くあります。


 バランスの良いツーリングマシンですから、一日500㎞とか全く問題ないと思います。交差点で停止した際の熱気、これがこのバイクの一番のネガポイントでしょう。

6.ムルティストラーダにさらに望むこと
 BMW、トライアンフ、KTMなど競争相手はたくさんいます。この競争に勝つために、ドゥカティには以下の点を頑張ってほしいと願います。
 ①アッチッチさを改善
 ②クラッチを軽く、アップダウンともできるアグスタ並みのオートシフターを早急に
 ③ペイントにストライプやツートーンなど工夫を
 ④エンデューロ系なのでパーツ類の耐久性を追求
 ⑤エンデューロ系なので一層「旅バイク」のイメージを

 希望点は以上のとおり。これが実現できれば、無敵の強さを得ることができると思います。

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