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空冷ボンネビル(Ltd)のオーナだったWRTが、トライアンフ柏の試乗車「ストリートツイン」に試乗した印象をまとめます。試乗は特別にかなりの距離を乗らせていただき、カーブも満喫いたしました。
新型水冷ボンネビル「ストリートツイン」に興味のある方の参考になれば幸いです。


以下の比較などは、全て空冷ボンネビル(Ltd)を基準としています。
1.エンジンパワーは多少強化されて一層満足感あり
 空冷の865cc、68HPから900ccに排気量微増。
 走ってみての実感だが、加速や一般道での走りに力強さが増した感がある。カタログやホームページではピークトルクが18%増と高らかに唱われている。確かに、普通に走る場面での力強さは増している。
 その原因は、ピークトルクがどのあたりの回転数で出るかということのようだ。
 つまり、空冷では、ピークトルク68Nm/5800rpmだったが、新型では80Nm/3230rpm。非常に使いやすくなっているし、気持ちよく駆動力を使えるようになっていることが数値でも裏付けられている。
 実際の走行では、どういう回転域で走っているかはタコメーター無しの仕様なので分からない(笑)。ただ、アクセルを開けるとどんどん気持ちよく加速して行くので、3000回転付近でフツーに使っていてキモチイイ。
 カタログやホームページには、馬力表示が見当たらない。いろいろ尋ねてみたら、空冷の68HPから55HPに落ちているとのこと。ホ~~~、そうなのかって感じ。
 しかし、体感するパワー感は、空冷よりやや増加した感じ。感覚的なものだが、75HPくらいありそうなのだが・・・・。爆発的なパワー感はそもそも求めていないわけで、気にする必要はなさそうだ。


 数値的なことはともかくとして、はっきり言えることは、下道でも高速でも、ガンガン走ることができるパワーが十分あるということ。空冷でも実は6速がほしかったのだが、水冷になってパワーアップ感が多少あるので、より一層6速ギアがほしい、素直にそう思う。特に、BMWの1200などと一緒にツーリングに行く時は、高速で6速は必須な感じ(空冷の時の感想)。

2.カーブが楽しい、とても楽しい
 空冷の時もカーブが楽しかった。水冷の新型は、より一層楽しい。緩めのカーブで右左に傾けながら走ると、なぜかタイヤも路面に吸い付くようで、とても楽しい。
 タイヤはピレリのファントムスポーツコンプだ、そう思っていたので信用できなかった。なぜかというと、かつて持っていたドカのスポーツクラシック「ポール・スマート」に純正で付いていたファントムはカッチカチのゴッチゴチのとんでもないタイヤだったからだ。
 ところが、今回乗ってみて驚いた。全く古いファントムとは違う感触。グリップ感はあるし、カーブでもとても曲がりやすいし。
 前ブラジル、後はチャイナと生産国が違うのが不思議。だが、タイヤ自体このバイクと相性がいいと思う。伝統的ファントムが付いているわけじゃない。だから大丈夫だし、とても楽しめそう。
 フロントが18インチになったけれど、そんなことは気にならないし、影響もほとんど感じない。ハンドリングはいいと思う。空冷T100のフロント19インチより私個人はフロント17インチの空冷が好きだったので、その中間の18インチは気にならないみたいだ。

3.操作が簡単で楽ちん



 クラッチが異様なほど軽い。チョー重いアグスタのブルターレ1090RRに乗っている私にとっては、天国だ。
 そして、足が異様なほどべったり地面に着く。ハンドルバーも違和感なしにスッと握れる。メーターは一つ。これで十分。スイッチ類もシンプルで迷わない。
 タンクキャップは鍵付だし、ハンドルロックもワンキーでできるし、シートもキーではずせる。これはすごい進歩。空冷の時はあれこれフツーのバイクとは違う「儀式」が必要で、かなりひどいものだったけれど。そういう意味で操作姓はとても改善した。
 ライドバイワイヤABSトラクションコントロール正直そんなこと全く気にもならないし、邪魔にもならない。忘れて乗ればいい。普通に乗れて、楽しめる。

 車重が軽いのがまた美徳だと思う。HPを見ると、空冷は、233㎏(これはウエット状態らしい。半乾燥だと215㎏くらいだったらしい)あった。それがなんと半乾燥状態での数値だろうが200㎏を切っている。誠に不可思議なことで、水冷になったら一般的に重くなるはずなのに・・・。
 結果として乗り味も押し引きも空冷より軽くなった。すごいことだし、素晴らしい。

4.スタイル


 空冷からなにも変わっていない、と言えば、新型をデザインした方々に申し訳ないけれど、『良い意味で』ボンネビルの造形のトラディションを引き継いでくれている。ワタシ的には、前と同じでしっくりきちゃう。
 アグスタのようなある意味奇をてらった造形のイタリア~ンなデザインとは全く異なる安心して手になじむ、心になじむデザイン。「バイクの形をしたバイク」と言える。
 自分が乗っている姿を、どこかのお店のショーウィンドーのガラスに映して見てみたいと思うバイク。


 特に私の場合、同じスタイルのちょっと跳ね上がったマフラーを持つLtdに乗っていたので、このマフラー形状は懐かしいし、いわゆる「キャプトンマフラー」より『オサレ感』があると思う。
 音は普通にボンボン言っているので、問題なし。音が大きいと嬉しいのは、ヘンタイだと思う。周りの迷惑考えないとね。ただでさえ、それなりの音が出るのがバイクなんだから。


5.町乗りは問題なしだが、高速巡航と遠征に使えるか?
 スタイルとしては、このまま乗りたい。でも、実際日帰りツーリングに行くなら、カッパくらいの荷物は積載する必要がある。フツーの人でもパンク修理道具くらいは持っていくべきだし、私の場合は、一眼レフ、無線、御朱印帳、飲み物などは必須なので、タンクバッグと純正のサイドパニアはツーリング好きには必須だと思う。シート高がやたら低い750㎜なので、シートバッグも乗り降りの邪魔にあまりならないかもしれない。
 ただし、オプションの純正サイドパニア(バッグ)はおそらく左右で10万円くらいにはなるはず。100万円のバイクに10万円のバッグを付けるのは、少々荷が重い。でも、純正は姿がいいはず。スタイル優先のバイクなので、そこは気を遣うべきだ。

 風をよけるシールドもロングツーリングや遠征には必須。これはMRAとかサードパーティーのモノで間に合う。


 それと燃費が向上していると言うが、タンクが空冷の16Lから14Lに減っているのは改悪だと思う。36%燃費向上と唱っているが、タンク容量を1Lでも増やせば、給油頻度が減り、スタンドが少ない北海道の某所であやうくガス欠になりかかった私などにとって、ますます安心できるはずだ。

 私の空冷は、記録を見てみたら、ツーリングでは22㎞とか最高だと24㎞走っている。ディーラーさんによると、新型は燃費がさらに改善して24㎞/Lは行きますとのことだが、そんな数値は既に空冷で達成していたというわけ。
 実際新型で走ってみて25㎞以上走ってくれればいいなと期待している。できればリッター30㎞近く走ってくれたらすごいこと。
 GSAやタンクが大きいグッツィ1200スポルトも所有する私の基準では、給油は最低で250㎞、できれば300㎞走ってからじゃないとかなり面倒。それが実現できていないなら少々問題がある。

6.これはいい!というのが結論
 ドカのモンスター821以来、一番ググッとくるミドルクラス。そう思う。
 価格も空冷102万円よりも下がってジェットブラック仕様なら100万円を切っているのはいったいどうしたことか?ツートーンなら102万円になるけれど。これは車重が軽くなったことと同じくらい不可思議な現象。それと話がそれるが、最近ドカが高値付け過ぎ。

 ドカのスクランブラーみたいな『軽さ』(ある意味軽薄さ)じゃなくて、しっかりしたトラディションの流れの中で重厚感もあるのに、簡単に乗れる、気軽に乗れる、楽しく乗れる。私としては『ベタボメ』ということ。タイで組み立てるようだけれど、空冷のタイ製もとても精度が高かったので問題なし。インド組立はごめんこうむりたいがタイは素晴らしい。


 国産の800ccクラスと比較すると、「乗っている人がオサレに見える」、「それ選ぶなんてセンスあるよね」と思ってもらえる。
 リッターバイク、パワーバイクばかり並んでいるうちの車庫にも、もう少し年を取ったらまたストリートツインを並べてもいいかな、と思うほどの出来。

 スラクストンやよりパワフルなT1200の登場も待たれますね。排気量が増えたらどうなるんだろう。ホントに楽しみです。


 試乗させていただいたトライアンフ柏さんに感謝です。

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