他の人に起こったことを、あたかも自分のことのように感じること。
これを、
共感と言う。
フランス・ドゥ・ヴァールという動物行動学者によると、この共感するという能力は、
人間以外の動物にもあるそうだ。
ここでは紹介しないが、『共感の時代へ』という本で、とても楽しい例をいくつも挙げている。
つまり、他の誰かに共感するということは、
僕たちが思っているよりも、はるかに動物的・本能的・身体的な行為だというようなことが言われている。
要するに、頭で考えてどうこうと言うよりも、身体が勝手に反応してしまうものなのだということだろう。
たとえば、隣の人が笑っていれば、それだけで自分も嬉しくなってくる。笑顔になれる。これは、頭で考えてそうしているのではない。身体がそうしている。そういうものなのだ。
ここから逆に言えるのは、
自己中心的な考え方やそれに基づいた行動(自分が幸せなら、他の人はどうなってもいいという)は、身体の現象に逆らっていて、身体にとって喜ばしくないということだ。
脳で考えた結果の行動は、時として自己中心的になりうる。だから気をつけなければならない。
共感するという能力にしたがって、自分の行動を構成する。
これは、動物として生きるうえで基本的なことなのだ。無視してはいけない。