表裏不明
人間の表裏
心理学者カール・グスタフ・ユングを部分的に引用すれば
普遍的無意識の2つの元型
ペルソナ=社会生活に適応するための表向きの顔
シャドウ=無意識のなかに抑圧された表に出ない人格
どちらが本物の自分か
どちらもだ
今までの自分自身のことを振り返る
家族と過ごしているとき
恋人と過ごしているとき
友達と過ごしているとき
人によってさまざまな仮面を付け替えるのは自然
たくさんの顔を持っているのが人間だ
だから
俺のセーターが
表裏逆だけど
それもまた自然な事だ
嘘じゃん
だって首のタグ見えてんじゃん
ジャンジャンジャジャジャンジャンクロード
ヴァンヴァンヴァヴァヴァンヴァンヴァヴァンダム
スローモーションで膝から崩れ落ち…
そうになるのを必死に堪える
頑張れ俺 まだ一本目の現場だぞ
落ち着け
よし 俺は至ってクールだ
ブースに入る
「本日も宜しくお願いします」
「大江戸さん横っ腹のタグなんすかソレ素材タグっすかセーター表裏逆っすか」
自爆スイッチはどこだ?
ユングめ
素材タグ見落としやがって
いやまてまて
俺もプロだ
着替えるとき 松明が切れてて良く見えなかったんだ
そうスマートに取り繕い
録り終わって控え室に戻る
まて
控え室には先輩ナレーターの近藤サトさんがいらっしゃる
「近藤さんお疲れ様ですユングですよ表裏逆なんですよセーター!」
「何いってんだこの金髪!」
先制攻撃で羞恥によるペルソナの崩壊を何とか免れた
しかしこのままでは次の現場で突っ込まれてしまう
機を見て表裏を着直すしかあるまい
だが どうだ
己への憤悶の最中
相反するように 何故か調子がいい
心ここに在らざれば視れども見えず
いや
心ここに在らずば視ぬとも見える状態
この想定外のトラブルによって
大江戸のシャドウの封印が解かれようとしているのか
悪くないぜこの中二病感
先制攻撃で体裁は保ちつつも
このスリリングな状況をプレイに活かすしか無い
次の現場
「おはようございます見てくださいこれユング式表裏逆!」
「あ、Twitterに載せてたヤツすね。ほんとに逆なんすね」
次の現場
「はざす見てユング表裏逆!」
「今日PR18枚です(本当に18枚あった)」
次の現場
「ざす見てユン逆!」
「SPの新コーナーなんで、ちょっとテイスト探りながらいきましょう」
喫茶店
「見ユ逆!」
「ミルクですね。単品で宜しいですか?」
~劇終~
心理学者カール・グスタフ・ユングを部分的に引用すれば
普遍的無意識の2つの元型
ペルソナ=社会生活に適応するための表向きの顔
シャドウ=無意識のなかに抑圧された表に出ない人格
どちらが本物の自分か
どちらもだ
今までの自分自身のことを振り返る
家族と過ごしているとき
恋人と過ごしているとき
友達と過ごしているとき
人によってさまざまな仮面を付け替えるのは自然
たくさんの顔を持っているのが人間だ
だから
俺のセーターが
表裏逆だけど
それもまた自然な事だ
嘘じゃん
だって首のタグ見えてんじゃん
ジャンジャンジャジャジャンジャンクロード
ヴァンヴァンヴァヴァヴァンヴァンヴァヴァンダム
スローモーションで膝から崩れ落ち…
そうになるのを必死に堪える
頑張れ俺 まだ一本目の現場だぞ
落ち着け
よし 俺は至ってクールだ
ブースに入る
「本日も宜しくお願いします」
「大江戸さん横っ腹のタグなんすかソレ素材タグっすかセーター表裏逆っすか」
自爆スイッチはどこだ?
ユングめ
素材タグ見落としやがって
いやまてまて
俺もプロだ
着替えるとき 松明が切れてて良く見えなかったんだ
そうスマートに取り繕い
録り終わって控え室に戻る
まて
控え室には先輩ナレーターの近藤サトさんがいらっしゃる
「近藤さんお疲れ様ですユングですよ表裏逆なんですよセーター!」
「何いってんだこの金髪!」
先制攻撃で羞恥によるペルソナの崩壊を何とか免れた
しかしこのままでは次の現場で突っ込まれてしまう
機を見て表裏を着直すしかあるまい
だが どうだ
己への憤悶の最中
相反するように 何故か調子がいい
心ここに在らざれば視れども見えず
いや
心ここに在らずば視ぬとも見える状態
この想定外のトラブルによって
大江戸のシャドウの封印が解かれようとしているのか
悪くないぜこの中二病感
先制攻撃で体裁は保ちつつも
このスリリングな状況をプレイに活かすしか無い
次の現場
「おはようございます見てくださいこれユング式表裏逆!」
「あ、Twitterに載せてたヤツすね。ほんとに逆なんすね」
次の現場
「はざす見てユング表裏逆!」
「今日PR18枚です(本当に18枚あった)」
次の現場
「ざす見てユン逆!」
「SPの新コーナーなんで、ちょっとテイスト探りながらいきましょう」
喫茶店
「見ユ逆!」
「ミルクですね。単品で宜しいですか?」
~劇終~